Monthly Archives: April 2015


3月30日(月)から始まる一週間はホリーウイークで、恒例により休暇をとって農場で過ごすことにした。都会の人々は、キリストの苦難と復活を祝うために、故郷に帰って行列を行う。そのため、田舎の街は、倍以上に人口が増えて活気ずく一方、マニラは空っぽになる。 28日(土)、出発の日、7:40amという早朝の便に乗るため、5:30amに家を出た。カーネルはどうしても抜けられない用事があって、あとから行くことになったので、空港まで送ってもらった。アティ・キムもお父さんの面倒を見るために残った。KIANは私とママ・ジェーンさえ一緒なら、何の問題もないようだ。一週間ほど前、パパ・カーネルがアブダビに出張した際、空港に見送りに行くのを、てっきり農場に行くのだと勘違いして、空港だけだと知って大泣きをしてしまった。しかし、今日は、いよいよ本物の農場行きだ。今回も何度も農場に行くことを念を押していたが、一方、パパ・カーネルが一緒でないことは一向に気にしていないようだ。 飛行機の中では日清のカップヌードルを食べるのが恒例だ。ローカル製なのに100ペソもするが、フィリピンでは相変わらず日本製の日清カップヌードルがお土産の定番だが、それはシーフードヌードルでなければならない。 飛行機がレガスピに近づくと遠くにマヨンがくっきりと見えた。残念ながら窓際の席ではなかったが、なんとか、カメラに収めることができた。 レガスピ空港に到着すると、KIANは盛んにビコールに行こうと言う。ここがビコールだと言い聞かせてもなかなか納得しない。それを確かめるように空港の周囲をしきりに見回していた。 数年前から出始めたタクシーのおかげで、農場へ向かうのは簡単になった。携帯で連絡を取ってなじみのタクシーを待たせておいたが、20台くらいのタクシーが待っていたおり、すでにちょっと過剰気味のようだ。 農場はちょうどお米の収穫期を迎えていた。晴天に恵まれ、籾を干しているおなじみの光景があった。バナナやとうもろこしも収穫期で、今回は農場の実りを満喫できそうだ。かぼちゃの苗もしっかりと育っている。ファームハウスの脇の水路も完成した。2006年の台風レミンで破壊されたコンクリート塀の修理にも取り掛かっている。 KIANが水浴びを喜んでいる姿を見て、組み立てプールのことを思い出した。早速、組み立ててみると穴だらけで、マミーは使えないという。しかし、そんなことではあきらめない私は、パッキングテープを探させて修理し、水を入れた。KIANは昼寝をしていたが、寝ぼけ眼でプールに水が張ってあるのを見ると、躊躇せず、そのまま飛び込んでいった。それから、数時間、子供たちはわれを忘れて水遊びに興じていた。         夜になると、10人ほどのいとこたちが集まり、食事にカラオケを楽しんでいた。その夜、KIANは大満足で笑顔を浮かべながら寝入った。周囲には「I’m very happy」と感想を述べていたそうだ。

ホリーウイークの農場訪問初日 2015年4月25日


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ある退職者の方が、自宅のリース契約に関して相談に来た。非常に信頼して、娘とまで称して、長年面倒を見てきたフィリピン人の名義で土地を買い家を建設したが、最近、ほとんど顔も見せず、疎遠になっている。このままでは、退職者が亡くなったら、日本人の奥さんは、家から放り出されてしまうのではないかと心配だと。ちなみに契約者は退職者だけで、契約書に奥さんの名前は全く現れていない。 それでは、「退職者の目の黒いうちに契約書を作り直して、将来、何が起きても奥さんも安心していられるようにしましょう」ということで、新しい契約のドラフトを作成した。それを件のフィリピン人に見せたときから、戦いが始まった。その後、彼女は結婚しており、旦那は、退職者が死ねば、あの豪邸が手に入ると目論んでいたに違いない。それが、退職者が死んだら、「リース契約は妻および子供などの相続人に引き継がれる」という契約書の文言に目論見が外れて、元も子も無くなってしまうとびっくりしたに違いない。 その後、信頼していた娘からは、脅迫まがいの言葉を浴びせられるやら不安の日々が続いた。おまけに、住宅の一部が彼女の母親の土地にかかっているから住宅の一部を取り壊せだの、さらには弟を使って国外退去の訴えを入管に起こすなど(この訴えは幸い却下された)、嫌がらせは止まらなかった。これら一連の動きは、旦那の差し金であろうということは一目瞭然だが、退職者としてはあれほどまでに可愛がってきたのにと、裏切られたという思いで一杯だった。 売られた喧嘩は買うしかない。そのため、バランガイに脅迫と詐欺の訴えを起こしたが、相手は全く顔を見せない。こうなったら、裁判に訴えるしかないので、脅迫と詐欺の刑事告訴を行い、送検されるのを待っている。しかし起訴できたらできたで、裁判という長い戦いが待っており、行く先は容易ではない。 信頼関係がある間は、仮に契約書などなくとも土地と家の名義を借りて、そこに住むということは、全く問題ない。そして、人生を全うしたら、それを、お礼としてくれてやるということは誰しも考えることだ。しかし、長期にわたると、今回の事例のように第3者が介入して人間関係が壊れるてしまうことは容易におこりうる。特に、彼女などという関係は、ほとんど間違いなく破局がおとずれるだろう。あるいは、たとえ人間関係が壊れなかったとしても、名義人が不慮の死を遂げて、見知らぬ人間に相続されてしまうかも知れない。そうなると何の恩義もない相続人は、欲の皮を突っ張らせて、退職者の追い出しにかかるだろう。 これが、正式に結婚している配偶者であれば、その所有権、離婚後の財産の処理あるいは相続などが法律で定めれており、争いの余地は少ない。しかし、それが、他人である場合、ややこしいことになる。特に、彼女名義となった場合、相手も公然と別離の代償を求めるであろう。名義借りといっても法律上、相手の所有物になっているのだから、丸ごと持っていかれるのは火を見るより明らかだ。たとえ、はじめから仕組まれたものでも、あるいは、相手に落ち度があろうが、金を出したものの権利を守るには、文書化された契約書だけが争いの武器となる。それがないと、今回の事例のように長期の裁判という、残りの人生をかけた大仕事になってしまうのだ。 以前にも紹介したが、その文書とは下記のようなものだ。名義を借りて家を建てる段は、関係は蜜月で、相手も、家をとってやろうなどという目論みは無いから、二つ返事でサインをするだろう。もし、このときサインを拒んだら、下心ありあり なのだから、別の名義人を探せばよいだけのことだ。これだけの書類にサインをしたら、名義人も我が物にしようなどという気は起こさないし、所有意識も生まれてこない。踏み絵のようなものだと思っても良い。なけなしの虎の子をはたくのだから、この程度のことを面倒くさいなどと、決してほったらかしにしてはいけない。 1. ローン契約;家と土地の購入資金の提供には、賃借契約を結んでおく。担保は購入する住宅をあてる 2. リース契約;25年+25年の長期リース契約を結び使用権を確保する。一方、賃料とローン返済を相殺する 3. オプション契約;住宅の売却、登記移転、売却金の受け取りなどの権利を確保して、実質的に保有しているという状況に近い権利を確保する 4. […]

ある退職者の災難(その6、土地の名義借りのリスク)2015年4月19日



City of Dreamsの一角にあるDream Playは、はじめて訪問していて以来、KIANの憧れだった。予定通り、3月末に開場したのだが、ようやく、実現した。KIANのためとは言え、他の子供達の憧れでもあるし、今回に限りということで、家にいる子供3人、そしてちょっと大きめの少女二人、それに新しいヤヤもつれて、総勢7人で出かけていった。 休日は相当込んでいて切符売り場に列をなしているというので、10時開園に対して、9時に出発すると、お触れを出した。9時になったので、一仕事終えて上に上がってみると、KIANは準備万端なのだが、他の子供達は、なんの支度もしないで、寝ぼけ眼をこすっている。遅れると、入場できないと発破をかけて、15分後、外に出てみるとヤヤが、駐車場の掃除をしている。せかせると、一体どこへ行くのかときょとんとしている。誰もヤヤには告げていなかったようだ。何のかんのと、やっと出発した時は、9時半を過ぎていた。                 運転役のボボイは、休みだから道は空いていると、気休めを言うが、道は、意外と混んでいた。それでも、10時に到着して、駐車場のエレベーターに乗ると、どうしてもDream PlayのあるUG(Upper Ground)に行かない。回りの人も道に迷ってしまったと、ボタンを押しまくっている。仕方無しに、一階に戻って、正面玄関から回って、なんと15分後にDream Playにたどり着いた。 さほどの人はいなかったが、切符売り場には20~30名の人が並んでいる。しかし、それが遅々と進まないのだ。原因は、入場者の名前、誕生日など余計な個人情報を一々パソコンに入力しているためで、腕にバンドを巻いてもらって入場できたのは10時半を回っていた。12時半に終わって、近くのレストランで食事、その後、KIANは2時にピアノ教室にいかなければならないので、丁度良い時間だ。            休日は2時間で子供(18歳未満)480ペソ、大人270ペソ、1m未満の子供は無料。今日は、大人4人、子供3人で2520ペソの大枚を支払った。ちなみに大人料金で入場した場合、付添が目的で、パソコンを使ったり、遊技場やアスレチックで遊ぶことはできない。 アテ・キムとビアンカはアスレチックに大いに興味を示していたが、子供料金で入場しなければならないこと、運動靴をはかなければならないことなどの制限により、次回こそと決意をしていた。また、遊び場に入る時は靴を脱いで、ソックスをはいていなければならないなどの規則があり、私のソックスをKIANにかしてやった。だから、次回は、運動靴にソックスといういでたちでやってくる必要がある。しかし、私のほうは、その都度、7人x480=3360ペソの出費では懐が痛いので、大いに躊躇されるところだ。            中は、Dream Worksの人気キャラが活躍する映画の舞台が再現され、子供達にとっては夢の世界だ。中は、3階分の吹き抜けで、上がってはすべり台で降りてくる仕掛けで、子供の運動を促す。また、パソコンゲームや3次元映画、などなど遊び道具が、Kidooonaなどを10倍規模にしたようなものだ。軽食を取るところもあって、一日中、いることも可能。ただし、その場合、入場料は2000ペソを超える。                             近々、BGC(Bonifacio […]

Dream Play 訪問 2015年4月19日


スコーター潜入 農場から戻ったその足で、パサイ市にあるスコーターに向かった。すでに、紹介済みのスコーターだが、橘さんには、初めての経験で、つぶさに内部を見学した。前回に比べて、対岸のかなり奥くまで足を踏み入れたが、川はごみで埋まり、いかにもスコーターらしさをかもし出していた。しかし、人々にカメラを向けると笑顔が返ってきた。橘さんによると、タバコ市のスコーターは、ここに比べたら、高級だと表現していた。   孤児院 以前、何度かたずねたことがある孤児院だが、子供たちは学校に行っており、あまり人影がなかった。10人足らずの幼児が勉強していたが、前にも思ったことだが、活気がなくて子供らしさがない。橘さんに言わせると、早く貰い手がつくように、よく調教されたペットのようだと。寄付金でまかなわれているのだろうが、子供たちのための金なのか、金のための子供たちなのか、疑問がわいてきた。 ボニファシオ フィリピンの最新鋭都市、ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)のハイストリートを歩いてみた。そこは、フィリピンらしさがひとかけらもない、まさにグローバル都市だ。企業の命令でフィリピンに赴任する日本人の妻たちは、ここを住まい探しに名指しするというが、たしかに、外国というイメージ通りのところで、好きでフィリピンにやってきたわけでもない人たちの住まいにはふさわしそうだ。 MOA モールオブエイシアは、相変わらずの賑わいだが、この日は、旧正月に直後ということで中国式の飾りでにぎわっていた。 City of Dreams やはりここも国際級でその規模に圧倒される。かなりの人でにぎわっていたが、Dream Playの会場も間近のようだ。 バクララン […]

橘昶の取材に同行(マニラ編) 2015年4月19日



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おやつといえばフィリピンではポテトチップなどのジャンクフードが定番だ。コンビニにはジャンクフードがあふれ、巷ではジャンクフードの袋を抱えてうら若い女性がおいしそうに口に運んでいる。油であげた炭水化物は肥満の元凶と我が家では禁止しているはずなのだが、皆、私に隠れて食べている。 そこで欠かさずに我が家においてあるのが韓国製の味付け海苔だ。10枚入りのパックが3個入って一袋50ペソと少々割高だが、毎週、10袋ほど買い求めている。野菜も果物を全く食べないKIANにはせめてもと自由に食べさせているが、海草は海の野菜だから、多少の足しにはなるだろう。幸いKIANは海苔と納豆が好物なのだ。 KIANばかりか、皆、この焼き海苔が大好きで、おやつ代わりに四六時中食べるのであっという間になくなってしまう。週一回、あるいは2回、PRAの帰り道にある韓国食材店、ARAに寄って買い求めるのが私の日課だ。私も、負けずに毎晩食しているが、ナッツやかぼちゃの種を海苔に包んで食べると中々美味だ。海草とナッツの組み合わせならば、血糖値も上がらないのでワインを飲みながらおやつとして楽しんでいる。 そして、最近ハッチンで発見したのが、韓国海苔と同じようなパッケージの日本産(正確には日本の会社がシンガポールで生産されている)味付け海苔だ。家に買って帰ったら、この方が油っぽくないし、味わいがあると大評判。われもわれもけんか腰で取り合ってあっという間に、8箱入りのパッケージがなくなってしまった。ちなみに一袋190ペソだから、韓国海苔より25%ほど高めだ。

我が家の定番おやつ韓国味付け海苔 2015年4月12日


私が覚えている限り、10年以上、荒れ果てたまま放置され続けたプールがいよいよ復活した。ここ2~3年、反対や賛成の張り紙や張り出され、ごたごたしていたのだが、ようやく工事が始まったのが、昨年の10月だった。そして、半年がかりで完成し、いよいよ、このホリーウイークに開放された。ホリーウイークの一週間は無料だったそうだが、KIANは農場で過ごしていたので、4月5日の最終日だけ、その恩恵に預かることができた。 早速、子供用のプールの縁に立ったKIANは大胆にもプールの中央にジャンプした。頭まで沈んでしまい、あわてたが、立てる浅さなので、事なきを得たが、KIANは恐怖で青ざめた。農場の簡易プールの深さはせいぜい1フィート(30cm)なので、転んでも水に浸かる程度だったから、KIANにとっては想定外の事態だったようだ。 プールの改装と言っても、床から壁、すべてを作り直すもので、費用は200万ペソもかかったそうだ。建設の当初から見守っていたが、従来の深さ、4フィートから6フィートを踏襲しているので、KIANが泳げるのは子供用のプールに限られる(それでも3フィートくらいの深さgがある)。大人用としても3フィートから4フィートあれば十分だと思うのだが、私の思いは伝わらなかったようだ。最近は、水の事故を防ぐために背が立たないようなプールを新規に作ることはない。 KIANは、毎日のようにプール遊びをせがむが、一日、一人150ペソ、ビアンカと双子、全部で600ペソは痛い。それで、ちょっとかわいそうだが、ビアンカとKIANだけに絞って、300ペソをビアンカに渡して、いつでもKIANが望むときに遊べるようにした。ちなみにプールは、隣のコンドミニアムパームタワーに所属しており、そこの住人は50ペソだ。月ぎめで1000ペソ/人くらいなら賄えそうなので、交渉したが、管理組合の役員会で相談するという。 それが、一週間経った今日、親しくしている向かいの弁護士で組合長さんが、特別に50ペソで遊ばせてくれることになった。ジェーンの顔がものを言ったらしい。その話をビアンカが持ってきて、300ペソの予算で双子も遊べるとうれしそうにしている。一人50ペソなら4人で200ペソ。これではOKをするしかない。 先日、にの腕に取り付ける浮き袋を買ってやったのだが、KIANまで見せてくれ、大分水に慣れてきたようだ。ちなみに子供用のプールの深さはKIANの肩まであって、顔を出すのがやっとだったが、今日は胸の高さに下がっていた。確かに水位を下げて浅くするという手があった。いずれにせよ、プールのある家に住みたいというKIANの希望がかなったのだ。 水泳は、年をとってもほどほどの運動で、私にも最適なのだが、いずれ近いうちに、KIANの水泳を指導してやり、一石二鳥を狙おうと思う。今日は、午前中は空手の稽古だったのだが、帰るやいなやプールに飛び込んで暗くなるまで過ごしていた。そうすると、夜もぐっすり眠って、KIANの成長にすこぶる望ましい。家の中に閉じこもって、パスコンでゲームをしたり、テレビで漫画を見ているよりも、どれだけましか計り知れない。 空手にプール、公文に公園遊び、ピアノにKizooona、さらに家庭教師に英語の読み書きを習うという5歳になったKIANの多忙な日が続く。しかも、ジェーンは、さらにお絵かき教室に通わせたいとまで考えているのだ。

コンドミニアムに待望のプールが復活 2015年4月12日



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生理学の教授から送られてくるメールマガジンのせいか、最近、とみに健康と食べ物に関心がある。教授によると、世の先生方は、何の根拠もないのに食べ物のことを、とやかく指導する。しかし、10年~20年も経つと、全く正反対のことを声高に主張して、人心を迷わす。 水の嘘 私が、子育て真っ盛りのころ、子供たちが食事中に水を飲むと妻がそれをたしなめた。水を飲むと胃液が薄まって消化によくないというのだ。さらに、子供のころ、走った後には、どんなにのどが渇いても水は飲んではいけないと先生に指導された。たぶん、その筋の専門家のアドバイスだったのだろうが、今は、マラソン選手は競技中に盛んに給水するし、少なくとも一日、2リットルの水を飲んでおしっこをたくさんしろと、医者は繰り返す。一昔前の「水を飲んではいけない」という指導はなんだったんだろう。 私が、クエートに駐在していた時、数年するうちに歯の根元がえぐれてしまった。物知りの友人に話したら、それは、クエートでは水道水は蒸留水でミネラルが含まれず、歯そして骨のカルシウムが不足してやせ細ってしまうのだと教えてくれた。だから、飲み水や料理の水は、すべてミネラルウオーターを使っているという。日本に帰ってから、えぐれたを歯に詰め物をしたが、歯医者にその話をしても、歯の磨き方が悪いのだととりあってくれない。しかし、日本に帰ったら、ぴたりと止まったので、歯医者でさえも知らぬことがあるのだろう。 フィリピンでは、ミネラルウオーターのコーナーにAbsoluteとかWilkinsonの銘柄の蒸留水が売っている。純粋だからいいのだと主張しているが、なぜ、売っている水がミネラルウオーターと称されているのか理解していないようだ。人が作り上げた純粋な水など百害あって一利無しなのにだ。 食事は人類にとって至福の時だ 塩の嘘 一昔前、天然塩がスーパーから姿を消し、専売公社はイオン製法の塩のみを市場に供給した。これは純粋な塩というか、NaCl(塩化ナトリウム)という科学物質でもはや食物ではない。イオン製法によって生産された塩、NaClの98%は工業原料として使用されているという。一方、海水から生産された天然塩は10倍近い価格で売られているが、これらは、その10%程度がマグネシウムなどのミネラルを含み、体にとって必須なものだ。 塩の取りすぎは、高血圧など諸悪の根源とされ、事細かに塩の摂取の制限が唱えられている。しかし、これらの説は全く科学的根拠はなく、塩、あるいはこれらのミネラルの不足の方が健康への悪影響は大きく、天然塩は積極的に摂取すべきなのだという。昔、上杉謙信が武田信玄に「敵に塩を送る」という言葉が残っている位、塩は人体にとって必須なもののはずなのだ。 こんな話を聞いて、フィリピンのマーケットを探したところ、スーパーにはイオン製法の塩しか置いていなかった。フィリピンではイオン製法の塩の方が健康に良いと言う嘘がまかり通っているようだ。先日、キアポに行ってみたら、あきらかに天然塩と思われる塩がイオン製法の塩と同じ値段で売られていた。ここぞとばかり5袋ほど買って、我が家では天然の塩を使うように言いつけた。 キアポで売っていた天然の塩と銘菓「柿の種」を食するKIAN 穀物の嘘 戦後、アメリカの支配を受けて、国民の健康を増進するためとパン食と肉食が盛んに奨励された。これは、アメリカ産の小麦や飼料を輸出するための国策だったということは歴史上の事実だ。一方、穀物や麺類をたくさん食べることがもてはやされ、ラーメンライスなどのメニューがあったくらいだ。これも、国策だったそうで、そうすることによって成人病が爆発的に増加し、医薬品業界と医療業界は大いに潤っているそうだ。 フィリピンでもその傾向は、いまだ強く、チキンのから揚げにライスというのがファーストフード界の雄、ジョルビーの定番メニュー、そしてパンシット広東(焼きそば)にライスなどが、国民的食事の典型だ。また、新興著しいファーストフードのINASALは、ご飯お代わり無料という仕組みで、脚光を浴びた。 しかし、長年の穀類/糖質(特に砂糖)の大量摂取が、すべての成人病(生活習慣病)の元凶であり、肥満の原因であるということは、すでに定説だ。糖質の摂取を制限して、肉、魚、野菜、果物、木の実など元来、人間が誕生以来数百万年の間、食べてきたものに回帰することが心臓病、脳溢血、糖尿病、認知症、癌など、現在、死因の上位を占める病気、成人病(生活習慣病)を回避する唯一の特効薬なのだ。ちなみに、穀物の摂取は農耕時代、せいぜい1万年の歴史で、人の体は、まだそれに順応していないのだそうだ。また、野生の動物は、決して生活習慣病にはかからないが、人間と同じ食生活をするペットは人間と同じ生活習慣病にかかり、アニマル・クリニックはメタボ犬やメタボ猫で一杯で、おおいに繁盛しているようだ。 […]

食品の嘘と本当 2015年4月12日


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ダイアモンド社が主催する財オンラインへ私のブログを掲載してもらっている関係ででお世話になっている作家の橘昶さんのフィリピン取材の一環として、タバコの農場へ一泊で出かけた。 農場 子牛と子豚 黒豚が2世を迎えて11頭に増えていた。さらに2頭のメスが妊娠していて、いよいよ幾何級数的に増えるのではないかと予感する。さらに子牛の誕生、白豚の誕生など、農場は営みにあふれていた。ファームハウスの脇の水路のリップラップ(石積み)も完成した。この日は、ゲストを向かえたせいか、マヨン火山がその雄姿を惜しげなく見せてくれた。   スコーター/タバック しばらく農場を観察してから、タバコの町を見物に出かけた。ジェーンの実家は、フィリピン人の普通の暮らし振り見てもらい、そのすぐ脇にある川沿いのスコーター見物。スコーターといっても田舎のそれは、不潔感も少なくて、大量の子供たちで活気にあふれている。そこに、貧困の悲惨さと暗さは見えない。橘さんも、その雰囲気に好感をもっていた。 タバコ市の名前の由来は、煙草ではなくて、刃物を意味するタバックでこの付近は刃物の産地だ。このほか、タバコ市周辺はアバカ(マニラ麻)のバッグ、楢・籐家具などの名産地だ。 教会 タバコ市を北に向かうと地熱発電で有名なTwi市を経てハンギングロードと呼ばれる三陸海岸のような地形に出る(写真追加)。その先にあるのが、女性の願いをかなえるご利益で有名なホロアン教会だ。 ファームハウス 夜は、ジェーンの甥と姪が集まって、橘さんを迎えた。カラオケは定番で、アレインは得意の器械体操を披露した。 マヨン展望台、カグサワルーイン/お土産 翌日は、早めに農場を発って、マヨン火山の展望台経由でレガスピ空港に向かった。この日もよく晴れて、マヨンの絶景を見放題だった。 ビコール地方の象徴とも言えるカグサワの遺跡。この日は自転車レースのイベントが あったようで、その表彰式に出くわせた。周辺のお土産さんは駐車場のまわりに移動して、軒を並べていた。小さめのバッグ、3個100ペソを見つけて、女性 […]

橘昶さんの取材に協力(農場編) 2014年4月12日



3月14日は、KIANの卒園式に参加した。場所は、マカティ大学で、ボニファッシオを横切ったタギッグ市の近傍にある。KIANもいよいよ年中を卒園し、後一年で小学生になる。赤ちゃんと思っていたKIANもほどなく小学生になると思うと時の速さを痛感する。   記念のアルバムをもらって喜ぶKIAN この日は、幼児から年少、年中、年長の2歳から5歳までの園児がそれぞれ踊りを披露した。舞台の前では先生が見本の踊りを行って、舞台の園児がそれを真似て踊るのだが、KIANは周りを眺めながら必死にあわせている。いかにも稚拙な踊りだが、両親たちは、わが子を必死にカメラに収めようとしている。 舞台に並ぶ子供達と写真の撮影に夢中の父母 KIANはもともと2歳のころから独創的な踊りを見せて周囲を喜ばせたものだが、そこには独創的性はなくて、いかにも型にはめられた子供らしい稚拙な動きを見せるだけだった。音楽に合わせて好きに動くようにすれば、子供たちの豊かな感性が培われると思うのだが、ここでは園児らしいと思われる大人の感性を押し付けているだけのように見える。そのためか、KIANの踊りに対する興味をうせてしまったようだが、集団教育の限界なのだろうか。 押し付けのダンスを演技するKIANだが、腕白なKIANが子供らしさを演じることを強制され、不本意なKIANが見える 学校とは、子供の伸びようとする才能の枝を切り取ってしまって、子供を型にはめているだけにしか思えない。KIANは公文や英語の家庭教師、それに空手やピアノを習わせて、さらにKizooonaやサルセド公園で遊ばせているが、そっちのほうが面白いから幼稚園に行く必要はないという。これらは、個人レッスンなので、一律に型にはめるのではなくて、KIANにあわせたレッスンが行われ、さらにのびのびと遊べる。 控え室のKIANとアティ・キム 確かにKIANの言うとおりなのだが、現在、2年間の幼稚園は、義務教育なので、通わせないと小学校の入学資格がなくなってしまう。従って、KIANには消化試合のつもりで我慢してもらうしかないようだ。 爪が伸びてはがれそうなので、切ってやろうとすると指が切られんとばかりに嘆くKIAN(左)。いかにも読んでいるかのごとく本を眺めるKIAN(右) 最近、ママジェーンが、KIANは文字や数字を書くのが他の園児に比べて劣っていると心配する。一方、KIANの思考やおしゃべりは、とても4歳児とは信じられないほど、他の子供よりはるかにおませなのにと。それに対しては、私は、前のブログに書いたように五感による思考、それを言葉にする能力、そして最後に文字や数字となる。KIANの思考やおしゃべりが優れていることは、大いに誇るべきであり、4歳の子供が文字が今一など心配無用。自分が4歳のときに果たして文字や数字が書けたであろうか。ろくすっぽおしゃべりもできない3~4歳児が文字をすらすら書いたら、まるでサルが物まねで文字を書いているようで、気持ちが悪い。 最近人気のはつはな亭、畳の間で皆でランチ おやつの定番、アイスクリームを食べる子供達は至福のひと時だ  

KIANの卒園式 2015年4月12日


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ここ数ヶ月、我が家の食卓を飾ったいたのがダランダンの生ジュースだ(旬は3月までだそうだ)。ダランダンとは柑橘系でカラマンシーを大きくしたようなみかんの原種といえるような果物で、フィリピンで採れる。房の皮が厚くてみかんと思って食べると、すっぱみが強くて、とても口にする気になれない。しかし、ジュースにして飲んでみたら、ほどよいすっぱみでとてもおいしい。ビタミンCが豊富な感じで、糖尿病や認知症にも効果がありそうだ。 しかし、実が小さいのでコップ一杯のジュースを作るのに、10個くらい絞らなければならず、手間がかかる。したがって、我が家の女の子たちが、毎日、ダランダンのジュース作りに励むことになった。       ダランダンはもっぱら近くの屋台で買うのだが、いっぺんに5kgくらい買うが、1kg、たったの30ペソと格安だ。一般の輸入オレンジやみかんは1kg 200ペソ位するので、はるかに安い。だから、私は、農薬で汚染された輸入果物(りんご、オレンジなどほとんど中国産)を買わないで、マンゴ、バナナ、パイナップル、パパイヤなどのフィリピン特産の果物を買えと主張する。 一方、ママ・ジェーンはスーパーで売っているバナナやパイナップルはミンダナオのDoleなどの銘柄物なので、何が含まれているかわからないから決して買わないと言う。ウエットマーケットや屋台で買うのが、見てくれは悪いが安くて安全で間違いない。バナナやパパイヤは、常に我が家においてあるが、野菜嫌いのフィリピン人にはこれらの果物が必須なのだ。 我が農場にはバナナやパパイヤはあるものの、パイナップルは気候のせいかなかなか成功しない。しかし、ダランダンなら行けそうと、大量の種を農場に送りつけた。今回、ホリーウイークの休暇で来てみたら、以前から葉っぱだけで実をつけていない役立たずの柑橘系の木がダランダンで、いくつか実をつけていた。まさに、農場で見放されていた木が、注目を浴び始めたのだ。

ダランダンの生ジュースは健康の元 2015年4月12日