KIANの成長記録


3月も後半になると夏真っ盛り、毎日暑い日が続き、日中に外に出るのがはばかれる。そんな今、フィリピンでは全国的に卒業式のシーズンだ。これが終わると長い夏休みが始まり、6月早々に新学期を迎える。3月26日はKIANが通う幼稚園の卒園式だった。いつもサボってばかりいるKIANだが、こんなときだけは張り切っている。1週間後の3月31日には4歳の誕生日を迎えるKIANの晴れ舞台だ。 この日は、いつも多忙でほとんど家にいることのないパパ・カーネルが半日休暇をとって息子KIANの晴れの姿を一目見ようと式に参加した。もちろん、ママ・ジェーン、それに姉のキム、ダダ(私)、さらには私の息子と、総勢5人の大人が式に参列した。KIANは2012年8月(2歳と5ヶ月)から通園を開始したので、約1年半通ったことになる。今年の6月からは近所の本格的な幼稚園に通うことになっており、卒園というよりも保育園のお別れ会といった雰囲気だ。          昨年の終了式では五つくらいの表彰状をもらったそうだが、今回は最後に「Most Active Award(大変元気だったで賞)」という、とってつけたような表彰だった。確かに終盤はほとんど幼稚園には通わなかったし、Active(元気)であることは間違いない。それでも、表彰状を渡すために先生がKIANの名前を呼ぶと歓声をあげて表彰台によじ登り上り、父兄の喝采を浴びていた。 他の児童は、ちゃんといすに座って行儀がよいが、KIANだけが、ちょろちょろと動き回って、悪く言えば落ち着きがない。しかし、それが子供らしくて好ましく、他の子供には精気がなくて三つ四つの子供とは、とても見えない。こんな子供たちばっかりではKIANが幼稚園をさぼってばかりいたのもうなずける。 フィリピンは、プラック(表彰状)社会と言われ、学校でも会社でも生徒や社員を何かと表彰する。悪いところを探すのではなくて、なにかよいところを見つけて表彰する、この習慣は幼稚園でも始まっているのだ。KIANの喜びようを見ていて、なかなかよい習慣だと思った。         そういえば、ここ2~3日、ヤヤを見かけない。ジェーンによると、娘の小学校の卒業式に田舎に帰ったそうだ。給与を前借して一週間ほど田舎に帰っているという。一方、2~3日前、ジェーンの兄のアランが、家に来ていた。娘のハイスクールの卒業のために田舎に帰っていて、お土産に農場から米を一袋持ってきてくれた。娘といっても別れた妻の実家に引き取らせて、金銭的にもまったく面倒を見すにほったらかしなのに、卒業式だけはわざわざ田舎に帰って出席したのだ。 卒業式は、子供にとって、大変大事な行事で、親は何が何でも出席するのがフィリピンの慣わしだ。考えてみると、自分の卒業式に親が参加したというのは全く覚えがないし、自分が子供の卒業式に出たことも一度もない。まあ、出席したいと言っても子供が拒否するだろうが。 フィ リピンでは、バプティスマル(洗礼式)に始まって、1歳の誕生日、幼稚園、小学校、ハイスクールの卒業式、18歳のデビュー(女の子の成人式)、大学の卒 業式、そして最後に結婚式と、親の参加は必須だ。締めくくりは葬式だが、その後も墓地で、毎年、万聖節(All Saint […]

KIANの卒園式 2014年3月30日


毎週土曜、恒例となっているサイカでのKIANとのランチで、料理を待っているとき、KIANが突如として、「ダダはガールフレンドがいるのか」とただならぬ発言をした。発言の根拠は、私が、その時、KIANを無視して携帯のテキスト(携帯メール)に集中していたためだった。私が発信していた相手は客だが、KIANにしてみればテキスト=ガールフレンドと思っているのだ。 その根拠は、以前、しばらく我が家に居候していたママ・ジェーンのお兄さん、アランがテキストしているのを見て、KIANが「誰にテキストを送っているのか」と聞いたら、アランおじさんは正直に「ガールフレンド」と答えた。そういえばボボイおじさんも携帯を一時も離さず、常にテキストにいそしんでいる。彼らにしてみれば、他にやることもないから、ガールフレンドと一緒にいないときは、ほとんど一日中、テキストで会話しているようだ。ちなみにアンリ・・・・と称して、携帯電話会社各社は同じ携帯電話同士であれば、一日十ペソのロードで無制限の(Unlimited=アンリ)テキスト、25ペソなら無制限の会話もできるサービスを提供している(スマートの場合)。だから、一日中、テキストにいそしんでいられるのだ。 コンドでは、次々と赤ちゃんが誕生して、KIANはもはやお兄さんだ。この双子は男と女で、一卵性双生児ではない。しかし、瓜二つだ。 そういえば、ママ・ジェーンもほとんどの時間を携帯とにらめっこをしている。彼女はI フォンを利用しているので、テキストばかりではなくて、E-メール、Face Bookやさらには新聞などを読むのにも利用している(ちなみに事務所兼住居の我が家には複数のパソコンでインターネットを利用できるようにWifi環境を整えてある)。もちろん、友人あるいはパパ・カーネルとのテキストもあるが、私にも、時に大量のテキストを送ってくる。たとえ、二人とも家にいる時でさえも、2階と1階でテキストの交換をしているくらいだ。 私にガールフレンドがいるという話は、KIANからジェーンにも伝わっていた。「KIANが、お腹がすいているのに、ダダはガールフレンドにテキストを送るのに夢中だった。」と、報告したそうだ。さらに、パパ・カーネルには、「マミーは携帯とにらめっこばかりをしていて、ちっとも自分をかまってくれない。」と小言を言ったそうだ。ちなみに、17歳のキムは携帯の所有やFace Bookの利用を禁止されている。それはもちろん、いい寄る虫から彼女を守るための親の算段だ。 私の部屋でテレビを楽しむ子供たち。私の部屋では、小言はないので、子供たちはのびのびと時間をすごすことができる。 フィリピーノがテキストで会話することと言えば、「How are you, Dd you finish […]

ダダ(私)にガールフレンドができた 2014年3月24日



お子さんをフィリピンの学校に入れて子育てをしている奥さんの招待で、マカティ、サルセドのコンドミニアムのプールにKIANをつれて行った。ゴム製のプールは経験のあるものの本物のプールはKIANにとって始めての経験だった。一緒に連れて行った双子は、さっさとメインのプールで遊びを始めているが、KIANは怖がって子供用のプールに近づくことさえためらっている。しかし、水遊びが大好きなKIANがそのまま黙っているはずがない。私の手を引いてプールに近づき、あわててヤヤのところへ戻ってくることを繰り返していたが、30分後、ついに子供用プールのへり、10cmくらいの深さの部分に足を入れた。そうなったら水遊びの達人のKIANの独壇場だ。 しばらく、プールのへりで遊んでいたが、この深さは経験済みだから、怖いはずもない。水を足でけったり、浮き袋をつかって泳ぐまねをしたり、いつもの水遊びを繰り返している。その間、約30分。無理強いするのも良くないと思い、そのまま遊ばせておいた。当方は、少しでも涼しい日陰に隠れていた。           そうこうしているうちに他の子供たちが遊ぶ深い部分、といっても、50cmくらいで、KIANの腰ぐらいの深さだが、KIANは足をつっこんだ。このぐらいなら倒れても起き上がれるから危険なことはない。しかし、この深さはKIANにとって未体験ゾーンだ。そこに入ろうとしてバランスを崩して、顔が水につかった。そうしたらKIANはあわててプールから出てヤヤのところに飛んでいて飲んだ水を吐き出す。しかし、強気のKIANは「唾を吐いただけ」と言い訳している。ちなみに唾は「サライバ、Saliva」というが、KIANはこんな言葉も使いこなしている。   泳ぐというには程遠いKIANだが、約一時間、本物のプールを満喫したKIANは、そろそろ帰ろうという声に素直にしたがってプールを出て家路についた。外ではアランおじさんが車でお出迎えだ。それにしてもまだまだ遊びたいとダダをこねたのは双子の方だったが、KIAN、もうすぐ4歳の一夏の経験だった。今後、毎週、恒例のサイカの食事の後はプール遊びになるかもしれない。私も一緒に泳げば、いい運動になるのだろうが、ちょっと気が進まないところだ。しかし、水の中に入ってKIANのお相手をするくらいは良いかなとも思う。

KIANのプール初体験 2014年3月2日


最近、ボボイの娘の双子(8歳)が成績表を持って帰ってきた。彼らは近所の公立小学校の3年生だ。姉のアレアの成績は日本の5段階評価で言えば、3と4が中心でまあまあ普通、妹のアレクサは2と3が中心で、劣る、といった評価だった。これに対して、ボボイは怒りをあらわにして、アレクサを叱責していた。 はじめは何のことやらわからなかったが、ジェーンの説明で状況を理解したが、成績が悪いといって叱責されても、子供にとってはいたし方あるまいと思う。その後も、彼女達は反省して勉強をするわけでもなく、相変わらずテレビを見ているだけ、ボボイもそんなことはすぐに忘れてしまい、双子の勉強の面倒を見るわけでもない。 成績表を良く見てみると、二人とも算数が70点で最悪だ。テストの点数が70点なら、さほどでもないと思うが、評価では71から79点がPOOR(劣る)となっている。70点という数値は評価外だというわけだ。そういえば、たまにキムが双子に算数を教えていることがあった。彼女ら二人は学校の授業にまったくついていくことができず、キムに教えてもらっていたらしい。 それにしてもフィリピンの子供が勉強しているのを見たためしがない。家で勉強らしきことをしているのは宿題があるときだけらしい。そういえば、自分も小学校時代は宿題以外に勉強などしことはなかったから、当たり前なのかもしれないが。ジェーンは授業だけで十分で、家で勉強するものはいないと言うが、医者や弁護士あるいはエンジニアーなどの資格を有する職業に就くためには、相当な勉強をしないと国家試験に受からないと思う。ジェーンの話は、きっと巷の庶民のことなのだろう。 ジェーンに算数のことを話すと、フィリピン人はみな数字に弱いから、どうってことはないとうそぶく。 だから、双子が計算が苦手だとしても普通に生きて行くためには何の支障もないともいう。それに引き換え、日本ではどこの店の店員でもおつりなどは暗算で即座に計算してよこすのに、フィリピンのサリサリのお姉さんは、数十ペソの買い物をして100ペソ払ったら、お釣りを暗算で計算できる人はあまり見かけない。せいぜい数ペソ買って10ペソ払ったときののお釣りどまりだ。確かに周りがそうであれば、特に劣等感も持たずに暮らしてはいけるだろう。 しかし、家族の期待を一身に集めるKIANがテレビばっかり見ている双子に影響されて、怠惰で愚鈍な子供に育っては困る。KIANは将来国を背負って立つ人間になるのだから、つまらぬ弱点を持ってはならない、と私は警鐘をならす。そもそもテレビは一方向で、情報を受け取るばかりで、何の相互作用もないから、脳が一向に働いていない。もっと相互作用あって、脳をフルに働かせる、トランプや囲碁、将棋、チェスなどのゲームで時間を費やしたほうが何ぼか役に立つかわからないと。 普段は盤面を手で掃いてめちゃめちゃにして人の遊びを邪魔するのに、写真撮影となると、まるで自分もプレイに加わっているようなポーズをとっているKIAN そこで、事務所にあった、囲碁や将棋を持ち出して、まずはキム(17歳)に回り将棋やはさみ将棋、5目並べ等の簡単なものから、本格的な将棋や囲碁のやり方を教えた。KIANといえば、並べた将棋や碁石を散らかすだけで、ゲームをやるには程遠い。しかし、いずれは興味を示すに違いないので、まずは、環境を整える周囲の努力が必要だ。 トランプ遊びもKIANには、まだちょっと手強いようだ 私の子供のころはテレビもない時代で、近所の子供たちといつも将棋や囲碁で遊んでいた。こんなとき、脳はフル回転で、私の8歳年上の長兄を負かしたときなど有頂天になったものだった。しかし、その後、飛んでくる兄の罵声とピンタをいかに避けるかが私の課題たったが。         鍵盤は弾ける人が誰もいないのですぐに廃れてしまった 現代は、テレビのみならず、コンピュータ・ゲームが盛んで、子供たちもアイ・パッドなどでゲームを楽しんでいる。しかし、これらは、どう考えても脳の訓練には向いているとは思えない。バーチャルで人を殺しても、リセットすれば生き返ってしまい、人間的あるいは生きているという要素がない。こんなゲームが、無差別殺人などに結びついているのではないかと憂えるばかりだ。KIANも最近はパスコンを器用に操って遊んでいるが、昔ながらのゲームを教えて脳の訓練ばかりではなく、人間としても感性を見につけてほしいと願う。         自転車にローラースクーターはKIANの外遊びの定番だ

囲碁と将棋に挑戦 2014年2月18日



最近、とみに保育園をサボりがちなKIANだが、原因はたった7-8人の児童が、毎日毎日ABCを練習するだけで、飽き飽きするというのが本人の言い分だ。3月には4歳になって、いよいよ幼稚園入学の時期を迎えるKIANにとっては由々しき問題だ。そこで、もっと本格的な幼稚園を探すことになったのだが、ママ・ジェーンが目をつけたのがKID IN DAY SCHOOLという、家から歩いて10分位のところにある私立幼稚園だ。入学は夏休み明けの6月になるが、いまから入学願書を出さないと入学できないらしい。この日私は、KIANの体験入学に付き添ったが、私の意見で入学するかどうかを決定するということなので、責任重大だ。  外見は普通の住宅で、大型の戸建ての住宅を改造して幼稚園としている。我が家のあるSan Antonio Villageは、ビニャイ副大統領も住んでいる、そこそこの高級住宅街だから、中間層以上の子弟が通う幼稚園もたくさんあるようだ。幼稚園は、午前と午後のクラスに分かれていて、それぞれ50人、合計100人の幼児が学んでいるそうだが、フィリピンの古い住宅はとてつもなく大きいからこんなことが可能なのだ。 子供たちは3歳から5歳児程度だが、特に学年で分けるているようでもなく、皆が一緒に遊んでおり、まさに保育所のような雰囲気だ。KIANも、ここが気に入ったようで、早速手をつないで他の園児と遊んでいた。 しかし、遊んでばかりいるわけでもなさそうで、2-3人の園児に一人の先生がついて勉強やお絵描きをしている。皆がまとまって一斉に同じことをするのではなくて、ほとんどマンツーマンで教えているようだ。先生は10人くらいいるので、50人の園児を相手に、それぞれの年齢と到達度を考慮しながら、家庭教師的にものを教えている様子だ。これなら一律に勉強を強いるのではなくて、園児の個性にあった指導ができそうだ。 幼稚園のクラスは、4段階で、2-3歳のToddler(幼児)、3-4歳のNursery(保育)、4-5歳のKinder1(年少)、5-6歳のKinder2(年長)に分かれている。KIANは6月には4歳と2ヶ月なので年少組みにはいるが、午前の部は満員なので午後の部に毎日2時間通うことになる。学期は年間2学期で、1学期が、6月から10月まで、2学期が10月から3月、4月と5月は夏休みだが、サマースクール(2週間)が3回行われるから、それに出席すると3学期制ともいえる。ちなみに、最近の法改正で、この幼稚園2年間は義務教育となった。 学費は、年間64000ペソ(サマースクールを除く)、月払いにすると7000ペソ/月(4月と5月を除く10ヶ月)で、フィリピン人にとって決して安いものではない。貧困層はこのお金で一家の生計を賄っていけるくらいの金額だ。しかし、教育は子供の将来を決める大事な投資だから、子供を劣悪な環境の公立校(無料)に入れる中間層以上の家庭はない。そこで、月々7000ペソの投資ならば、なんとかやっていけるだろうと、KIANを入学させることを決断した。 また、私立の幼稚園や小学校では子供たちは授業以外でもすべて英語で会話することが義務付けられており、たとえ小学生でも流暢に英語を操る国際人に育つのだ。もし、外国人が幼稚園くらいから子供をフィリピンで育てるとしたら、あえてインターナショナル・スクールに入学させる必要もない。昨年から、小学校から高校まで2年延長されて12年となり、国際標準になったので、外国の大学に行くのにも支障はないし、それに学費は概ね半額だ。  

KIANの幼稚園体験入学 2014年2月18日


昨年、幼稚園に通い始めて、KIANの第一言語を英語にすることをママジェーンが宣言して、KIANの会話が英語一本に統一されたことは、2012年11月のブログで報告した。その時点では、周囲とはなんとか英語でのコミュニケーションができるという程度だった。しかし、それから一年、彼の英会話能力は格段の進歩を遂げ、英語で話すことをすでに身につけたと言い切れる。語彙も豊富になり、ほとんど言いたいことを表現でき、英会話能力は8歳の双子をしのぐと言っても過言ではない。 KIANは姉のキムや従妹の双子と一緒に私の部屋でデズニーなどの映画を楽しむのが習慣だ。それは私の部屋のテレビだけがUSBにセーブした映画を見ることができるからだ。ちなみに32ギガのUSBには数十本の映画がダウンロードしてある。もちろん無料のダウンロードだ。左はキムが差し出した歯磨きの道具を見て、ベッドの下に隠れるKIAN 5月に日本に行って、半年振りにフィリピンに帰ってきた息子はKIANの英会話能力の目覚しい上達に驚いた。相変わらず抱っこ抱っことせがむKIANだが、もはや赤ちゃんとは言いがたく、しっかりと子供になっている。ママ・ジェーンが、妹が欲しくないかと聞くと「Why you want other baby? You have Kian already. I love you sou […]

KIANの英会話学習(その2) 2013年12月15日



KIANも3月31日で3才となり、段々、赤ちゃんらしさが抜けて幼児となってきた。KIAN、3才と6ヶ月、この半年の成長を振り返った見た。  近所のモデル紹介所でオーディションを受けるKIAN  もっとも顕著な相違は、自分の意志を言葉で表現できるようになったことだ。2才の時は、タガログ語で単語を言うだけだったが、現在は、しっかりした英語で文章を話す。たとえば、「抱っこ」は「Carry me」、「食べよう」、は「Eating time!」と皆に呼びかける。 せっかくよそ行き顔を疲労したのに、残念ながら、その後何のお声もかからない  何故、彼は英語をしゃべるのか。それはほとんどの中間層以上の子供達は幼少時代、英語だけで会話しているからだ。幼稚園に行ってタガログ語をしゃべると周りと会話ができない。だから、英語で話すようにしつけられる。タガログ語は、ほっておいてもいずれ覚えてしまう。現にKIANは周囲がタガログ語やビコール語(家族の国の言葉)で話しているとき、しっかりそれを理解して反応する。  シーツに包まってブランコ遊びに興じるKIAN  幼少から英語を自由に操る、これはフィリピンの教養人に取っては必須なことだ。小学校へ進めば、国語と社会以外の教科は英語で教えられるから、授業にも悠々ついて行ける。そしてハイスクールを終えるころにはネイティブ並みあるいはそれ以上に英語を操れるようになるのだ。 強い雨が降ると大喜びで水浴びに外へ飛び出すKIAN、まるでスコーターの子が雨でシャワーを浴びるようだ  ママジェーンの英会話のしつけは、当初、大変厳しかった。すでにタガログ語を覚え始めたKIANは自然にタガログ語が口に出る。そうすると、ママジェーンが即座にKIAN!と大きな声で叱る。KIANは、あわてて英語で言い直す。例えば、「ママヤ、Later」、そして「アトデ」と、ついでに日本語まで飛び出してしまう始末だ。 私の机の上に座ってプリンターをいたずらするKIAN,彼にとっては何でもおもちゃだ  このとき、KIANはすでに3つの言葉が同義語であることを理解している。しかし、こんなママジェーンのしつけもほんの2~3ヶ月のことで、現在、KIANは、流暢に英語だけを話している。 普段は風呂場で水浴びをするが、今日は屋上の洗濯場で気持ち良さそうに水浴びをするKIAN   こんなことが可能なのは、ママジェーンの指示で、周囲のすべてがKIANにたいして英語で話しかけているからだ。パパとママはもちろん、17才の姉のキム、ヤヤ(子守)、9才の従妹の双子、皆が英語がしゃべれるからこそできる芸当だ。ただ私だけは例外で日本語で話しかけるよう奨励されている。それは、あわよくば、日本語まで覚えさせてしまおうと策略だ。 […]

KIAN、3才の軌跡 2013年9月21日


毎週、土曜の昼はKIANと昼食をサイカでとるのが恒例だ。KIANの注文は焼きそばとエビフライが定番だが、エビフライは衣だけ食べて中身のエビはヤヤにくれてしまう。その焼きそばは、堅い焼きそばから冷やし中華に好みが移ってきている。最新版はソース焼きそばだが、ソバなら何でも大好きだ。  ここのところ、毎回注文しているのが写真のお子様ランチだ。メインディッシュはオムライス、スパゲッティ、それとカレーライスから一品選ぶ。サイドディッシュとしては鳥から上げ、エビフライ、肉団子、餃子など、8種類の料理及び2種類のデザートから4品選ぶ。それぞれにボリュームがあって、とても一人では食べきれない。だから、同行した子守のヤヤあるいは姉のキムの料理は注文する必要がない。画面をクリックして拡大して見てください。 それでいて、値段は320ペソだから、かなり経済的だ。問題は、まず冷やし中華が来るとKIANが独り占めをして、他に分けない。ひとしきりして、お子様ランチがくるともはや冷やし中華には目もくれず、お子様ランチを独り占めする。ヤヤやキムには何一つ分けようとはしない。それも一時でお腹が一杯になると料理を放り出して遊びに行ってしまうから、ヤヤやキムの食事はそれからだ。一方、私は海鮮ちらしなど刺身料理がもっぱらなのでバッティングすることはない。 はじめて、お子様ランチを注文したこの日は、スパゲッティ、エビフライ、肉団子、鳥のから揚げ、それにクリームコロッケ。しかし、KIANが一番気に入ったのは左側のスナック菓子だった。 双子と一緒のこの日は、カレーライス、餃子、エビフライ、たこ焼き、それに鶏肉のから揚げ。 久しぶりに同行したキムと一緒に選んだのが、オムライス、フレンチフライ、エビフライ、たこ焼き、それに鳥のから揚げ。 今日は、一巡して、スパゲッティ、エビフライ、春巻き、肉団子、そしてたこ焼きだ。エビフライだけは毎回欠かせない。KIANも箸を使うことに興味を覚えたようで、いろいろチャレンジしているが、まだまだ、もっぱら人差し指と親指の箸で食べている。

サイカのお子様ランチ 2013年9月4日



6月16日(日)は父の日、この日は幸いパパカーネルも休みで、一家全員で食事をすることになった。場所は、ママジェーンお好みの天天火鍋だ。ここで食事を取るのは数ヶ月ぶりのような気がする。なかなか皆で食事をする機会がなかった。久しぶりの一家全員でのお出かけでにはしゃぐKIAN。前回来たときは、まだ赤ちゃんだったような気がするが、ずいぶんと子供らしくなっている。 カーネル一家で記念撮影 食事が一段落すると、早速、居合わせた女の子にお近づきの挨拶をするKIAN   KIANは店の従業員へのおべっかも忘れない KIANも、ようやく、まともな写真が取れるようになってきた。これがKIANの目線なのだ 店の前での一枚。相変わらずハンサムなKIANだ この日は、プレゼントにT-シャツをプレゼントされたが、ちょっと照れくさい若者風のデザインだった。

ファーザーズデイ(父の日)の食事会 2013年6月18日


3才と2ヶ月になり、KAINも赤ちゃんから幼児へと脱皮し始めている。相変わらず周囲から可愛い可愛いと愛でられているのだが、ママ・ジェーンは、 KIANが、ちょっと異常ではないかと悩んでいる。それは、最近、テレビや写真の半裸の女性に興味津々で、テレビでビキニ姿のダンサーや雑誌のヌードを見つけると、無邪気に喜んで、オチンチンを勃起させていじくっているのだ。 キム姉さんの友達と談笑するKIAN。KAINは初めてあった人ともすぐに仲良くなって愛嬌をふりまく、まさにエンジェルだ  さらに、キムやビアンカなどのお姉さんの太ももを抱え込んで、お尻をクイクイさせるのは、まさに犬がやるマウンティングだ。先日も、パパ・カーネルのマッサージにやってきたマッサージのおばさんに向かって、オチンチンを勃起させ、手でぶるぶるさせながら、彼女に迫っていったそうだ。マッサージのおばさんは思わず「スス・マリオセップ(オーマイゴッド)」と叫んで十字を切っていたそうだ。 セクシーなレイデイ・ガガのDVDを大喜びで見つめて、下から覗き込もうとするKIAN  果たして、KIANは、3才にしてすでに男のスケベ心を持ち合わせているだろうか、とママ・ジェーンは心配する。私自身、3~4才のころの記憶は全くないので、なんともコメントできないが、女性というものを意識したのは小学校高学年のころではないかと思う。一方、自分の子供について思い起こすと、4つになった長男が車の中でなにかこそこそしていたことがある。ダッシュボードにペントハウスやプレイボーイのアメリカ雑誌を隠しておいてので、心配になってのぞいてみると、息子は雑誌のヌードの写真を見ながら、恥ずかしそうに、「オチンチンが立っちゃった」と話ていた。KIAN は、早熟だから、3才になり立ててで、女の裸に興味を持ったとしても、何ら不思議ではない。まさに赤ちゃんから脱皮して、男子としての成長を開始したのだ。男と名のつく限り、スケベとは無縁ではいられない。 姉のキムの太ももを抱えて腰をクイクイさせるKIAN。無邪気なKIANの意外な行動に、皆大騒ぎだ  考えてみれば、犬などは、1才ともなれば立派な大人で、子供も作れる。人間が3才で、スケベ心を持ち始めたとしても何ら不思議なことはない。犬は、誰が見ていようとも、例のドッグ・スタイルで交尾をするが、KIANも、このような行為を人前で披露することは、人間としてはしたない事であり、場合によってセクハラとして罪になるということを、まだ知らないだけだ。しかし、これから羞恥心というものを学んでいかねば、世間から除外されてしまうが。  17才のお姉さん達は顔を赤らめて恥ずかしがっていたが、そもそも、このような性行為は、元来別に人目から隠すべき恥ずかしい行為ではなかったのではないか。何で、人間だけが人目を避けるのか、これは私にとって若いころからの疑問で、未だ、明快な回答を見つけることができないでいる。特に最近は、エスカレーターや電車のなかでのちょっとしたスケベ心を発揮して盗撮などしたことがとがめれ、一生を台無しにしてしまう人が多い。しかし、そんな些細なことで、一生を棒に振らなければならない世の中になってしまっていることに憂いを感じる。  そもそも性はすべての人間に備わった、自然の摂理で、なにも恥ずかしがる必要のないものであるはずなのだが、逆に、性犯罪として極刑にも値する罪を呼び起こしている。これは性を封印しようとするから、逆に犯罪を呼び起こすという悪循環に陥っているような気がする。  ところで、このマウンティングは犬が人に対してもよく行う行為で、必ずしも生殖行為と関係ない場合がある。犬のメスが別のメスにたいしてやる場合もあり、ウサギのメスがオスに対してやっていたのを見たことがある。学説によると、これは、自分が優位に立っているということを示す示威行為であって、生殖行為ではないのだ。KIANは、従妹や姉達に対して優越感を持っているから、それを行為で示したのではないかと思う。だから、私に対しては決して、このマウンティングを行わない。KIANは、別に若いメスを選んで、スケベごころを持って挑んでいるわけではないのだ。 従妹のイアの首を押さえて、完全に押さえ込んでしまったKIAN。KIANは三才にして家族のボスとして君臨している   ママ・ジェーンを初めとする周囲の大人たちは、KIANのヌードに対する興味とこのマウンティングを同じ動機ととらえて、なんとスケベな3才児と心配している。これはママ・ジェーンのお父さん(イシドロ・ゴメス、福建省から渡ってきた生粋の中国人で二十数人+アルファの子供を残し、ママ・ジェーンを作ったときは70才を超えていたという伝説の性の達人)の血による、運命的なものに違いないと納得、あるいはあきらめようとしている。そういえば、ママ・ジェーンの兄弟もすで4人の子を設けながら、新たなる生殖活動に関する情熱はなみなみものがある。一方、父方のパパ・カーネルのお父さんも生粋の中国人ではあるが、あっちのほうは、さほどではなかったそうだ。それでもカーネルは6人兄弟だそうだから、こっちのお父さんもまあまあのスケベではあったようだ。

3歳で性に目覚めるKIANは果たして異常なのか 2013年6月7日