Daily Archives: February 18, 2014


最近、ボボイの娘の双子(8歳)が成績表を持って帰ってきた。彼らは近所の公立小学校の3年生だ。姉のアレアの成績は日本の5段階評価で言えば、3と4が中心でまあまあ普通、妹のアレクサは2と3が中心で、劣る、といった評価だった。これに対して、ボボイは怒りをあらわにして、アレクサを叱責していた。 はじめは何のことやらわからなかったが、ジェーンの説明で状況を理解したが、成績が悪いといって叱責されても、子供にとってはいたし方あるまいと思う。その後も、彼女達は反省して勉強をするわけでもなく、相変わらずテレビを見ているだけ、ボボイもそんなことはすぐに忘れてしまい、双子の勉強の面倒を見るわけでもない。 成績表を良く見てみると、二人とも算数が70点で最悪だ。テストの点数が70点なら、さほどでもないと思うが、評価では71から79点がPOOR(劣る)となっている。70点という数値は評価外だというわけだ。そういえば、たまにキムが双子に算数を教えていることがあった。彼女ら二人は学校の授業にまったくついていくことができず、キムに教えてもらっていたらしい。 それにしてもフィリピンの子供が勉強しているのを見たためしがない。家で勉強らしきことをしているのは宿題があるときだけらしい。そういえば、自分も小学校時代は宿題以外に勉強などしことはなかったから、当たり前なのかもしれないが。ジェーンは授業だけで十分で、家で勉強するものはいないと言うが、医者や弁護士あるいはエンジニアーなどの資格を有する職業に就くためには、相当な勉強をしないと国家試験に受からないと思う。ジェーンの話は、きっと巷の庶民のことなのだろう。 ジェーンに算数のことを話すと、フィリピン人はみな数字に弱いから、どうってことはないとうそぶく。 だから、双子が計算が苦手だとしても普通に生きて行くためには何の支障もないともいう。それに引き換え、日本ではどこの店の店員でもおつりなどは暗算で即座に計算してよこすのに、フィリピンのサリサリのお姉さんは、数十ペソの買い物をして100ペソ払ったら、お釣りを暗算で計算できる人はあまり見かけない。せいぜい数ペソ買って10ペソ払ったときののお釣りどまりだ。確かに周りがそうであれば、特に劣等感も持たずに暮らしてはいけるだろう。 しかし、家族の期待を一身に集めるKIANがテレビばっかり見ている双子に影響されて、怠惰で愚鈍な子供に育っては困る。KIANは将来国を背負って立つ人間になるのだから、つまらぬ弱点を持ってはならない、と私は警鐘をならす。そもそもテレビは一方向で、情報を受け取るばかりで、何の相互作用もないから、脳が一向に働いていない。もっと相互作用あって、脳をフルに働かせる、トランプや囲碁、将棋、チェスなどのゲームで時間を費やしたほうが何ぼか役に立つかわからないと。 普段は盤面を手で掃いてめちゃめちゃにして人の遊びを邪魔するのに、写真撮影となると、まるで自分もプレイに加わっているようなポーズをとっているKIAN そこで、事務所にあった、囲碁や将棋を持ち出して、まずはキム(17歳)に回り将棋やはさみ将棋、5目並べ等の簡単なものから、本格的な将棋や囲碁のやり方を教えた。KIANといえば、並べた将棋や碁石を散らかすだけで、ゲームをやるには程遠い。しかし、いずれは興味を示すに違いないので、まずは、環境を整える周囲の努力が必要だ。 トランプ遊びもKIANには、まだちょっと手強いようだ 私の子供のころはテレビもない時代で、近所の子供たちといつも将棋や囲碁で遊んでいた。こんなとき、脳はフル回転で、私の8歳年上の長兄を負かしたときなど有頂天になったものだった。しかし、その後、飛んでくる兄の罵声とピンタをいかに避けるかが私の課題たったが。         鍵盤は弾ける人が誰もいないのですぐに廃れてしまった 現代は、テレビのみならず、コンピュータ・ゲームが盛んで、子供たちもアイ・パッドなどでゲームを楽しんでいる。しかし、これらは、どう考えても脳の訓練には向いているとは思えない。バーチャルで人を殺しても、リセットすれば生き返ってしまい、人間的あるいは生きているという要素がない。こんなゲームが、無差別殺人などに結びついているのではないかと憂えるばかりだ。KIANも最近はパスコンを器用に操って遊んでいるが、昔ながらのゲームを教えて脳の訓練ばかりではなく、人間としても感性を見につけてほしいと願う。         自転車にローラースクーターはKIANの外遊びの定番だ

囲碁と将棋に挑戦 2014年2月18日


我が家の日本食を保管するキャビネットは、ややもすると長いこと放置され、せっかくの日本食が賞味期限切れになっていることが多発する。なにしろ、炊事役のヤヤは、それが何であるかわからないから、私自身が食卓に引っ張り出さないことには日の目を見ることができないのだ。 先日、退職者の方から海苔をいただいたが、KIANの好物であることを思い出して、毎回、食卓に供することになった。そこで日本食キャビネットを開けてみると、2~3年前の湿気ってしまった海苔が大量に出てきたのだ。賞味期限どころか腐敗している恐れもあるので、廃棄処分にしたのは当然だ。そのとき発見したのがデズィニーのキャラを使った永谷園の子供用のふりかけだ。 誰かにいただいたものだが、封も開けずに放置されていた。賞味期限は若干過ぎていたが、乾物であるし、2重に封もしてあるので、よろしかろうと子供たちに振舞った。そうしたら、おいしいと皆が目を丸くしていたのだ。ふりかけはフィリピン人の好物であることは以前から認識していたものの、すっかり失念していた。魚や卵、海苔やゴマなどを原料としてできているのだから健康に悪いはずはない。KIANも喜んでいるので、野菜嫌いの子供たちには絶好の栄養補給になりそうだ。       そもそも、フィリピンの子供たちはご飯が主食であり副食でもある。ご飯におかずのソースをかけて味をつけて食べるのが普通で、他にはなにもいらないくらいだ。KIANにしてもご飯にポン酢をかけて食べるのが定番で、おかずがなければケチャップや醤油があれば、何とかなってしまう。そんな食習慣にふりかけはぴったりであって、醤油に比べればよほどましだ。 翌日、すでに20袋入りの一つがなくなっていた。これはあまりと思ったら、双子が学校に持っていって、皆に自慢をしたらしい。友達も喜んで食べていたとのこと。これはいけると思って、早速、日本食材店で探してみた。そうしたら、丸美屋と永谷園のふりかけがおいてあった。20袋入りで150ペソ、一袋7.5ペソ(17円)は、高い。しかし、日本で買えば、150円、フィリピンで作れば、50円くらいまで値段は下がるだろう。そうしたら庶民の食卓の定番となるのは間違いない。 そんなわけで、海苔とふりかけは毎回、我が家の食卓を飾ることになった。朝食は毎回、納豆と地鶏の生卵とご飯が半カップ、それにわかめと豆腐の味噌汁、たくあんと梅干少々、という私のメニューにも少々色を添えることになった。その影響で、KIANの食事も味噌汁と納豆にご飯、それにふりかけと海苔、という、まるで日本の子供のようになっている。まあ、普段、ホットドッグにご飯だけというような食事をしているので、それよりは大分ましだろう。 一方、すでにフィリピン庶民に定着しているのが、日本であまり見られなくなったお椀のマークの味の素だ。フィリピンでは欠かせない調味料となっている。はじめはビン入りだったそうだが、あまり売れないので小口のパックにしてみたところ飛ぶように売れ出した。小が5ペソ(約12.5円)、大が10ペソ(約 25円)。1回の料理に必要な分だけ入っているので、その日暮らしの庶民の味方となり、塩、胡椒、砂糖、調理オイルなどとともにサリサリ(街の小売店)の 定番商品になっている。このふりかけも、一袋づつ小口でうることが成功の秘訣だろう。

フィリピーノはふりかけが大好き 2014年2月18日



最近、とみに保育園をサボりがちなKIANだが、原因はたった7-8人の児童が、毎日毎日ABCを練習するだけで、飽き飽きするというのが本人の言い分だ。3月には4歳になって、いよいよ幼稚園入学の時期を迎えるKIANにとっては由々しき問題だ。そこで、もっと本格的な幼稚園を探すことになったのだが、ママ・ジェーンが目をつけたのがKID IN DAY SCHOOLという、家から歩いて10分位のところにある私立幼稚園だ。入学は夏休み明けの6月になるが、いまから入学願書を出さないと入学できないらしい。この日私は、KIANの体験入学に付き添ったが、私の意見で入学するかどうかを決定するということなので、責任重大だ。  外見は普通の住宅で、大型の戸建ての住宅を改造して幼稚園としている。我が家のあるSan Antonio Villageは、ビニャイ副大統領も住んでいる、そこそこの高級住宅街だから、中間層以上の子弟が通う幼稚園もたくさんあるようだ。幼稚園は、午前と午後のクラスに分かれていて、それぞれ50人、合計100人の幼児が学んでいるそうだが、フィリピンの古い住宅はとてつもなく大きいからこんなことが可能なのだ。 子供たちは3歳から5歳児程度だが、特に学年で分けるているようでもなく、皆が一緒に遊んでおり、まさに保育所のような雰囲気だ。KIANも、ここが気に入ったようで、早速手をつないで他の園児と遊んでいた。 しかし、遊んでばかりいるわけでもなさそうで、2-3人の園児に一人の先生がついて勉強やお絵描きをしている。皆がまとまって一斉に同じことをするのではなくて、ほとんどマンツーマンで教えているようだ。先生は10人くらいいるので、50人の園児を相手に、それぞれの年齢と到達度を考慮しながら、家庭教師的にものを教えている様子だ。これなら一律に勉強を強いるのではなくて、園児の個性にあった指導ができそうだ。 幼稚園のクラスは、4段階で、2-3歳のToddler(幼児)、3-4歳のNursery(保育)、4-5歳のKinder1(年少)、5-6歳のKinder2(年長)に分かれている。KIANは6月には4歳と2ヶ月なので年少組みにはいるが、午前の部は満員なので午後の部に毎日2時間通うことになる。学期は年間2学期で、1学期が、6月から10月まで、2学期が10月から3月、4月と5月は夏休みだが、サマースクール(2週間)が3回行われるから、それに出席すると3学期制ともいえる。ちなみに、最近の法改正で、この幼稚園2年間は義務教育となった。 学費は、年間64000ペソ(サマースクールを除く)、月払いにすると7000ペソ/月(4月と5月を除く10ヶ月)で、フィリピン人にとって決して安いものではない。貧困層はこのお金で一家の生計を賄っていけるくらいの金額だ。しかし、教育は子供の将来を決める大事な投資だから、子供を劣悪な環境の公立校(無料)に入れる中間層以上の家庭はない。そこで、月々7000ペソの投資ならば、なんとかやっていけるだろうと、KIANを入学させることを決断した。 また、私立の幼稚園や小学校では子供たちは授業以外でもすべて英語で会話することが義務付けられており、たとえ小学生でも流暢に英語を操る国際人に育つのだ。もし、外国人が幼稚園くらいから子供をフィリピンで育てるとしたら、あえてインターナショナル・スクールに入学させる必要もない。昨年から、小学校から高校まで2年延長されて12年となり、国際標準になったので、外国の大学に行くのにも支障はないし、それに学費は概ね半額だ。  

KIANの幼稚園体験入学 2014年2月18日


ご承知のとおり、2月14日のバレンタインでは、男性が意中の女性(妻やステディな恋人はもちろん)にバラの花をささげて、食事をともにするのがフィリピンの慣わしだ。一方、女性がチョコレートを配りまわるのは日本だけの習慣だ。 14日の朝、今にはこれ見よがしに豪華な赤いバラの花束が居間に飾られていた。もちろん、カーネルからジェーンへのプレゼントだ。朝一、一本の赤バラの花をおすそ分けしてもらったKIANは、それを持っていそいそと幼稚園に出かけていった。女先生にプレゼントするのだという。若い女先生の喜びようは目に浮かぶが、KIANのババエロ(女ったらし)の面目躍如といったところだ。 バレンタインに赤いバラの花束欠かせない。だから、その前日にはバラの値段が高騰する  現在、ジェーンのお兄さんのアランが居候しているが、この日、彼女とのデートは欠かせない。運転手役のジェーンの弟(ボボイ)も2泊3日でデートに出かけていった。二人とも4人の子持ちだが、前妻と分かれて、新しいパートナーの獲得に躍起だ。ジェーンは、カーネルからのバラの花束をばらして、数本づつ、彼らに持たせてやったそうだ。 さて、この日、カーネルは仕事でどうしても戻れないそうで、家に残ったのはジェーン、カーネルの娘のキム(17歳)、ボボイの双子の娘(8歳)それにKIANの5人だ。こうなると、特にデートの相手もいない私が皆に、ご馳走をしないわけにいかない。幸いサイカのポイントカードが2800ペソほどたまっていて、それを使えば、只で食事ができる。ちなみにサイカのポイントカードは客の少ない夜しか使えないので、長いことためたままにしておいたのだ。 ここのところカーネルはATMカードの詐欺事件で多忙で、この日も、護身用のショットガンを持って出かけていった。17歳のキムがガンを車に運んでいたが、薬師丸弘子の「セーラー服に機関銃」の歌を思い出してしまった この日はバレンタインデイというほかに、金曜日、そして給料日が重なって(フィリピンでは月に2回給与を支払うのが普通)大渋滞が予測された。サイカのあるマカティ・スクエアまでの道のり(約1km)は渋滞を極め、歩いて15分のところを車で30分かかったが、サイカは意外とすいていた。  ジェーンは刺身、キムには、彼女のお父さん(カーネル)の大好きなさば塩焼き、双子にはカツカレーとえびフライ、KIANには、いつものハーフ塩ラーメンを頼んでやった。そこで、秘密兵器として頼んだのが、特盛り枝豆だ。250ペソで、普通の枝豆よりちょっと高いだけだが、量が半端ではない。枝豆のほかにも焼き鳥など割り得の特盛りメニューがある  この枝豆が出てくるなり、ジェーンの目の色が変わった。ジェーンの久しぶりの大好物だったのだ。特大のお皿を引き寄せて、枝豆をわしづかみにして食らいついた。キムや双子は始めてみる枝豆に興味深々だったが、KIANは、豆飛ばしに、はしゃいでいたが、決して手をつけなかった。 そういえば、先日、日本観光旅行を終えて、いろいろお世話したお礼にと建築家のジーナに食事をご馳走になったが、大分遅れてきたので、このサイカで枝豆とビールをとって待っていた。残った枝豆を試してみて、これが未熟の大豆と知って驚いていたが、私が残した枝豆の鞘を指差して、食べていいかというのだ。びっくりして、それは食べるものではないと説明したが、彼女は鞘まで全部食べてしまっていたのだ。 ちなみに、枝豆は、たんぱく質だからお母さんの乳の出を良くするというし、若い女の子のおっぱいを大きくする効果があるという。この話は小さめのおっぱいのキムに話をするのはちょっとためらわれた。また、数十年前にアメリカ人が、日本に来てこの枝豆に感激したが、未熟の大豆と聞いてびっくりしたそうだ。アメリカでは家畜のえさとしか捉えられていないが、こんなにおいしいものだとは想像がつかなかった。アメリカで売り出したら、ヒットするに違いないと。現在は、きっとアメリカでもビールのつまみの定番になっていることだろう。  フィリピンの男性の最も忙しい2月14日は4人の女性とKIANを食事に招待して大役を果たした サイカでは男性客用にチョコレートを用意してあって、ひとつ持ってくると、思わず双子が手を出した。しかし、それが、わたし用であって、ひとつだけと知って、がっかりしていた。期せずして今年はチョコレートを一つゲットしたが、こんなことは10年ぶりのような気がする。

バレンタインデイと枝豆 2014年2月18日