Daily Archives: November 27, 2011


  マイナー(Miner)あるいはアンダー・エイジ(Under Age)とは18歳未満の未成年者を指すが、最近マイナーをめぐる外国人の逮捕・収監あるいは花街のクラブの閉鎖が相次いでいる。ちなみにフィリピンでは、日本のように20歳ではなくて、18歳をもって成人(Legal Age)とみなされ、それ以下をマイナーあるいはアンダーエイジと呼ぶ。 フィリピンでは12歳でハイスクールに進み、16歳で卒業する。その後大学へ進む子供は30%程度で、残りの70%はハイスクールどまりで、働くことになる。大半は貧しい家庭の子供だから、一家の大切な稼ぎ手となるのだが、18歳未満の未成年者の雇用は花街はもちろん一般のレストランなどでも禁止されている。そのため、ハイスクールを卒業した18歳未満の未成年者が年齢を偽って、働がざるを得ない状況がある。 外国人男性がフィリピンに来て、大いに誘惑されるのがこのマイナーの女の子を相手に買春をしたり、あるいは裸の写真を撮ったりすることだ。些細な金で可能であるので、つい誘惑に負ける。それを斡旋するけしからぬフィリピン人も後をたたないが、時には、その斡旋をしたフィリピン人が警察にちくって外国人を逮捕させ、示談金などをせしめる、という法律を逆手にたった犯罪もまかり通っている。大抵の場合は年齢を偽って働いているのだが、「知らなかった」という言い訳は効かないのが怖いところだ。最近は、たとえ外国にいても、サイバー・セックスなるものも同等にみなされるようなので要注意だ。  つい最近でも、かのミス・ユニバーサル・ナイトクラブが警察の手入れを受けて閉鎖に追い込まれた。容疑はマイナーに売春をさせていたということで、クラブのフロアー・マネージャーなども逮捕・収監されてしまった。しかもマイナーと人身売買(売春を最近は人身売買と称している)という容疑が重なると、保釈がなくて裁判の間も収監されたままとなる。さらに恐ろしいのは、その場に居合わせた客も共犯者として逮捕されてしまうことだ。ナイトクラブに遊びに行って、そこでたまたま、マイナーの女の子が年齢を偽って働いていたとして、そこに客として居合わせただけで逮捕・収監されてしまうとは、なんとも納得できないが、それが現実なのだ。いくら注意したところで、見知らぬところでマイナーの雇用が行われていることだから、どうしようもない。フィリピンも先進国のように遊びにくくなったものだとため息が出る。 フィリピンでは、たとえ殺人事件だとしても告訴する人間がいなければ犯罪としてなりたたない。これはアメリカの法律に則ったもののようだが、犯罪者の家族が、被害者の家族を抱きこんで、殺人事件を闇に葬ってしまうことさえも可能なのだ。しかしながら、マイナーの人身売買となると、検事は、例え被害者の告訴がなくても起訴することが可能だそうだ。件の年齢を偽って働いていたマイナーの子は自ら望んだものだから雇用主や客を告訴するはずがない。しかし、検事は独自の判断で起訴することが可能で、「相手が合意したから行為に及んだ」という言い訳は、やはり用をなさないのだ。 マイナーを雇うことは花街の接客係ばかりではなくて、レストランやメイドとして雇うことさえ禁止されている。通常は問題にならないだろうが、マイナー本人が雇用主から注意され逆恨みをして警察に駆け込んだりしたら、チャイルド・アビューズ(児童虐待)ということで逮捕されてしまう。また、第3者が密告すると雇用主が逮捕され、件のマイナーは職を失う、という状況も起こりうる。だから、人を雇う場合、マイナー本人は家のために稼ぎたいから当たり前に年齢を偽るが、成人であることを念入りに調べてからでないと、とんでもない爆弾を抱えこんでしまうことになる。  そこで疑問に思うのが、フィリピンは貧しい貧しいといいながら、ハイスクールを卒業してから大学へ進学しない70%程度の国民の就労機会を2年間剥奪するということが正しい国の政策なのだろうか、ということだ。16歳ともなれば肉体的には十分大人で、もはや子供ではないくて、大概の肉体労働は可能だ。幼稚園や小学生程度の子供が働かされているということが児童の就労として世界的に問題視されてはいるが、日本でも中学を卒業しても18歳まで働いてはいけないとしたら、大問題となるだろう。私はてっきり、18歳未満の未成年者が花街で接客を行うことを禁止していると勘違いしていたのだが、すべての職種で就労の機会を奪われているということに義憤を覚える。それがめぐりめぐって、外国人を思いがけない罪に陥れていることにもなっているのだ。政治家はマイナーの保護を何か勘違いしているのではないだろうか。逆に雇用の機会を奪い、マイナー本人は年齢を偽って働き、挙句の果てに雇用主を処罰するなど、無用な犯罪を誘発しているのではないだろうか。

マイナー(未成年)にご用心 2011年11月27日


  今年のロングステイフェアは有明のTFT(東京ファッションタウンビル)の西館で11月12日(土)に行われた。ロングステイ財団からマカティサロンとして公認されているパスコとして、昨年と同様、財団の要請で相談コーナーを担当し、約30名の方と面談した。前日は雨模様だったが、この日は快晴で、昨年を上回る9121名の入場者が訪れ盛況のうちに幕を閉じた。 前日は世界各国から駆けつけたロングステイ財団公認のサロンの交流会が開催された。財団の理事らの挨拶、そしてしぶりに一堂に会した各国のサロン運営の代表が挨拶を行い、各国の情報を交換した。 当日の会場は102団体が参加し広い会場を埋め尽くした。会場の案内係も、事前の打ち合わせに余念がない。 セミナー会場は50名収容のプライベートセミナーと500名収容の特別セミナーがあるが、ほとんどのセミナーは予約で一杯ということだった。 会場の入り口に張り出されていたのが、ロングステイヤーが目指す国別のベストテン。2005年にベストテンに顔を出したフィリピンは、ベストテン下位の常連となっているが、ハワイやオーストラリアなどロングステイヤー憧れの国を除いて、永住という観点に立った場合、マレーシア、タイについで第3位と言える。ちなみに第4位はインドネシアだ。フィリピンは危険というイメージが先行してマレーシアとタイの後塵を拝しているが、いずれ順位が逆転するものと期待している。 8時過ぎから顔を見せた出展者は準備に余念がない。となりのフィリピン観光省のブースではセミナーで配布する資料の準備におおわらわだ。 10時から来場客が現れたが、各ブースとも相談者で盛況だ。パスコとしては、先日、卒論のリサーチにフィリピンを訪問した美人女子大生の太田さんにアシスタントをお願いして花を添えた。また、観光省のブースには昨年同様、フィリピン退職庁(PRA)の幹部、広島大学留学中のフィリップさんが応援に駆けつけていた。 10時から17時のフェアは瞬く間に終了し、17時半からは打ち上げ会が行われた。我が友フィリピンさんと太田さんのツーショットで1年ぶりのフェアーは幕を閉じた。

ロングステイフェア2011開催される 2011年11月27日