食品の嘘と本当 2015年4月12日 1


生理学の教授から送られてくるメールマガジンのせいか、最近、とみに健康と食べ物に関心がある。教授によると、世の先生方は、何の根拠もないのに食べ物のことを、とやかく指導する。しかし、10年~20年も経つと、全く正反対のことを声高に主張して、人心を迷わす。

水の嘘
私が、子育て真っ盛りのころ、子供たちが食事中に水を飲むと妻がそれをたしなめた。水を飲むと胃液が薄まって消化によくないというのだ。さらに、子供のころ、走った後には、どんなにのどが渇いても水は飲んではいけないと先生に指導された。たぶん、その筋の専門家のアドバイスだったのだろうが、今は、マラソン選手は競技中に盛んに給水するし、少なくとも一日、2リットルの水を飲んでおしっこをたくさんしろと、医者は繰り返す。一昔前の「水を飲んではいけない」という指導はなんだったんだろう。

私が、クエートに駐在していた時、数年するうちに歯の根元がえぐれてしまった。物知りの友人に話したら、それは、クエートでは水道水は蒸留水でミネラルが含まれず、歯そして骨のカルシウムが不足してやせ細ってしまうのだと教えてくれた。だから、飲み水や料理の水は、すべてミネラルウオーターを使っているという。日本に帰ってから、えぐれたを歯に詰め物をしたが、歯医者にその話をしても、歯の磨き方が悪いのだととりあってくれない。しかし、日本に帰ったら、ぴたりと止まったので、歯医者でさえも知らぬことがあるのだろう。

フィリピンでは、ミネラルウオーターのコーナーにAbsoluteとかWilkinsonの銘柄の蒸留水が売っている。純粋だからいいのだと主張しているが、なぜ、売っている水がミネラルウオーターと称されているのか理解していないようだ。人が作り上げた純粋な水など百害あって一利無しなのにだ。

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食事は人類にとって至福の時だ

塩の嘘
一昔前、天然塩がスーパーから姿を消し、専売公社はイオン製法の塩のみを市場に供給した。これは純粋な塩というか、NaCl(塩化ナトリウム)という科学物質でもはや食物ではない。イオン製法によって生産された塩、NaClの98%は工業原料として使用されているという。一方、海水から生産された天然塩は10倍近い価格で売られているが、これらは、その10%程度がマグネシウムなどのミネラルを含み、体にとって必須なものだ。

塩の取りすぎは、高血圧など諸悪の根源とされ、事細かに塩の摂取の制限が唱えられている。しかし、これらの説は全く科学的根拠はなく、塩、あるいはこれらのミネラルの不足の方が健康への悪影響は大きく、天然塩は積極的に摂取すべきなのだという。昔、上杉謙信が武田信玄に「敵に塩を送る」という言葉が残っている位、塩は人体にとって必須なもののはずなのだ。

こんな話を聞いて、フィリピンのマーケットを探したところ、スーパーにはイオン製法の塩しか置いていなかった。フィリピンではイオン製法の塩の方が健康に良いと言う嘘がまかり通っているようだ。先日、キアポに行ってみたら、あきらかに天然塩と思われる塩がイオン製法の塩と同じ値段で売られていた。ここぞとばかり5袋ほど買って、我が家では天然の塩を使うように言いつけた。

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キアポで売っていた天然の塩と銘菓「柿の種」を食するKIAN

穀物の嘘
戦後、アメリカの支配を受けて、国民の健康を増進するためとパン食と肉食が盛んに奨励された。これは、アメリカ産の小麦や飼料を輸出するための国策だったということは歴史上の事実だ。一方、穀物や麺類をたくさん食べることがもてはやされ、ラーメンライスなどのメニューがあったくらいだ。これも、国策だったそうで、そうすることによって成人病が爆発的に増加し、医薬品業界と医療業界は大いに潤っているそうだ。

フィリピンでもその傾向は、いまだ強く、チキンのから揚げにライスというのがファーストフード界の雄、ジョルビーの定番メニュー、そしてパンシット広東(焼きそば)にライスなどが、国民的食事の典型だ。また、新興著しいファーストフードのINASALは、ご飯お代わり無料という仕組みで、脚光を浴びた。

しかし、長年の穀類/糖質(特に砂糖)の大量摂取が、すべての成人病(生活習慣病)の元凶であり、肥満の原因であるということは、すでに定説だ。糖質の摂取を制限して、肉、魚、野菜、果物、木の実など元来、人間が誕生以来数百万年の間、食べてきたものに回帰することが心臓病、脳溢血、糖尿病、認知症、癌など、現在、死因の上位を占める病気、成人病(生活習慣病)を回避する唯一の特効薬なのだ。ちなみに、穀物の摂取は農耕時代、せいぜい1万年の歴史で、人の体は、まだそれに順応していないのだそうだ。また、野生の動物は、決して生活習慣病にはかからないが、人間と同じ食生活をするペットは人間と同じ生活習慣病にかかり、アニマル・クリニックはメタボ犬やメタボ猫で一杯で、おおいに繁盛しているようだ。

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農場の米の刈り入れと、麺が大好きなKIAN

肉食と菜食主義の嘘
肉類は、やはりカロリーが高いからと、糖尿病の敵とされ、私は、もっぱら魚、とくに刺身を食してきた。しかし、糖質制限ダイエット法が普及されるにつけ、本当の敵は穀物であり、逆に肉類で肥満あるいは血糖値の上昇は起きないという説が主流になっている。糖尿病に罹患した10年ほど前、いろいろ読み漁った食事療法の本に書いてあったことは、一体、何を根拠に基づいて書いてあったのか、甚だ疑問を感じる。

一方、菜食主義がもてはやされているが、野菜と穀物だけという偏った食事では、人間本来が必要とする栄養を取ることができなくて、体に異常をきたすという。現にオードリー・ヘップバーンやスティーブ・ジョブスなどの菜食主義者は若くして癌で他界している。そもそも雑食の人間は、やはり肉や魚を摂取しなければ、人体に異常をきたすのだそうだ。

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エビフライの衣だけを食べるKIAN、中華料理ルートンマカオではスピナッチスープがKIANの大好物だ。KIANの食べる野菜料理といえば、これくらいだ

牛乳と卵の嘘
牛乳と卵は完全食品として、長い間、もてはやされてきた。しかし、牛乳を飲むと下痢をするというのは誰しも経験してきたと思う。牛の乳は子牛のもので、人体の生理には合致していない。牛乳の摂取は人体にとって有害とも言えるもので、これもアメリカの国策ゆえのものらしい。ちなみに乳製品も牛乳に順ずるそうだ。最近、学校給食でも牛乳が姿を消す傾向にあるそうだ。

一方、卵は、これぞ完全食品なのだが、黄身はコレステロールを含むからいけないとか、あるいは、一日一個が限度とか、まことしやかにささやかれているが、これも何の根拠もないそうだ。私は卵を毎朝、納豆とともに生で食べるが、フィリピンでは卵を生で食べる習慣はないので、スーパーで買った卵は鮮度管理に不安があり、決して食べない。だから日本食材店で倍のお金を払って、地鶏の卵を買い求めている。農場に行ったときは、農場で育った地鶏ないしアヒルの卵を生で食するが、これが驚くくらい美味なのだ。

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4歳になっても哺乳瓶が手放せないKIAN、甘いものに子供は目がない。アヒルの卵とはっちん日本食材店の地鶏の卵

油とナッツの嘘 
油ものはカロリーが高いから糖尿病に禁物とチキンのから揚げや豚のアドボ(醤油煮)などが食卓から姿を消した。しかし、一方では、肝油やレシチン、そしてバージンココナッツオイルなどの油のカプセルを飲まされている。要は油によっては血糖値を逆に下げる効果があるのだそうだ。だから、最近、我が家ではオリーブオイルを使って炒め物や揚げ物の料理している。脂肪は、おいしさの源だし、あえて排除する必要はないそうだ。

また、脂身はコレステロールをあげるから、健康の天敵として忌み嫌われてきた。しかし、最近、医学学会は、コレステロールや血圧の上限をあげ、数千億円の市場規模を誇る医薬品業界がパニックになっているという。例え健康で、もそれらの値が上限を超えているというだけで薬を処方され、返ってその副作用により健康を害しているという、とんでもない状況がまかり通っていた。「コレステロールを下げてはいけない」という本を読んだことことがあるが、コレステロールを脳の20%を占め、それを下げると、癌や認知症のリスクが増すという。また、血圧をさげると、脳梗塞のリスクが増すそうだ。さらに、薬の副作用でうつ病になり、自殺する人もあるという、なんとも国と薬品業界が作り出した薬害でしかない。

一方、ナッツやピーナッツは油の固まりだから、食べてはいけないと言われてきた。しかし、食後、かなりのナッツを食べてみて、血糖値を計ったら、特に、血糖値の上昇は見られなかった。この際、食品の通説を一切見直すべきだ。

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ナッツと言えば、農場にはピリナッツとカシューナッツ、それにがカカオが植えられている

体に良い食べ物
一体何を食べて、何を食べてはいけないのか、先生方の話を聞くと混乱するだけだが、間違いなく良いものは、納豆、豆腐、海苔・わかめ、刺身、玄米や雑穀、野菜、それに果物など、元来、日本人が昔から食べてきた和食に尽きるというのが結論のようだ。

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農場で取れるバナナとパパイヤ、それにはっちんで買い求めた刺身。KIANはパ-ティの食事時間が待ちきれず、パンシットビーフンをつまみ食いする

一方、体に悪い食べ物といえば、ジャンクフード ソフトドリンク お菓子など砂糖を使った甘いもの、要はすべて工場で作られる食品だ。だから、私は、畑や海で取れるものを食べ、工場で作られるものは食べてはいけない、と主張しているが、子供達はジャンクフードや甘いお菓子に目を輝かせる。特にソフトドリンクは大量の砂糖を含むために健康の天敵で、我が家ではご法度だ(しかし、隠れて飲んでいるようだが、それはそれで節制になるから効果は出ている)。さらに、カロリーゼロとかいうソフトドリンクは人口甘味料を使っているので、癌などのリスクを上げ、返って有害だそうだ。

しかし、畑の食べ物も工場で作る肥料や農薬に毒されているから考えもので、中国や大手食品会社の生産する農産物は、農薬や遺伝子組み換えなど、どんな手が加えれているか、知れたものではない。だから、地場の農家が昔ながらの方法で作るものを求めるべきだ。

私は、自分の農場で作ったものをマニラに取り寄せて食べようと心がけてはいるが、なかなか思うに任せない。私が引退して農場で暮らすようになったら、まさに100%、自給自足を実践するのだと心に誓っている。


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One thought on “食品の嘘と本当 2015年4月12日

  • yuji haji

    我が家の食事も基本食は和風もどき・・
    幸いメイドちゃんが、ホテル学科卒業でクッキングで教わったのか、塩分控えめ

    色々な味付けをしてくれますが魚はグリルが難しく、ほとんどが揚げた魚自体や野菜ソースをかけたりとかで刺し身もどきは近所の日本レストランに食べに行きます。ミンダナオの出身のためか不思議なことに鮮度がわかるようでこっちの店はいつも美味しいとか、少々日にちの立った豆腐は悪くならない内に揚げ豆腐にして野菜炒めに混ぜるとか知恵を使っていることが判ります。

    確かに食事は毎日のもの・・他人任せにせずにいつまでも健康でいたいものですね
    ブログ楽しみにしています。