家族法の改正で外国人との離婚手続きが容易に 2015年8月31日 2


8月24日、家族法の改正案が下院を通過した。これは外国人配偶者と離婚したフィリピン人の再婚を容易にするもので、これで消滅している婚姻に縛られて再婚ができない幾多のフィリピーナが救われることになるだろう。従来、仮に日本での離婚が成立していても、フィリピンでさらに裁判所の裁定がない限り、フィリピンでは既婚者と記録されており再婚ができなかった。ジャパユキさんの試練 2010年7月7日

それが、日本の裁判所が発効した離婚証明書をフィリピン大使館で認証し、それを提出すれば、再婚可能となるのだそうだ。詳細な手順は不明だが、フィリピンでの裁判は、15万ペソ程度のお金と半年の時間がかかるので、離婚して帰国したジャパ行きさんが手続きを行うことはまれだった。特に、偽装結婚で日本にわたり、その後、離婚手続きをして帰国したジャパ行きさんは、一生涯、結婚ができないとうとんでもない高い代償を支払わなければならなかった。彼女らは日本からは離婚を証明する戸籍謄本などを渡されて帰国するのだが、フィリピンで離婚を成立させるためのハードルが高すぎるのだ。

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市長室で行われた結婚式。市長さんの署名で、婚姻証書が成立する

そもそも、フィリピンには離婚という制度がない。これは世界中に二ヶ国しかないという時代錯誤の法律といわれているが、これにより、数多くのカップルが正式な配偶者とは別れた後、新しい配偶者とは事実婚で夫婦生活をしている。確かに、相続とかややこしい問題さえなければ、事実婚でも子育てや夫婦生活には支障はないだろう。

ただし、離婚に代わるものとしてアナルメントという制度がある。これは、この結婚が、そもそも存在していないと裁判所に訴えて裁判所の裁定で結婚を取り消すことができるのだ。しかし、それには数百万ペソの費用と数年の歳月が必要なので、財産のあるお金持ちの特権となっている。

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教会で厳かに執り行われたジェーンの結婚式。ここでは牧師の承認で結婚が成立する

日本人がフィリピーナと仲良くなって、いざ結婚となると、何故かフィリピーナが躊躇することがある。その場合、ほとんどが、件のフィリピーナは過去の婚姻歴のために結婚資格がないのだ。特に日本帰りの場合は、ほとんどがそうともいえる。この結婚資格/独身証明はシノマ(Certificate of No Marriage)と呼ばれ、NSO(National Statistic Office)にて発効される。結婚をほのめかす彼女にシノマはあるかと聞いたら、敵はびっくりしてひっくり返るだろう。

日本人の場合は、戸籍謄本に出生から、婚姻/離婚、子供、死亡まで、すべて記載されているが、戸籍制度のないフィリピンの場合は、出生証明、婚姻証明、独身証明、死亡証明など、それぞれが独立の書類となっており、個人の履歴が把握しにくい。たとえば、結婚しようとしているフィアンセに子供がいるのかどうか、調べようがないのだ。ただし、どういうわけかその辺についてフィリピーナ決して嘘をつかず、堂々と子供がいると宣言する(聞きもしないのに)。

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ジェーン夫妻は教会での式に4ヶ月ほど先立って、裁判所でも結婚式を行った。届出に使った結婚証明は教会のものか裁判所のものか定かではない

この家族法の改正に異議を唱えるカトリックの司教がいる。この改正が将来、フィリピン同士の離婚を可能とする改正につながりかねないと危惧するのだ。しかし、外国人と結婚し、その後離婚して、存在しない婚姻により再婚を妨げられている数知れぬフィリピーナを救うことは間違いない。ただし、日本の裁判所で、発効される離婚証明というものが、どれだけの手間、時間そして費用がかかるのかは、現状不明だ。また、離婚した配偶者の協力は不可欠だろう。

ちなみに、フィリピンでの結婚は下記の手順を踏むが、肝心なところは、当事者の自由意志で結婚と離婚が行われる日本に対して、結婚においても有資格者の承認が必要というところだ。

1. 婚姻要件具備証明書を日本大使館で取得する。
必要書類は戸籍謄本とフィリピン人婚約者の出生証明書(Birth Certificate)と独身証明書(Certificate of No Marriage、シノマ)

2. 婚姻許可証を妻の住まいのある市町村役場で取得する。
必要書類は具備証明書、婚約者の出生証明書、シノマ、写真、パスポート。10日間の公示を経て発行される

3. 結婚式を行って、神父、裁判官あるいは市町村長に婚姻証書を作成してもらう。そ

4. 婚姻証書を妻の住まいのある市町村役場に登録する。

5. 日本大使館あるいは日本の自分の住まいのある市町村役場に届ける。
必要書類は婚姻証書謄本と妻の出生証明書謄本(翻訳文添付のこと)

 


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2 thoughts on “家族法の改正で外国人との離婚手続きが容易に 2015年8月31日

  • Hatanak manila

    読ませていただいて、お伺いしたくてコメントをさせていただきます。

    家族法の改正で外国人との離婚手続きが容易に 2015年8月31日は、いつから施行されるのでしょうかね?
    フィリピンで、依頼すると最低でもP15万とか・・・(苦笑)