円安が退職者の懐を直撃 2013年1月13日


 年末の休みを取ったのが12月20日、それから、しばし世間の情報から遠ざかっていたのだが、1月6日、マニラに戻って戦慄が走った。1ドルが89円、1万円が4600ペソと10%以上の円安となっていたのだ。株高はいいことかもしれないが、年金でフィリピンに暮らす退職者にとっては、一割減収、生活費をそれだ切り詰めなければならない。退職ビザを申請する人も、今まで2万ドル=160万円程度で済んだのが、あっという間に180万円必要になった。

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1月6日、ビコールの農場からの帰りの飛行機の中、この時はまだ、円安を知らなかった。

 しかし、円安がこれで止まるという保証はどこにもない。逆に、過去20年くらいの間、80円~130円くらいの間を行き来していたと思う。ここ数年、歴史的円高により、1万円が5000ペソをこえ、退職者は大いに円の恩恵を享受した。しかし、これからさらに円安が進むと、年金暮らしの退職者は真綿で首を絞められるような思いをするだろう。一方、預託金2万ドルも、200万円、250万円と、どんどん増加していくことだろう。一方、1ドル=78円程度の時にビザを取った方は、さぞ、ほくそえんでいるにちがいない。

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洗濯物のカゴにおさまってご機嫌のKIAN

 振り返ってみると、私が、2003年にフィリピンに永住して以来、円高が進み、1万円は5000ペソをあっという間に越え5500ペソまで達し、大いに喜んだものだった。私は退職庁にいて、しきりに退職ビザを勧めていたころで、ドル預金も利子が4~5%ついて、フィリピンが一番魅力的な時だった。しかも、2006年の5月から、預託金が50歳以上、5万ドルから2万ドルに下がったので、申請者が殺到した。(以下の数値は私の記憶あるいは感覚によるもので正確なものではありませんのでご容赦ください。また、ペソはドルにリンクしており、ペソドル円という順序でレートが決まります)

① 2004~2005年:1ドル=100円=50ペソ、1万円=5000ペソ、1ペソ=2円

 1ペソ2円と、とても計算が楽でわかりやすく、物価さ5倍、交換比率が2、すなわち10倍理論(ペソの価格を10倍して、日本の物価と比べるもの。100ペソといわれたら10倍して、1000円と考えて、値段の高低を判断するもの)を提唱した。しかし、その後、円安により、2006年から2007年には、1万円が3700ペソ(最安値)くらいにまで落ち込んで、退職者にとって、氷河期となった。

② 2006~2007年:1ドル=113円=44ペソ、1万円=3900ペソ、1ペソ=2.56円

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1月11日は私の誕生日、円安のおり、300ペソのケーキだけで誕生日会、起きがけのKIANもあまり乗り気ではない

 そして、歴史的円高が始まって、1ドルが80円を割って、再び、1万円が5500円に達し、退職者の春がやってきた。しかし、それは自民党が政権を奪還した2012年末までのことで、年末から年始にかけての円安は悪夢の再来となった。

③ 2012年:1ドル=80円=42ペソ、1万円=5250ペソ、1ペソ=1.9円

④ 2013年1月11日:1ドル=89円=40.5ペソ、1万円=4550ペソ、1ペソ=2.2円

 ここで着目しなければならないのが、②から③に至るとき、急激な円高に隠れて、1ドル50ペソから40ペソ台と、ペソもかなり強くなっていることだ。ここのところ、フィリピン株式市場は史上最高値を連日更新し続けており、昨今の中国の政治姿勢に嫌気がさした企業が、投資先としてフィリピンを見直している、などなど、この先、フィリピンの経済の好調は当分の間続くものと予測される。

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姉のKIMに肩こりの薬を塗っているKIAN、腹違いの兄弟だがとても仲がいい

 そうなると、退職者にとっては、円安の進行と、ペソ高の進行のダブルパンチとなる恐れがある。仮に、1ドル=40ペソが継続し、円が、1ドル=120円まで下落したとすると、

⑤ 201x年: 1ドル=120円=40ペソ、1万円=3333ペソ、1ペソ=3.00円

あるいは1ドルが35ペソになったとすると

⑥ 201x年: 1ドル=120円=35ペソ、1万円=2916ペソ、1ペソ=3.43円 

と、ピーク時収入のの半分近くとなり、年金で暮らす退職者にとっては、まさに地獄と見る羽目になってしまう。こうなると、日本経済の復活、そしてフィリピン経済の勃興を、なんとでも阻止したいと思うのが退職者の心情ではないか。

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