フィリピーノ気質 人の物は俺のもの


フィリピーノ所有意識というのは少々理解しがたいところがある。俺のものは俺のもの、人のものは俺のもの、といった感じで、いったん貸したら、すぐにでも返してもらわない限り、なんとなく所有権が移ってしまう。当面住まないからといって、好意で、しかも只で自分の家に住まわせてしてやって、何年かして使うから出て行けというと、いやだと言い出すのだ。強引に追い出すと一生恨まれる。しばらく使ったり、住んだりしていると、頭の中でわかっていても感情的に自分の物という意識が強く沸いて(アキンナアキン)、なんとしてでも自分のものにしようとするのだ。

もし誰か家に住ませてやりたかったら、アパートを借りて住まわせる事だ。いやになったら、家賃を払わなければ彼らは出て行かざるを得なくなる。要は追い出す手間を他人に押し付けるのだ。自分の家に住みついてしまった人間を追い出すのは容易なことではなく、命の危険さえ生じてくる。

借金も投資も同じことだ。フィリピーノの儲け話に投資して配当をもらったとか、元金がちゃんと戻ったという話しは聞いたことがない。投資イコールくれてやったということだ。決して見かえりを期待してはいけない。

金を貸してやって、返してくれといったら、これまた恨まれる。貸す時はくれてやったと思ったほうがよい。くれてやっても惜しくない範囲で貸すことだ。もし、本当に返してもらわなければ困る場合は、きちんと借用書を作成し、街の弁護士に認証(Notarize)してもらっておくことだ。あとで裁判に訴えることぐらい覚悟しておいたほうがよい。

なにかを与えたあと、さぞ感謝していると思うと、さにあらず。もっとくれといってくるのが彼らだ。ずるずるやっているとけつの毛まで抜かれる事になりかねないので、いい加減なところでだめと、カチっと申し渡す。ワラナペラ(もう金がない)とか、言って。それでも決して恨まれる事なく前と同じように仲良くしてくれるだろう。フィリピン人妻の家族へのお金の融通もおなじことだ。限度を決めて、これだけといって毅然とした態度で臨むことだ。

方、家族の中では何でも共有だ。スリッパや服や、はては歯ブラシまで夫婦では共有だ。フィリピン人妻があなたの歯ブラシを使っていて、文句を言ったら、愛していないのと食ってかかってくるだろう。日本食などを自分の部屋に置いておいておいたら、旦那はセルフィッシュだと家族中の総スカンを食うのは目に見えている。だから、結婚してから入手した家屋等の財産は法的にも全て夫婦共有なのだ。これはフィリピーノの所有意識を法的に保証したものだと思う。

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