日本で開催されるフィリピンセミナーに参加するために、久々に日本に行って来た。昨年の9月以来なので、8ヶ月ぶりとなる。また、昨年7月に生まれた孫の成長を見るのも楽しみだった。今回は日記風に綴ってみた。
5月16日(土)出発
退職ビザ保持者はターミナル1では右端の特別レーンで出国手続きが出来る。そこにはACR(外国人登録証、現在はIC化されている)保持者の出国手続きの窓口があり、現在ではわざわざ入管に出向いて、再入国許可証を取るというような煩わしさはなくなっている。退職者ビザはそのような手続きは不要なので、そのまま出国手続きのゲートに進めばよい。
成田の入国審査場では例のインフルエンザ騒ぎで、係官が物々しくマスクをして審査をしていた。幸いフィリピンはインフルエンザにも見向きもされないようで、この時点で発症者は0、問題なく審査を通過できた。
地下鉄御成門が一体どこにあるのか、鉄道マップでやっと探り当てたが、東京近郊の鉄道網は、もはや4次元の世界と思えるほど複雑だ。LRT1、LRT2そしてMRTしか知らないマニラっ子は一体どんな印象を持つことだろう。大阪や岐阜から来ていた私の知り合いは電車に乗る前、携帯を使って順路を調べていた。それがなかったら動きがとれないとのこと。
電車の案内が液晶パネルに示され、次の駅や時間が示されて、とても便利になっている。これもまた、フィリピン人が見たらびっくるすることだろう。なにかやたらと文化水準の違いを見せ付けられるよう気がした。
フィリピンセミナーが開催されるアセアンセンターに早くつきすぎてしまい、昼食を食べた後、タバコを買おうとした。以前、成人であることを証明するカードがないと買えなかったので、タバコを自販機に詰めているおじさんに聞いてみた。そしたら、この機械はカメラで買う人の顔を認識して年齢を判断するとのこと。確かにカードでは借りて使えば誰でも買えてしまう。この私が未成年に見えるはずがないと、早速試してみたら、まさかのNG。そうしたらおじさんが直接売ってくれたが、やはり対面で買うのが一番良い。
セミナーのあとはフィリピン移住に興味を持っている方々と品川で食事をした。
5月19日(火)息子夫婦と食事
昼間はフィリピンの仕事でお付き合いのある会社を訪問し、昼食をともにした。
夜は息子夫婦と嫁さんの両親と居酒屋で食事をした。向こうのご両親とはお宮参り以来の3回目の食事会だ。京浜急行、能見台駅の近くの居酒屋、メニューを見ると何もかもおいしそうだ。結局端から二皿ずつ頼むことにした。それにしても大きな居酒屋なのに客は二組だけ、これでやっていけるのか心配になってくる。日本はやはり不況なのかと感じた。
居酒屋の帰りは歩いて富岡駅、そして金沢シーサイド・タウンに戻ってきた、実を言うと、相手の両親、私、そして息子夫婦と、皆この団地に住んでいるのだ。途中、国道沿いに地蔵を見つけて、孫の健やかな成長を祈った。
この日は少しシリアスな話しで兄とミーティングを持った。場所は姉の家。兄や姉とは昨年1月の息子の結婚式に会って以来だった。
夜は、そろそろメールを開けないとやばいので、息子の家にパソコンを使わせてもらいに行った。58インチの自慢のTVを使ってパスコンをやるのだが、画面は遠く、キーボードが近くて、遠近の私には一苦労だ。孫はさすがに自宅では慣れていて部屋中をはいはいで走り回っていた。子煩悩の息子はこれまた娘を抱きっぱなしだった。
フィリピン大好きの退職者お二人と横浜中華街で待ち合わせて食事を取った。平日のせいか人通りは少なかったが、中華のムードで一杯だ。しかし、フィリピンのチャイナタウンの喧騒とは大違いで、とてもきれいだ。フィリピンはまさに中国人が土着して作り上げた感があるが、日本のは観光用の街という感じがする。その証拠に何を食べても普通の味で驚きがない。一方、フィリピンには100万人の中国人と1000万人の中華系フィリピン人がいるというが、ビノンドのチャイナタウンはそのメッカとしてふさわしい歴史と重みがある。
表通りよりも裏通りの方が風情がある。特に下の写真の馬さんの店など、なんとなく入ってみたい気がする。
5月22日(金)回転寿司で食事
昼間は息子の知り合いでフィリピンー日本を結ぶビジネスを立ち上げようとしている人に会った。夜は最後の日でもあるので次男とその彼女、3男の嫁と娘、それに私の家内と回転寿司に出かけた。お茶の汲み方や注文の仕方がわからず往生したが、日本では伝統のすし屋でさえもハイテクが駆使されているのを痛感した。お皿の数の勘定も電子式だ。
5月23日(土)帰国
成田空港は特に変わったことはなかったが、ただ荷物検査がないのとチェックインがパネルタッチ式なのが、これまたハイテクだ。マニラ空港の入管では左端のゲートの上にSRRVの文字が現れた。今までは半信半疑でDIPLIMATのゲートに進んで入国審査をしていたが、ようやく正式に認知されたようだ。フレンドシップツアーの岩崎さんによると、フィリピン入国に際して50ドルを払えば59日間のビザがもらえるようになったそうだ。長期に滞在を予定している人には朗報だ。これも一つの進化だろう。