11月1日はALL SAINT DAY(万聖節)その前日をハロウインと呼んで、子供達が悪魔や妖怪の格好をして、家々を訪ね、お菓子をもらう。まさにクリスマスイブといった雰囲気のキリスト教の重要な催し物だ。
プライムシティコンドに門に飾られたハロウインパーティのお知らせ
日本ではクリスマスと同様、宗教的な意味合いは忘れられ、単なるイベントとしてとらえられ商業的に利用されている。しかし、フィリピンでは、翌日は家族一同がお墓に参り、故人と一夜を過ごす重要な日だ。帰省ラッシュのため地方へ行くバスはこの前後、満員となり、ターミナルには人があふれる。
入り口にはモンスターの人形が飾られる、首にはコンドへの入門票が下げられている
All Saint Day(万聖節)とは、年に一度、死の世界と現世との門が開かれ、死者が現世によみがえり、家族と過ごすことができる日だ。開かれた門からは死者だけでなく、悪魔や妖怪も一緒に出てきて、人々を怖がらせる。その魔よけとしてカボチャの中身をくりぬいて飾るのがジャック・ランタンだ。
仮装したKIAN(中央)とカンバル(双子)、田舎からやってきたヤナ
それが、いつしか、子供達が悪魔や妖怪の仮装をして、家々をまわり、お菓子を受け取るという、行事に替わっていった。子供達は死の世界からやってきた悪魔や妖怪で、家々では彼らに渡すお菓子を用意しておく。お菓子がもらえなかった家は悪魔や妖怪の復讐を受けるので、必ずお菓子を用意しておく。 どこの家でもお菓子をもらえるので、子供達は大喜びで家々を回る、クリスマスについで一年で2番目に楽しいときだ。
仮装で優勝に輝いた少女
ハロウインが近づいてくると、街のあちらこちらで仮装した子供達を見かける。 年頃は幼稚園から小学校低学年で、女の子は魔女が相場で、パーティ用の服装に派手派手なメイクをしている。男の子は、スパイダーマンやアイアンマンなどの映画やアニメのヒーローの格好をするのが最近の傾向だ。
KIANが通う保育園のハロウインパーティにむかうKIAN
KIANの通っている保育園でもハロウインのパーティが26日に行われた。 さらに31日にはコンド全体のパーティが開催された。それぞれ親が工夫を凝らして仮装をさせて連れてくる。小学校も高学年となると、仮装からは卒業して、妹や弟の付き添いとしてパーティに出席する。
コンドミニアムにこんなにたくさんの子供達が住んでいたとは、まさに驚きだ。
パーティは、歌や踊り、それにマジックショーなどで子供達を楽しませ、お土産が配られる。そのあと、子供達はお菓子用のバスケットを持って、家々を回り、ドアをノックし、「TRICK or TREAT」と叫ぶ。「何かくれないと脅かすぞ」、てな所だ。そして、たくさんのお菓子を手にした子供達はご機嫌で家路につくのだ。