SRRVの申請:ある退職者の経験 2010年5月19日


ここのところ立て続けに同じ問題でPRAの受付から電話が入った。ある日本人の退職者が申請をしようとしているが、「50歳以上なので2万ドルの定期預 金で退職ビザを申請し、ビザを取得したあと、年金送金用の口座を開設しフィリピンで年金を受け取り、しかる後、年金証書とフィリピンでの年金受取の銀行証 明をPRAに提出して、差額の1万ドルを返却してもらいたい」ということを主張している。しかし、PRAはそれを認めていない、その辺のところを退職者に 説明して欲しいというのだ。このことはすでに年金申請に関するニュースで報告したが、要はPRAのルールを見る限り、退職者の主張はもっともなことで、 PRAがルールを便宜的に運用で違えているため、このような退職者の戸惑いを生じているのだ。

 PRAのルールでは、年金スキーム(定期 預金1万ドル)で退職ビザを申請する場合、フィリピンで年金を受け取っている銀行証明を提出するよう求めている。もともと、ビザ無しで年金をフィリピンで 受け取ることは、銀行口座を開設できないから、手続き上無理な話だ。だからビザを取ってから年金をフィリピンで受け取り、その証明書をPRAに提出するし かない。鶏と卵のような関係で、年金スキームでビザを取るためには年金をフィリピンで受け取っていなければならない。一方、年金をフィリピンで受け取るた めにはビザを取った後でなければならない。PRAのルールは世界中の退職者に対しての一般的なもので、日本の場合には、このような矛盾が生じてしまう。だ から、この事態をPRAにしつこく申し出て、現在、「年金証書の翻訳(日本大使館で認証が必要)のみを提出して、年金の受け取りは日本でもかまわない」と いうことになっているのだ。

 この辺はある程度暗黙の了解であって、退職者がホームページで調べたり、事前にPRAから聞きだして、正しく理解して、申請準備を行なうということは不可能に近いだろう。さらに上記のお二人の内のお一人のYさんは年金証書を日本から持ってこなかったので、急遽、翻訳してPRAに提出することも出来ず、今回の訪問での申請はギブアップせざるを得なかった。

 さらにYさんは、銀行送金でも手間取った。PRAの紹介で、ユニオン・バンクを選定し、指示された送金要領にしたがって、送金をおこなった。それがフィリピンに来て みるとお金が到着していないのだ。ユニオン・バンクに聞いても要領を得ない。結局PRAが指示したユニオン・バンクのアメリカの経由銀行の口座番号が違っ ていたらしい。そのため、お金は送金元のPNB銀行東京支店に戻ってしまっていた。そのため、PRAに指示に基づいてオルティガスのユニオンバンク本店に 赴き、あらためて個人口座を開設しなければならなかった。

 5年前、私がまだPRAにいるころから、PRAが指示する方法では送金が難しくなっていた。だから私は必ず、個人名でフィリピンの認定銀行に口座を開設して、そこに送金するようにアドバイスしている。さらに最近のPRAルールで は、事前にPRAにパスポートのコピーを送って、銀行宛の紹介レターを入手して、銀行に提出しなければ、口座の開設は出来なくなるなど、ますますややこし くなっている。

 Yさんは、県警で取得した無犯罪証明書は日本でフィリピン大使館の認証をしてきたの で、NBIクリアランスは不要だ。ルールでは無犯罪証明書はフィリピン大使館で認証してこなければならない。しかし、これが難しい場合、さらにNBIクリ アランスを取得して提出すればビザは発行される。これも暗黙の了解だ。また、NBIクリアランスそのものも、最近は同姓同名の犯罪者の存在のために、かな りの割合でひっかかっている。そのため、最近、1年以上、ビザ申請にこぎつけることが出来ないということで、相談にのったこともある。

 さらに同伴者がいる場合、どのような手順で、婚姻証明や出生証明を取得し、さらにフィリピン外務省に持っていって認証してもらうなど、退職者にとっては気の遠くなるような手続きが待っている。この辺の手順となるとPRAでさえ、容易に答えることはできない。

  PRAは常に申請書類を受け取る側であって、何を提出しなければならないかは熟知している。しかし、それらをどのようにして準備しなければならないか、世 界中の退職者のケースについて知っているわけではない。しかも銀行のルールも頻繁にかわるし、PRAも頻繁にルールを変える。だから、いくら退職者が日本 で事前の準備をしたところで、Yさんのように、やることなすこと試行錯誤の世界になってしまうのだ。

  パスコのホームページで、もいろいろな情報をタイムリーに掲載するように心がけてはいるものの、それだけでは十分ではないようだ。その場合は、是非疑問点 を当方に直接投げかけて欲しい。思い込みでことを進めると、どうしても2度で間3度手間になってしまい、金と時間を無駄にすることになってしまう。毎日の ようにビザの申請や発行をやっている当方にとっては、当たり前のことでも、初めて手続きする退職者にとっては、暗中模索の世界だろう。

 ちなみにYさ んは、私のアシストで、すべての手続きを一からやりなおすことになった。今回の訪問を事前準備の訪問とみなし、次回申請をするということで、無駄もほどほ どに抑えることができたが、当方の代行手数料は、実費は別途として1万円~2万円(年金申請の場合)/人だが、節約できる金と時間の無駄と、イライラの解 消度は、はるかに効果的だと思うので、遠慮なく利用して欲しい。

 

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