最近、ママ・ジェーンのKIANに対する小言が絶えない。近所の子供達には恐怖の存在で、いとこ達をたたいたり、物を投げたり、やんちゃ振りが度が過ぎているというのだ。私にとっては明るくて笑顔を絶やさず、とてもいい子に見えるのだが、私の前だけではいつもいい子だとジェーンは言い張るのだ。
私に言わせれば、ただ黙ってボーっとしている赤ちゃんなんで将来が危ぶまれるだけだ。子供はやんちゃな方がいい。その証拠に、私がKIANを抱いて外に出るとご近所のヤヤ(子守)からKIAN、KIANの合唱がわきあがるほどの人気者なのだ。危険なこと以外は、やりたいようにやらせておけばいいと思う。そうすればら、KIANはのびのび奔放に育って、将来を嘱望される若者に育つだろう。少々乱暴なのは母親の血だからしかたがない。
なまじやりたいことをやらせないと、せっかく伸びようとする芽を摘み取ってしまうことになり、ろくな結果にはならない。おいおいとしつけというものも必要だろうが、大人の感覚で子供のやりたいことを規制するのは、大人のエゴというものだ。
この日はおなじみの退職者の招待で、リトル東京のお好み焼き屋、神楽で食事を取った。夜の日本風の風景にご機嫌のKIANだ。近くの日本食材店の「ちょっとストップ」では商品をつかんで離さないので、退職者がお金を払ってくれたが、それを車の中で袋にかじりついているKIANの顔が愉快だ。KIANがこんなにおでこだとは気がつかなかった。
さらに今度は、やはり親しい退職者の方の招待で、グロリエッタの中華料理店で食事を取った。一丁前に席について、うれしそうなKIAN。この方はKIAN が生まれる前に、2万ペソもするベビー・カーをプレゼントしてくれたのだが、この日、初めてKIANと対面し、高価なカメラで盛んに写真を撮っていた。
4月、5月はフィリピンでは夏休みだが、この休みを利用して、ジェーンのいとこ達が遊びに来た。総勢11名の団体で、私の息子も含めて12名の客が家に滞在することになった。
いとこのアラインに抱きつかれて、嫌がるKIAN。KIANは女の子が嫌いなのだ。
ハイスクール(13歳~16歳)の子が4人いるが、彼らはもっぱらパソコンでFace Bookにいそしむ。これがよほど面白いと見えて、明け方までパソコンにかじりついていたそうだ。息子も影響されテ、日本へ帰ってからFace Bookをはじめて、この子達とコミュニケーションを図っているそうだ。
KIANの歩行もだいぶ年季が入って来て、5m位はよちよちと酔っ払いのように歩くことができるようになっている。この日は表の道路をたくさんのお連れを伴って王子様のように歩いていた。
この日は、全員でモール・オブ・エイシアに花火見物だ。毎週、金曜と土曜はここで花火大会がある。子供達に一目見せてやろうと、ジェーンの計らいで出かけていった。KIANを含めて12人の子供と、大人4人、しめて16人が、モンテーロにのったのだが、3列シートで7人乗りに倍以上の16人のまさにすし詰めだ。この日、初めて見る花火にKIANの感動は想像以上のものだったそうだ。
KIANは毎日、部屋の中を歩き回るようになって、部屋にあるものを片っ端からいたずらする。彼の歩き方は両手をあげて阿波踊りのようにして歩くのが特徴だ。
この日はケーキを買いにジプニーで出かけていった。KIANにとってははじめてのジプニーだと思うが周囲の乗客に相変わらず愛嬌を振りまいていた。パソンタモのレッド・リボンで筒状の大きなケーキを二つ買ったが、たったの350ペソ足らずだった。
中庭に置かれた仏像と戯れるKIANとやすらかに天使のように眠るKIAN。
我が家のあるPrime City Condominiumの入り口はPalm Tower Condominiumで、その下はビル風がいつも吹いて、涼しい。その一角にヤヤが赤ちゃんと時間をつぶす溜まり場がある。KIANは三輪車に縛り付けられて大人しくさせられているのが、かわいそうだ。しかし、それを解いてやると、ヨチヨチと歩き回り、危なくてヤヤだけの手には負えない。他の子供はひたすらベビーカーに座っているだけだが、KIANは一時も大人しくしていることがない。
マニラ最後の夜をパサイ・ロードの天天火鍋で楽しむ、ハイスクール組みの少女達。この日、KIANは自宅待機。ジェーンが戻ってきたら、なぜ連れて行ってくれなかったと散々文句を言われたそうだ。右下の写真は私の部屋で、どういうわけかごみ箱を片手に徘徊するKIAN。ゴミ箱にテレビのリモートなどを放り込んでしまうので困ったが。