KIANのスタンプ効果 2012年9月23日


       保育園に通い始めて2ヶ月近いが、KIANは毎日の通園が楽しみで色々なことを学んできて、ママ・ジェーンは至極ご満悦だ。話す言葉も急速に進歩している。赤ちゃんというより、もはや子供だ。

 KIANは保育園でいい子でいると先生から手に星のスタンプをもらい、帰ってきてから皆に得意げに披露する。たまに両手に星のスタンプをもらうと、ママ・ジェーンに両手を差し出して賞賛の声を期待する。

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とてもいい子だと、星のスタンプ、そこそこだと顔の絵のスタンプをもらう。

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 そして最悪は悲しい顔のスタンプだ。これをもらうとKIANは手を隠して人に見せまいとする。保育園で態度が悪く、このスタンプを押されるとしゅんとして椅子に座って静かにしているそうだ。

やんちゃの権化のようなKIANは保育園でも年上の3~4歳児をいじめるまくる。いじめといっても日本のように陰湿なものではなく、教室で先生の前で、殴ったり、蹴飛ばしたり、やりたい放題で他の子供はKIANが大嫌いだ。他人のおやつも平気で奪って食べてしまうそうだ。

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アイスクリームを顔一杯につけてご満悦のKIAN。ソフトドリンクとジャンクフードは我が家ではご法度だが、アイスクリームはいつも冷蔵庫の必需品だ。

 先日父兄会があって、KIANの姉のKIM16歳)が参加した。他の子供は「KIANがいじめるから保育園に行きたくない」と母親に訴える。しかし、母親は可愛らしいKIANを見て、この子がそんな乱暴をするなんて信じられない。子供に向かって「まだ赤ちゃんでしょ」となだめるが、子供は「KIAN は、赤ちゃんなんかじゃない」と切り返すが、母親は聞く耳を持たない。

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私の机の下、足元にもぐりこむのが大好きなKIAN、散歩から戻ってきて事務所で執務している私を見つけると、すぐに私の足元にもぐりこむ。

 赤ちゃんは、大人の心を捉える「魔物=天使」だ。やんちゃな一方、KIANの可愛さはますます磨きがかかる。初めて会う私の客へのあいさつ(相手の手をとって甲をおでこに当てる尊敬の念を示す挨拶)や見知らぬ子供とも一瞬で友となってしまう。

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天天火鍋(台湾しゃぶしゃぶ料理)でお腹が一杯になると店頭の活きたエビやうなぎのところに遊びに行って、たちまち中国系の子供と仲良くなってしまったKIAN

 先日近所に住む4歳の保育園仲間の誕生日に招待された。場所はファストフードのジョルビーだが、子供達はマスコットのハチのぬいぐるみのジョルビーに恐れをなして近づかなかった。KIANは大喜びでマスコットたちを独り占めにしてしまった。誕生ケーキのロウソクも自分で吹き消そうとする。そんなKIANに主役の子供の父親(日本人)は目をほそめる。日本人はやんちゃな子供が大好きだ。

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姉のKIMと一緒に鏡に向かってパフォーマンスを繰り返すKIAN。鏡をテレビの画面とみなして鏡の自分に合わせて踊っているのだ。


 気にいらないことがあると誰彼となく指でピストルを撃つ仕草をして「パーン」叫んでやっつける。そんなKIANに手を焼いてママ・ジェーンはつい、声を荒げてKIANに手を上げる。すぐさま、「そんなことを繰り返すとKIANが萎縮して、いいところを削いでしまう」と、私が反対する。だとすると、どうやってこの天真爛漫・奇想天外のKIANをコントロールしたらよいのか。ママ・ジェーンは保育園の他の子供の母親に対して恥ずかしくてたまらないと嘆く。

 そこで、思ったのが保育園のスタンプだ。KIANはスタンプの意味を十分理解していて、星をもらってほめられるとうれしい。悲しい顔のスタンプはやはり悲しい。それが自分の行動に基づいていると認識していて、みずから自分の行動を規制しようとしている。決して暴言や暴力で子供の行動を規制するだけが能じゃない。母親の怒りやいらいらは子供の心に深い傷を残し、何事にも消極的で、いつもおどおどして、あるいは弱いものいじめをするようなおかしな子供に育ってしまうだろう。しかし、放任しておいたのでは、愛を知らない思いやりのない野蛮な人間に育ってしまう。子ども自身が感じて考えて行動の規制ができる規律正しく勇気ある人間に育てるために、このスタンプはとても有効だと思う。

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姉のKIMを後ろに乗せてトライシクル(サイドカー付オートバイ)の運転手の真似をするKIAN

 先日塾を経営している方から貴重なアドバイスをいただいた。ヤヤ(子守)は、KIANが夢中で遊んでいるのに、自分の都合で遊びを中断させてKIANシャワーに入れて寝かそうとする。遊びを中断されたKIANは泣き叫ぶが、聞き入れてもらえない。こんなことを繰り返していると、子供はやがて集中力を失って勉強や仕事、なにごとにも根気がない大人に育ってしまうそうだ。

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コップに薬ビンを入れたり出したり、延々と続けるKIAN。こんなことに忙しいヤヤは付き合っていられないのも無理はない

 遊び といっても食事中お腹が一杯になると、水や氷をコップから別の容器に移したり、余ったスープ(味噌汁)に手を入れたり、実にたわいなく、行儀が悪いことを延々と続けるだけだ。KIANにとってはこれが楽しいらしいが、これらの作業が脳をせっせと成長させているのだと思うと、じっと見守ることが大人の役割だと思う。おもちゃで遊ぶだけが遊びではない、子供は何でも遊びの対象にしてしまうのだ。

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親(特に父親のカーネル)の前でこんなことをさせると、食物で遊ぶことは行儀が悪いとひんしゅくを買ってしまうが、KIANが夢中で何かをやっているときは行儀なんて糞食らえだ。

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今日は星のスタンプを両手にもらって、ママ・ジェーンの祝福を受けるKIAN。喜びを体一杯で表現している。喜びを周囲と分かち合うことが豊かな心とやる気をもった子供に育てるために肝心なことなのだ。

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