KIANの成長記録


夏休みを利用して、農場のあるタバコからジェーンの甥と姪、4人、さらにマミーやビアンカなど合計6人が、遊びに来ていた。それに息子が日本から戻り、も ともとの住人7人とあわせて総勢14人が我が家に滞在していた。まだこのほかにも、6人の甥や姪が田舎に残っているが、夏休みの後半には彼らもやってくる 予定だそうだ。  その中で、いつも、なんとなく一人でつまらなそうにしているのが、ジェーンの弟、ボボイの3人目の子供のタムタム君(7才)だ。 双子の姉(アレアとアレクサ、8才)と、長兄ダシンの次女バレリー(10才)も一緒なのだが、なんとなく仲間はずれになっていることが多い。 子供達を連れて行きつけのサイカで食事を取ることが多いが、ボボイはタムタム君の面倒をかいがいしく見ている  そんなある日、事件がおきた。 KIANがタムタムに絡みついてきたので、タムタムがKIANを振り回して、転ばせてしまい、その折、KIANは顔を床にたたきつけて口びるを切って血を 流してしまったのだ。その話を聞いて寝室に行ってみると、泣き疲れたKIANが、上口びるを大きく腫らせて寝ていた。タムタムは、自分自身がまだまだ幼い 子供と思っているから、4つ下のKIANに対しても手加減というものを知らない。それにKIANは誰彼となくパンチを食らわしたり、足蹴りをかます乱暴者 だから、人が見ていないことを幸いに日ごろのうっぷんを晴らしたのだろう。  3才になりたての子供をやっつけようと思えば簡単な話で、タムタムが人目を盗んで、階段の上からKIANを突き落とすことさえもありうる。そんなわけ で、私からジェーンに「一刻の猶予なくタムタムを我が家から追放せよ」という命令が下された。 この裏には、日ごろからタムタムの存在がうっとうしく思われた私の心理が働いていたかもしれない。 近所のスーパーマーケットで試食品を口にする子供達。中央のちょっとらっきょ頭をしているのがタムタム君。KIANも、この試食品大好きだが、この直後、バレリーがKIANから受け取った試食品を食べてしまい、大騒ぎになった […]

タムタム君の試練 2013年5月12日


   いよいよホリーウイークがやってきた。今年は3月31日のKIANの誕生日を含む、3月25日の週が、それに当たる。そのため、ちょっと長めの休暇を取って、23日(土)早々と農場にやってきた。  今回の農場訪問には、山本及布子(のぶこ)さんがバギオから駆けつけて参加した。のぶ子さんにとっては、初めてのフィリピン田舎暮らしの体験だ。ちなみに、のぶ子さんは、話題の人、山本太郎さんのお母さんだ。日本の放射能汚染を恐れ、フィリピンに先月より滞在している。縁があって、マニラの家にも一週間ほど居候して、フィリピンの家庭の雰囲気を味わってもらった。 3歳を間近にしてKIANも空港の様子に慣れてきた。レガスピ空港では、幸い、マヨン火山が姿を見せ、歓迎してくれた。のぶ子さんを交え、皆で記念撮影。飛行機が2時間ほど遅れ、のぶ子さんは疲れ気味だったが、KIANは絶好調だ。残りの家族、ボボイ、ヤヤ、キム、アレアなどは別途、車で12時間の道のりを農場にむかって走っているころだ。 農場に到着すると、KIANは早速、従兄弟達に囲まれ、ゲームに励む。正月以来の出会いだが、何のわだかまりもなく、交わっている。 食事を前に、皆で記念撮影。久しぶりの再会に皆、嬉しそうだ。 キッチンでホットドッグを食べるKIAN、ここでのごちそうは、ホットドッグとチキンのから揚げ。お世辞にも健康に良いとは言えないが、子供達の大好物だ。 翌、24日(日)、好天気に恵まれ、マヨン火山が、その姿を惜しみなく見せてくれた。のぶ子さんも、その雄大な景色を間近に眺めながら、ベランダで食事を摂るのが、実に贅沢と感激していた。 マヨン火山がこんな姿を見せてくれるのは、そうざらにあることではないので、KIANを手すりに座らせて記念写真を一枚。 農場では、稲の刈り入れの真っ最中。刈り入れた穂を脱穀機にかけて、もみをとる。そして、これを一日乾かせて、倉庫にしまう。そして、必要な都度、精米所に持って行って、食べるのだが、まさに自給自足の世界だ。後ろに広がるのが、我が農場の水田だ。刈り入れた後の水田を恐る恐る歩くKIAN。足にからむ稲が邪魔で歩きにくいのだろう。 水田から、眺めたマヨン火山。高くたなびく煙が、活火山であることを如実に示している。 のぶ子さんを農場に案内したら、母豚が、12匹の赤ちゃんを産んでいた。生まれてまだ一週間程度だそうだが、農場には命の営みがある。のぶ子さんは、可愛いを連発していたが、この子たちも半年後には人間の口に入るために生まれてきたのだ。 農場の外れでは、稲刈りの真っ最中だ。ここでは、もはや日本では見られない、人力による、田植えや稲刈りが行われている。中央及び左奥では牛が残った稲を一所懸命食べているが、農場の牛も一頭が4頭に増えている。彼らは餌がいらないのでありがたい。 家のすぐ近くでは闘鶏を10羽ほど飼っている。夜が明けるころ、大きな鳴き声を上げるが、いかにも農場の雰囲気があって、嬉しい。闘鶏に近寄って、捕まえようとするKIAN。闘鶏も捕まるまいと逃げるので、そう簡単にはいかないが、こんな時、KIANが、へっぴり腰になるのは本能だろうか。 期待の星の黒豚もかなり育って、放牧場を走り回っている。彼らも早く成長して子供を作ってほしいと思う。地鶏のカビールも大分大きくなっている。餌をやると、黒豚も飛んできて、一緒に食べている。なかなか相性は良いようだ。カビールはいち早く卵を産むようになっている。KIANはいつも餌をやるのが大好きだ。 […]

2013年ホリーウイークの農場訪問初日 2013年3月28日



農場滞在二日目は待望のマヨン展望台にのぶ子さんを案内した。もちろんKIANと3人娘が同行した。のぶ子さんはいち早く農場を発見。中央付近のココナッツ林が禿げたあたりなのだが写真では識別できない。 ここで、物品を売っている人は街からやってきていて、ママ・ジェーンの知り合いがたくさんいる。その子供たちと記念撮影だ。 そのあと、タバコ市の北のTIWI町にある、有名なハロハロ専門店でハロハロを食す。ちなみにTIWIには大きな地熱発電があり、地元の人々の電気量は無料だ。 この日、KIANの試練が始まった。ビタミン剤を飲むのが嫌で、必死に口を閉じて抵抗するKIAN。よほど薬の味が嫌いと見え、泣きながら水をがぶがぶ飲んでいる。 試練は、これだけでは終わらない。次は歯磨きだ。これにもKIANは必死に抵抗する。おかげでKIANは虫歯もなく、綺麗な歯をしているが、そもそもKIANは甘いお菓子をまったく口にしない。 この日は、ほとんど終日マヨン火山の雄姿を眺めることができたが、山をバックに、のぶ子さんの記念の一枚だ。 この時、山の上には箒で掃いたような珍しい雲が広がっていた。

2013年ホリーウイークの農場訪問2日目 2013年3月28日


  農場滞在、3日目、朝一番で、キャッサバの収穫を行った。キャッサバは、ニューギニアなどの山地では主食として食べられている、いもの一種だ。どんな場所でもできるが、いものは毒があり、すって粉にして水にさらさないと食べられない。粘り気があって甘い餅菓子の原料になる。 本島とカグラライ島の間は海峡になっていて、いつも波がなく、ウインドサーフィンにぴったりだと思う。300mほどの橋は確かに立派に出来上がっていた。途中、カグラライ島と次のバタン島の間は小島が散在して美しい景色を作っている。普段ここは船で通過するので、このような美しい景観をなしているとは想像しなかった。 MISIBISIリゾートに到着すると、予約がしていないからと、門前払いになってしまった。しかも一日滞在して食事つきで一人4000ペソだという。子供も入れて12人で行ったから、合計48000ペソという、巨額だ。バカにするにもはなはだしいと、2度と来るかと捨て台詞を残して帰った。帰り道、サントドミンゴのパラメーラリゾートで食事。ここでは12人で食べて合計1300ペソ。これがフィリピンの値段なのだ。 MISIBISIリゾートの実りなき往復で疲れてしまったのぶ子さんも夕方、涼しくなると、元気を取り戻し、近所に買いものに子供達を連れてでかけた。 最近、この辺のサリサリも充実してきて、新鮮な魚や肉それに野菜も買える。普段の生活には十分だ。 帰り道、KIANはキムにいつも抱かれて、手抜きならず脚抜きをする。サリサリでのぶ子さんが皆にアイスクリームをふるまう。帰り道、全員で記念撮影。 そのあと、庭で子供達のお遊びが始まった。手をつないで回ったり、リンボーダンスなどたわいもない遊びに普段大人数で遊んだことのないKIANは大喜びだ。しかしリンボウダンスなのに手の下をこぐってしまうKIAN。 やっとリンボーダンスが何かわかったようだが、今度はまたの下をくぐる。 マヨン火山を背景に遊びに興じる子供達は、絵になる。最後はママに馬乗りになってはしゃいでいた。

2013年ホーリーウイークの農場訪問3日目 2013年3月28日



  KIANの誕生日は3月31日の年度末だが、諸般の事情から3日早めて、今日、28日の執り行われた。早朝から、3人のマミーの友達と、ビアンカ、アライサ、バネッサなどのハイスクール組がいそいそと料理にいそしんでいた。  大量の料理を前に満足げのKIANだが、それにもまして5個も並んだ誕生ケーキにご満悦だ。何故5個もあるかというと、それだけ招待客が多いので、そのくらいないと甘党のゲストに満足してもらえないからだ。 三歳の合図に料理を目の前に指を三本かがげるKIAN。指を2本掲げるのはやさしいが、3本はかなり難しく、緊張気味のKIAN。KIANが好きなスパイダーマンとスーパーマンの飾りのケーキが用意されている。  近所のスコーターから招待されて子供達に囲まれて、大物の雰囲気を醸し出している。いよいよパーティも間近だ。 5つのケーキのろうそくに火をつけたが、なかなか消せず、ママが手伝う。 甘いものが嫌いなKIANは腹違いの姉のキムにケーキを食べさせる。のぶ子ママも加わって、いよいよ食事の時間だ。 KIANは自分が主役であることを認識していて、皆に料理を食べさせようとしている。  スーパーマンの人形に手をかけるKIAN。食事そのものは、あまり興味がなさそうなKIAN。フィリピーのはパーティをことのほか楽しむ。 ママ・ジェーンの親友は、すでに男の子を4人もうけているが、初めて会ってもみんな友達だ。 ハイスクール3人組と親友のソールと記念写真をとるママ・ジェーン。最後は、親友のソールとツーショット。ちなみにソールは法科出身でパスコの法律顧問だ。 従兄弟のプロ歌手、16歳のチェムチェムも加わって、パーティは佳境を迎える。 KIANも負けずに大声を上げるが、歌というには今一だ。 翌日、ビコールの代名詞のカグサワ・ルーイン(スペイン時代の教会跡)に出かけて観光気分を味わった。

KIAN、3歳の誕生日パーティ 2013年3月28日


  正月を終えてマニラにもどると、多忙な日が続いてブログの更新がほとんどできなかった。ホリーウイークで農場に滞在しているが、ポケットWIFIでは日によってインターネットが使えたり使えなかったりだが、今日はたたみかけてブログの更新に心がけている。今回紹介するのは正月の写真で、大分古い話題になってしまうが、眺めてみると捨てがたい写真が多いので、掲載することにした。  黒豚と地鶏の放牧場が完成し、いよいよ本格的に黒豚2匹とカビールという地鶏20羽を放した。 地鶏のカビールに餌をやるKIAN。このカビールという品種は、大きいもので5kgにも育ち、さぞ食いでがあると思う。普通の食肉用の鶏は、フィリピンのような暖かい気候でも、24時間電燈で温めてやらないと死んでしまうという。その代わり「45Days」と呼ばれる品種はその名の通り、45日で出荷できるそうだ。フィリピンで国内線に乗ると、大きな養鶏場が山の中に広がっているが、それは、まさに鶏肉や卵の工場であり、もはや自然の食品とは言えない。 勇敢にもカビールを捕まえたKIAN。この地鶏の卵は、小さめで売りものにならないが、その黄身は濃い黄色で、割っても簡単に崩れず、味もまさに絶品だ。これを食べたら、マーケットで売っている卵など食する気にもなれない。 黒豚の登場で、養豚は放牧養豚にシフトされつつあるが、一頭残った母豚に、その巨大さに恐れをなすKIAN。 鯉とテラピアの養殖池のほとりでハンモックに座ってくつろぐKIAN。 件のはえたたきで従兄弟たちを追いかけまわすKIAN。 KIANにスカートをはかせたら、すっかり女の子の気分になっているKIAN。いとこの女の子よりもよほど女らしいしぐさだ。 正月は、フィリピンは普通乾期で、天気が続くのだが、ビコール地方は、逆に雨が多く、この日も、しとしとと一日中雨が続いた。 レガスピにはLCCとガイサノという二つのモール/デパートがあるが、KIANはガイサノのゲームセンターが大好きだ。日本から来た中古のゲーム機遊ぶKIAN。 KIANの4カ月後に生まれた従兄弟のジェルミーも同じ2歳。かつては圧倒的にKIANが有利だったが、ジェルミーも負けずににらみ返す。しかし、皿に盛られた料理の量からもKIANの有利はゆるがない。 マニラへの帰還間近になって、ようやくマヨン火山が全貌を現せた。これが当分の見納めだ。

子供達は農場で元気いっぱい(その5)2013年3月27日



農場にはジェーンの甥と姪、それに自分の子供、総勢14人全員が勢ぞろいしているので、家の中は子供たちでいっぱいだ。フィリピンで、庶民の住宅地を覗いてみると、巷に子供があふれかえっている。まさにそんな状況がファームハウスでおきている。   お姉さんたちは、クリスマスのギフトの梱包に余念がない。バリクバヤンボックス程度の大きな段ボール2個分の衣類や靴、雑貨などを包むのは、なんと新聞紙、マニラ新聞だ。昨年より、経費節減のため、クリスマス用の包装紙の使用は中止した。ギフトは一人10個以上、これで1年分の衣類などが賄われるらしい。   ジェーンは、9月ごろから、休みごとに中華街のデビソリアに行って、クリスマスの買い物していた。そして、それを皆に配るクリスマスパーティがいよいよ間近に迫っているのだ。ちなみに、ファームでは12月31日に年末年始のパーティを兼ねてクリスマスパーティを開くのが恒例だ。 ケーブル・テレビではディズニーの漫画が24時間流れているので、子供達は、いつも夢中で見ている。もちろん字幕はないが、子供達は、生のアメリカ英語を理解しているようだ。KIANは多少理解している程度だろうが、5~6歳になるころには完全に理解できるようになってしまうのだろう。日本でもアメリカ映画の字幕の使用を法律で禁止したら、かなり英会話学習の意欲の向上と実践に役に立つのではないかと思う。 ヤヤがいないので、KIANの子守はもっぱら姉のキムの役割だ。食事中、何か歯に挟まってしまったようで、大きな口をあけて、姉に取ってほしいとせがむKIAN。 忠犬アイスがテーブルの下で、鼻をKIANに押しつけて、ソーセージをくれるようおねだりをしている。それが嫌で、大声をあげて泣き叫ぶKIAN。 男の子と小さな子供はギフト包みには関係ない。マスター・ベッド・ルームのベランダを占領して、遊びまわる。手すりに座って皆でポーズ。 KIANが糸トンボを見つけて、飛んできて、私に見せてくれた。農場には、ホタルなど忘れかけていた自然が生きている。 誰かがUNOというカード・ゲームを見つけ出して、私に使い方を聞いてきた。昔、私が日本から持ってきたやつだと思うが、使い方がわからないで、ほっておいたらしい。それがもともと息子の持ち物だと分かり、早速、息子に教わりながら、ゲームが始まった。トランプの大富豪のような遊びらしいが、それぞれの子供達のスマートさがわかるという。 小学校1年生、7歳のタムタムとヤナはゲームのやり方を理解できず、除外、泣きながら、仲間外れとなる。なにしろ、一回のゲームに1ペソかかっているので、皆必死だ。2年生のアレクサとアレアの双子は、なんとか合格、4年生のバレリーとアーランがなかなかの腕前らしい。左から、アレア、アレクサ、バレリー、アーラン、タムタム、ヤナの小学生6人組。右端のヤナはかなりの美形に写っている。ジェーンの次兄のアランの子供は概して色白の美形だ。 はとこのプロ歌手のチェムチェムとの初対面、手をおでこにあてて、正式な挨拶をするKIAN。 ジェーンの次兄の4人目の子供、上の3兄弟とは腹違いのヤナは、幼稚園から飛び級で小学校2年生に入学した才女だ。ただ、お母さんを癌で亡くし、お父さんは他の女と同棲したりして、子供の面倒をろくすっぽ見ないので、ここ数年、農場に預けられている。私の前ではいつも静かで、物悲しさを漂わせているが、息子の報告で、普段は活発で、やんちゃでマコリット(しつっこい)な、当たり前の子供であることが暴露された。 おでかけから帰ってきたKIANのやったことは、他の子供が使っていた絵本を取り上げて、その上に乗っかってダンスをすることだった。なんとも行儀が悪いが、KIANのやることはなんでも許される。ビアンカがキッチンで働いているとき、誰かが、後ろからぶったので、ビアンカは血相を変えて、タムタムっとどなった。振り返って見ると、それがKIANだったので、思わず笑顔に変わった。KIANがやることはなんでも可愛いと、許されるのだ。 再び、UNOゲームを楽しむ子供達。お金をかけるのは教育上、よろしくないと、マム・ジェーンのコメントが入ったので、今度は1ペソ足らずのスナック菓子を景品とした。一回のゲームに勝つとスナック菓子をもらえる。そうすると、皆、もらう度に食べてしまうそうだ。日本の子供だったら、ため込んで、後でゆっくり賞味すると思うのだが、フィリピンの子供は、そんなケチなことはしないで、さっさと消費してしまう。宵越しの金はもたないという、気風の良さを、子供の内から発揮する。やはり、冬がない熱帯に生まれると、冬に備えて食料を貯め込むという、生活の知恵、あるいは習慣とは無縁なのだろう。 普段は、キッチンが皆の食事どころだ。ダイニングのテーブルで食事を取ることは、われわれとマム・ジェーンがいる時かパーティの時ぐらいなものだ。 […]

子供達は農場で元気いっぱい(その3)2012年12月30日


今日は、パパとママが弟のボボイとその子供達を連れて出かけた。KIANをおいて出かけるということは、なにか重要な用事があるらしい。おいてきぼりを食ったKIANは、私に抱かれながら足をばたばたやって、泣き叫ぶ。私が事前に農場に連れて行って、知らぬ間に出かけようという作戦だったが、タイミングが悪く、車が出て行くのをKIANに見つかってしまったのだ。 無理やり農場に連れて行こうとしたら、ダニーがココナッツの実(ブコ)をとっているところに遭遇した。KIANは機嫌をなおして、ブコの収穫を物珍しそうに見つめる。早速、割ってココナツジュースを味わって、中の柔らかい果肉を賞味した。KIANが手をつけることはなかったが、このブコ・ジュースはほのかな甘みがあって、なかなかの美味だ。クリスマスの準備のためにダニーはマム・ジェーンから60個のブコを農場から調達するように指示されたそうだ。このブコの果肉を削り取って、スイーツを作るのが、クリスマスの恒例なのだ。 テラピアと鯉の養漁場で餌やりをして、次は養豚場。タロー(番犬)がいるので、KIANは中に入るのをためらっていたが、私が抱きかかえて中に入った。姉のキムは初めて養豚場を訪れたようで、KIANよりも、ものめずらしそうに眺めていた。  汚れた長靴を洗うようキムに要求するKIAN。きれい好きなKIANだが、それよりも水遊びが大好きなのだ。長靴の中にまでいっぱいに水を入れて遊んでいた。昼寝中の母豚とツーショット。しかし、この後、決して近づこうとはしなかった。さすがのKIANも自分の体重の10倍もあろう大きな豚に恐れをなしているようだ。         雨が降り始めると、両手を広げ、大きく口をあけて雨を飲みこもうとするKIAN。自然の恵みを一身に受けようとしているかのようだ。養豚場からの帰り道、歩くのが疲れたのか、キムに抱かれてツーショット。 養漁場の脇には従来のバハイ・クボ(農家の家)を改築して、マミー(ジェーンの母親)の姉さんが住んでいる。雨が強くなったのでダニーも雨宿りをしていた。おばあさんが呼び寄せると「アヤオ-いや」とはっきりと拒否反応を示した。KIANはおばあさんがあまり好きでないようだ。 そこで再び、強い雨が降り始めたが、KIANはうれしそうに外に飛び出る。養魚池の水面でわかるようにかなり強い雨だが、KIANはものともしない。   さすがのキムも疲れ果てて、KIANをおろそうとすると、いやいやをして抵抗するKIAN。ハウスに戻ると、ママがいないのを思い出して、泣きそうになるKIAN。 しかし、そんな時のとっておきの手が水浴びだ。雨にぬれた後は、どういうわけか水浴びをしなければならないようだが、KIANはママのことを忘れて大はしゃぎだ。

KIANの農場散策 2012年12月29日



   ビコール地方は、年末年始のころは、まだ雨季で雨が多い。それが、この地方が緑豊かな理由なのだが、時折の晴間にはママ・ジェーンとジョギングで体重調整を図るKIAN。ママ・ジェーンは毎日、ジムに通っているが、農場にいると運動不足になる。早朝のヨガ教室で教わったママ・ジェーンのポーズにKIANがじゃれる。 最近は女性の間でもボクシングが盛んだが、やはりジムでトレーニングをしていると見えて、ママ・ジェーンのボクシングスタイルはどうに入っている。KIANは従兄弟たちを良く殴るが、どうもママが教えているらしい。農場には牛が3頭いるが、KIANが「モー」と声をかけても素知らぬ顔だ。 普段は家事で忙しいビアンカも25日のクリスマスは、リラックスして、他の子供たちとX‐BOXのダンスゲームを楽しんでいる。 KIANの姉のキムはキャノンの大きなカメラでKIANの写真を撮る。仕事でまだマニラにいるパパ・カーネルの指示で撮っているに違いない。普段見掛けないおおきなカメラに興味津々のKIAN。 カメラのフードを取り外して、カメラに見立てるKIAN。KIANにとっては何もかもがものめずらしい。今度は従姉のバネサがカメラを構える。KIANは写真を撮られるのが大好きだ。 ママ・ジェーンのスマートフォンを借りてゲームに夢中のKIAN。彼はすでにゲームのやり方を覚えて楽しんでおり、ママ・ジェーンによると相当な腕前だそうだ。ハイスクールのいとこ同士は、狭いメイド部屋にこもってテレビに見入る。狭いところで、寄り添っているのが大好きだ。 クリスマスの夜は、全員が集まってカラオケとダンス大会。この日訪れたプロ歌手のチェムチェム(ジェーンの従姉の子供、17歳)の歌声に合わせて、KIANがダンスを披露して、観客の大喝さいをあびる。インターネットが遅くて動画がアップロードできないので、モーションプリントをアップロードした。以前、紹介したが、チェムチェムは職業柄、この年で酒は行けるし、なかなかの悪だそうだ。 養鶏場の様子を見にKIANを連れていったら、強い雨が降って来た、KIANは大喜びで雨の中をはしゃぎまわる。KIANにとってはなんでもが楽しいようだ。 クリスマスイブに街に見物にでかけてみた。市庁舎の脇に道路には20軒近い花火屋が店を出していた。KIANが喜ぶと思い、大晦日用の花火を買い求めた。 市庁舎前の広場には電飾が全面的に施され、大勢の市民が憩っていた。 この時とばかりに小銭をせがむ子供達には、少々、うんざり。恒例のトライシクルの電飾は今年も健在だ。

子供達は農場で元気いっぱい(その2)2012年12月27日


韓国のガンナム・スタイルが世界的に流行している。ちょっと変わったダンスだが、子供たちが皆、夢中になって踊っている。フィリピンでも今、もっともはやっていると言えるだろう。韓国の大統領選でも、与野党の両候補がガンナム・スタイルを踊って、公衆に親しみやすさを訴えた。  12月20日に来比して、モール・オブ・エイシアで公演が行われることになっていたが、ガンナム・スタイルを踊っているサイ(Psy)本人が2012年12月21日は、マヤの予言する世界終末の日とあって、恐れをなして公演を中止したとのこと。マヤは彼の出現をホース・ダンスと称し、予測していたという(結局12月21日には何も起きなかったが)。  しばらく前に、オチョ・オチョと子供がお尻を突き出して踊る姿が街中を席巻した。2~3年前には、やはり韓国の歌で、「ノバディ・ノバディ・バット・ユー」のくだりで指で相手を指すしぐさがはやった。そして、現在は、このガンナムスタイルが圧倒している。KIANも負けずに、このガンナムスタイルが大好きだ。動画がアップロードできないのがまことに残念だ。 親バカ(あるいは爺バカ)といわれるかもしれないが、私はKIANをテレビに出演させようと思って、その筋に打診している。彼が踊り始めると、聴衆(家族や客)は大喜びで、テレビでもバカ受けすることは間違いない。  たったの2歳で、誰も教えないのに、曲がかかると自然に体が動いてしまうようで、この動きは尋常ではない。KIANは、まだ恥ずかしいと意識がないので、どこへ出してもきっと期待のパーフォーマンすを発揮してくれるだろう。ママ・ジェーンとしては、彼がこれをきっかけに将来、芸能人になったとしても、決してやぶさかではないとコメントしている。

KIANのガンナムスタイル 2012年12月27日