Daily Archives: August 31, 2014


昼食後、KIAN待望のカマヤンビーチに歩いて向かった。途中、野生のサルを見ることができたが、KIANはさほどの注意を払わず、一目散でビーチを目指した。          入場料は大人300ペソ、子供250ペソと案外高額だ。ちなみに60歳以上であれば、シニアシチズンとして240ペソに割り引かれる。依然は、無料のビーチだったのだが、数年前にホテルが建ち、それ以来、有料となったが、迷惑な話だ。スービックにはいくつものビーチがあり、他は無料だが、どこにあるかわからないので、人々は、Ocean Adventureの隣の、カマヤンビーチを目指すのだ。 砂は、ちょっと茶色いホワイトサンド。ちょっと入ると岩になっているが、泳げないKIANは、浅瀬で水遊びをするだけだから、ちょうど良い。 最初はおっかなびっくりのKIANも慣れてきたら、大はしゃぎだ。 一時過ぎにはようやく、パパとママが加わって、ビーチ沿いのレストランで一休み。 パパ・カーネルは、KIANがこんなにビーチが好きだったとは、知らなかった。これからは、毎月KIANをビーチに連れてくると決意していた。冬のないフィリピンでは、一年中海水浴を楽しむことができるのだ。 ここで、ジェーンが帰りに教会に寄って行きたいと言い出した。アンヘレス(パンパンガ)の北、ウルダネッタ(パンガシナン)にあり、一時間くらいのところだという。私は、夜の9時に空港で出迎えの約束があるので、とてもつきあえない。また、荷物が多いので車は三菱モンテーロが必要だ。議論の末、私はタクシーでマニラに帰り、別途の車を手配して出迎えに行くことになった。 めったにないカーネルの休暇なので、譲ったのだが、この後が大変だった。普段、スービックからマニラまでは3時間もかからないところが、ブラカンあたりからNLEX高速道路が混み始め、マニラまで5時間もかかってしまったのだ。さらに、マカティに入ってから、日曜というのに大雨による道路冠水でニッチもサッチも行かなくなってしまったのだ。 電話連絡で、ゲストには空港のタクシーでホテルへ向かってもらうことにして、途中から、家路についた。しかし、SLEXの延長のオカンポ通りがウンともスンとも動かない。車を置いて歩いてパソンタモに向かうと、そこは、すでに水が引いて走れるようになっている。そのため、車を呼んだが、夕飯がまだだったので、開店していたリトル東京の相撲茶屋・関取で遅い夕飯を取った。その時、すでに11時を回っていた。 そんなときの飯は、なんともうまい。そうでなくても、ここの料理の特色は、うまい出汁と量の多いことで、ちゃんこなべは有名だ。オーナーは元関取だそうで、大雨で店内まで水に浸かったというのに開店しているという根性が気に入った。 ちなみにカーネル一行が家に着いたのは、夜中の一時半だったそうだ。

KIAN、初めてのスービックの旅(その4. Camayan Beach) 2014年8月31日


翌日、夜中まで飲んだくれていたカーネルとシジェーンを宿に残し、キムと二人、それにKIANを連れ、9時になるのを待ちかねて出かけていった。午後3時くらいには帰らなければならないので、休みの日は、昼まで寝ている彼らに調子を合わせているわけには行かない。 キムとしては3人連れだと、KIANは彼女の子供かと聞かれ、おまけに、この私は亭主かと聞かれるので、まだ18歳の彼女としては、とても恥ずかしいらしい。おまけに、違うと言ってもなかなか信じてもらえないらしい。たしかに彼女は18歳になったばっかりにしては、かなり大人びている。 Ocean Adventureはスービックの観光の目玉だが、ここも広々とした海岸にきれいな海が広がり、都会にはない、開放感がある。ただし、水族館は、マニラのOcean Parkと比べるとかなり貧弱だ。 Ocean Adventureの入り口で(左)。水族館は今一(右)   4つほどアトラクションはあるが、やはり目玉は、イルカのショー。前面はスービック湾が広がり、いかにもOcean Parkの面目を保っている。いつでもイルカが泳いでいるのを見ることもできる。   イルカショーは遅めに行ったら席がなくなるほど混んでいた。KIANは、何が始まるのかと興味深深だ。 オットセイのショーにKIANはびびりがちで、途中で退場。               後は、ぬいぐるみとの記念撮影、ここで昼食をとり、昼からはパパ・カーネルとママ・ジェーンも加わって待望のビーチでスイミングだ。

KIAN、初めてのスービックの旅(その3. Ocean Adventure) 2014年8月31日



今回のスービックの旅は、KIANにZoobic(ズービック)やOcean Adventureを見学させることだ。4歳にもなれば、まさに大喜びするだろうという目論見だ。しかし、KIANは、ビーチ、ビーチと執拗に繰り返している。しかし、ママ・ジェーンは日に焼けるといやがって決して首を立てに振らない。しかし、ズービックに到着するなり、KIANはビーチのことを忘れていた。 しかし、3連休の中日とあってZoobicの混雑は半端ではなかった。目玉のタイガーサファリの前には数百人の人が順番を待ち、すでに夕方だったので、その日の内に中に入れる見込みはない。KIANには内緒で、その場を離れた。しかし、これだけの人が500ペソの入場料を支払ってレジャーを楽しむ時代にフィリピンもなったのだ。ズービックなど昔は訪れる人もほとんどいなくて閑古鳥が鳴いていたものだが。このような中間層の活躍でフィリピンもいよいよ経済勃興が始まるのだろうか   ズービックの入り口で記念撮影。ここの特徴は、街中の動物園と違って広大な敷地を誇ることだ。動物園の外にも多くの家畜が放し飼いされている。 ズービックの売りは、このWhite Tigerだ。同じユーパンコ経営のタガイタイの小動物園(タガイタイレジデンス)でも子トラとの記念撮影ができる。右は、今回入場できなかったタイガーサファリで以前撮影したもの。放し飼いされたトラの中に檻に入った人間が入っていくという趣向で鶏肉を食べるためにトラが車に襲いかかる。 家族4人が動物に扮する(左)。 動物園は、自然志向で動物を間近に見れるが、白いカラバオは今一だ。   広大な園内を回るときは汽車を模した車に乗るが、これが一時間待ち、しかたなく、乗ってきた車に乗って入場した。 園内には羊、ダチョウ、牛、黒豚、ラクダなどが放し飼いされていて、その中を車で走るサファリの雰囲気だ。 ズービックの目玉のもう一つは、このワニ園だ。数百頭の大型のワニが昼寝をしている。竹で鶏の肉を下ろして、ワニ釣りができるのだが、この日は、餌が売れ切れていてNG。 外へ出てから、KIANが大声を上げたのが、黒い車の左についていた、流行のトランスフォーマーのマークだ。KIANは、この車はトランスフォーマーで、ロボットに変身すると信じていた。 帰り道、天然記念物級のスービックの名物、大こうもりは、いつもの木々で羽を休めていた。数百、あるいは数千羽もいるだろうと思われるが、はじめて見るこの光景にKIANとキムは目を丸くして見張っていた。木の枝に果物のようにぶら下がっているのがこうもり(左)。羽を広げたら1m近い堂々としたものだ(右の写真は以前撮影したもの)。

KIAN、初めてのスービックの旅(その2. Zoobic) 2014年8月31日


ここ数年、マニラ圏のコンドミニアムの建設ブームはすさまじいものがあった。価格もここ5~6年で、3倍近くに上昇した。購入しているのは、主に海外の投資家、あるいは海外で働くフィリピン人(OFW)で、あくまでも投資目的で、実需ではない。完成したら、転売して大きな利益を得よう、あるいは賃貸で投資の回収を計ろうとするものだった。上海など高くなりすぎた不動産に比べて、フィリピンの不動産価格が割安感があり、大きな投資効果が期待できるという歌い文句につられて、投資が殺到した。 たとえ、実需でないとしても、デベロッパーとしても売れさえすれば良いのであって、雨後の竹の子のように高層コンドミニアムが立ち上がった。DMCI(建設会社)、SMDC(SMデパート)など、他業種からの参入も盛んだった。一方、アヤラやメガワールド、フェデラルランドなどの老舗もここぞとばかりにマカティの空いている土地を買いあさった。 建設業界大手のDMCIはメトロマニラに比較的低価格で大型プロジェクトを立ち上げた(左)。デパート業界の雄、SMも超大型のコンドミニアムを多数販売している(右)。 こんな小さなユニットをあんなに高い金で、一体、誰が買うのか、という疑問はフィリピン在住のものなら誰しも持ったはずだ。価格は500万円~1000万円程度(賃料としては5万~10万円に相当)、投資には手ごろで、その価格に合わせて、25m2~50m2のスタジオタイプ(ワンルーム)の小さなユニットが大半だ。 そもそも、フィリピン人は大家族だから、こんな小さなユニットに大枚をはたいて住もうとする人は少数だ。ちなみに25m2のユニットで、月々5万円の賃料は、大卒初任給の2ヶ月近いお金で、一般のフィリピン人にとっては高嶺の花。同じ賃料で、郊外ならば、戸建てに住むことができる。しかし、外国人投資家には戸建ての家は、法律上買えないから、外人でも買えるコンドミニアムということになる。したがって、郊外の戸建てはこのブームとは無縁で、従来と大差のない価格で取引されている。 デベロッパーは、価格が上がるということを海外の投資家に示すために、需要供給の市場原理とは関係なく、売り出し価格を定期的に上げている。傍目に価格上昇は続いており、投資効果は間違いないと映る。しかし、ここに来て、大量の物件が完成し、賃貸市場に流れ込んで、マカティスクエアの新築コンドなどでは、50ユニットの賃借人募集などの宣伝が盛んに行われている。こんな高いお金で借りるフィリピン人は少数だから、日本人などの外国人がターゲットとなる。日本の大手の賃貸仲介の会社も進出してきているが、一体どれだけの日本人が賃貸を必要としているのか、賃借人の獲得競争は熾烈を極め、賃貸料も下降気味だ。 完成して、転売すれば儲かるなどという歌い文句は、過去のものだ。かつて、完成前の購入は、その物件が完成するという保証はなく、リスクの高いものだった。したがって、完成したら、購入価格にかなりの上乗せをして転売できた。今、実需がないにもかかわらず、これだけの新築物件が売り出されている現状で、完成物件を高値で買い求める人はいない。 マロンガイ通り沿いは、マカティの高層地区膨張の象徴で多くの高層コンドミニアムが出現したが、その一角でも未着工のプロジェクトが眠っている(左)。マカティの高層地区で、唯一ともいえる新規着工のプロジェクト。しかし、ブエンディア通りをはさんだ手前の空き地は着工の気配がない(右) とある若い退職者の方は、コンドミニアムを投資目的で購入した。フィリピンでローンを組んで、賃貸収入で返済しようとしている。しかし、賃貸料は低下、あるいは賃貸できるという見通しはなく、支払い済みの頭金は損切りの覚悟を決めているという。別の方は、賃貸の期待ができないので、ホテル仕様に変更して投資の回収を打診されているが、そのためには追加の改装資金が必要で、どうするべきか逡巡している。 そうなると、バブル崩壊で、不動産市場は壊滅し、価格の暴落が起こっても不思議はない。しかし、デベロッパーは強気に価格を上昇させている。そうしないと、海外からの投資家の呼び込みは不可能になるので、価格を下げて叩き売るわけには行かないのだ。 そもそも、デベロッパーは建設前にユニットを売り出して資金を集め建設するから、売れ残ったユニットを叩き売って資金を回収する必要はない。転売あるいは賃貸できないで困るのは投資家で、投資金を塩漬けにするしかない。したがって、バブル崩壊後の価格の暴落は起きないだろう。ただし、需要が供給に追いつくまで、10年、あるいは20年はコンドミニアムの建設は影を潜めるだろう。 マカティの巨大コンドミニアムSM JAZZは完成して入居も始まったが、その手前の空き地(元TOYOTA Bel-Air)は一向に着工の気配がない(左)。パソンタモ沿いの空き地も看板だけで着工の気配がない。 ちなみに昨年当たりに着工を計画し、敷地を準備したプロジェクトは、ほとんどそのままで、一向に建設が開始される気配がない。要は建設前にユニットを売却して資金を集めることができないから、着工できないのだ。一方、外見が、あらかた出来上がったプロジェクトは着々と完成を目指している。すでに売れており、資金も用意できているのだろう。しかし、完成の暁には、誰も住まない幽霊コンドの出現となるのは間違いない。 このコンドミニアムブームのフィリピン経済への影響は、どうなるのだろうか。日本のバブル崩壊のように大きな経済の停滞を引き起こすのだろうか。多分、現在好調を維持しているフィリピン経済は、このまま順調に推移するだろう。なぜなら、このブームで海外から大きな投資を呼び込み、それがそのままフィリピンに塩漬けされて、フィリピン経済に寄与し続けるのだ。デベロッパーもコンドミニアムを大量に販売して、大きな利益をあげ、泣きを見ているのは海外の投資家だけなのだから。 […]

コンドミニアム建設ブームの終焉 2014年8月31日