出前で我が家の食卓に花が咲いた 2020年10月14日


トランプ大統領もコロナに感染して3日で大統領選の戦線に復帰して意気軒昂だとか、ヨーロッパの二次感染が深刻であるとか、Go To TravelやGo To Eatの混乱、休業補償金の不正受給など世の中は相変わらずコロナの話題で持ちきりだ。フィリピンの感染者数も2000~3000人超で相変わらず収まる気配もなく、一次も2次もない連続する高台だ。この調子だと、年内の終息など夢物語で、私の仕事の糧の外国人の入国禁止が解除される見通しは全くたたない。

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ご無沙汰して久しいPRAの入居しているシティバンクタワーの入り口。この日は歯医者に行くので、運転手役のジェーンが立ち寄ったので車の中で待機していた。

そうなると、自宅軟禁も年単位の長期戦に備えて、耐え忍ぶ生活ばかりではなくて、それなりの潤いがなくては長続きできない。仕事も学校もない生活では、楽しみは3度の食事だけだ。しかし、軟禁生活が半年も越えると、食事を準備するメイドもマンネリのせいか、手抜きも甚だしい。外食ができない状況で、食事ごとの落胆は辛いものがある。

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アヤラ通りとマカティとおりの交差点ではかなりの車が信号待ちをしている。正面に見えるPNBのマカティセンターに退職者の預託金の送金で立ち寄ったが、私はやはり車内で待機した。

私の毎朝の精進料理は、納豆と豆乳(自家製ヨーグルト用)、それに卵が日本食材店から姿を消して、モンゴ豆と牛乳、それにローカルの卵で代替しているが、精進とは言いがたく、早く脱却しないと体の変調をきたすのではないかと心配している。さらに醤油と味噌が品切れになった時は、世も末と危機感を持った。

私の昼と夜の食事の定番メニューはイワシの缶詰でこんな食事がほとんどだ。

それに、昼夜の食事は、ほとんど、イワシないしサバの缶詰あるいはぶつ切りの魚の煮物か揚げ物の繰り返して、食卓に座るたびに今日もかとため息をつく。子供達の食事についてはほとんど毎回、卵焼きにライス、それにコンビーフがついたら御の字だ。キアンは、私と同じ魚のぶつ切りについては私によこして、ライスに醤油をかけて済ますといった按配だ。

キアンのおかずは卵焼き、朝昼晩だたまらず、私の口添えでコーンビーフが添えられた。

まさに貧困層か難民キャンプの食事でメイドにとってはそれが日常で、食べられるだけで幸せではないか、今は緊急事態なのだ、と思っているのかもしれない。かつては外食という手があって、毎週土曜、テコンドーとピアノのお稽古の後の日本レストランでのランチ他、週2~3回の外食でおいしいものが食べたいと思ったことはなかった。因みにママ・ジェーンは料理が得意で、彼女が用意した食事はなかなかのもので、満足できるのだが、せいぜい月に2~3回気が向いたときしかやってくれない。

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相変わらず私の部屋は幼稚園なのだが、キアンのおっぱいと腹のふくらみに注目。体重は43kgに達しているそうだ。なぜか相変わらず、キアンは家の中ではパンツ一丁だ。

そんな子供達の楽しみは、ミロとヤクルトで食事の後では欠かせない。ミロは大匙に数杯、ヤクルトは食事ごとに2本ずつ、楽しそうに食しているのを見て、コメントを挟む気にはならなかった。しかし、ここのところ、キアンの腹の出具合が異常になってきた。初めはライスの摂り過ぎだと思ったが、どうも、このミロとヤクルトに原因があるのではないかとにらんだ。

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クッキーもどこへ出かけるわけでもないがおめかしをしてもらっている。

そしてミロを舐めてみると、やけに甘い。ヤクルトもしっかりと甘い。ミロもヤクルトも健康食品という認識があったが、フィリピン産はフィリピン人の嗜好にあわせて、たっぷりと砂糖を含んでいて、もはや健康食品とはいいがたい。そもそもキアンがデブになることを案じて決してソフトドリンクは飲ませず、当たり前のことではあるが、食事中は水だけだった。

自宅があるビリッジの入り口のチェックポイント。一応封鎖状態は継続していることを思い知るが、主に夜間外出禁止のためのものであるようだ。

しかし、ヤクルトという落とし穴があった。一日一本くらいならいいだろうが、毎食後、2本となったら話は違う。やけにミロとヤクルトが子供達に人気があると思ったら、これらはオリジナルとは似ても似つかぬ甘味食品となっていたのだ。ママ・ジェーンにそのことを伝えると、デューティー・フリー・ショップに行って砂糖が少ない輸入品を買ってくると豪語していた。もはや子供達にはこの二品は欠かせないというのだが、キアンに言わせるとヤクルトとミロはママ・ジェーンの好物であるとのことで、そこまでこだわることが解せた。

歯医者のあるマガリアネス・ビリッジの商店街の駐車場には車があふれている。やはり人々は家に閉じこもっていることは苦痛なのだ。

最近、食中毒にやられてしまった。午前中から軽い吐き気を覚えて、横になって、食欲もない。便も水のような下痢で、その夜に思いついて重曹を水に溶かして飲んだら、てきめんで、胃の中のものを全部吐き出した。それですっきりして、翌日はバナナだけで済ませて、夜にはすっかり元気になった。原因は、ローカルの卵を生で食したせいではないかと疑っているが、もともとフィリピン人は卵を生で食する習慣はないので、鶏卵の生産流通において衛生管理が十分ではない。日本食材店の卵であれば、生食を前提としているので、その点はしっかりしているものと期待され、その分、値段も倍はする。

レストランの前に沢山バイクが並んでいるが、グラブやパンダの配達員の業務用だ。

首都圏封鎖がGCQに緩和された6月1日、レストランのテイクアウトやデリバリーが盛んとなった。早速、デリバリーを利用したいとママ・ジェーンに話したが、とんでもない、コロナを出前でとるつもりかと一蹴されてしまった。しかし、ここ最近、日曜ごとにパパ・カーネルがやってきて、子供達を連れ出して、必ず、マクドナルドからフライド・チキン・ライスをテイク・アウトしてくる。決してハンバーガーでないところが味噌だが、フィリピンではさすがのマクドナルドもジョルビーの看板メニューのまねをしているのだ。

ママ・ジェーンのお好みの手作りパン屋さんの入り口には、店内は一人のみ、グラブやパンダの配達員は外で待つこと、マスク、フェイスシールド着用のこと、などなど感染防止策が書いてある。

マクドナルドからのテイク・アウトが許されて、他のレストランからのテイク・アウトが許されないのか、ふと疑問に思って、近所にある馴染みのとんかつ屋レストランからのデリバリーを提案した。キアンは早速、エビフライと醤油ラーメンとさけび声をあげた。キアンの食いものに対する執着はすさまじいものがあり、特に毎週末の日本料理レストラン巡りはキアンにとっての至福の思い出なのだ。

雨季のため、頻繁に雨が降るが、キアンとクッキーは大喜びで飛び出して、びしょびしょになっている。ストレス解消の良い運動になっているようだ。

これから毎週、テイク・アウトだと宣言すると子守役のマミーソンからは週二回との声があがった。それでは週イチ・ランチ、それに週イチ・ディナーということにして、我が家は大いに盛り上がった。そして翌日の月曜のランチには下記の料理を注文することにした。エビフライ定食、からあげ定食、とんかつ定食、カツカレー、餃子、醤油ラーメンの6品、いずれも人気の定番料理だ。

久々の料理らしい料理に盛り上がる子供達。ココまで興味深々のようだ。私は、相変わらずカツカレーだ(左)

そしてランチタイム、デリバリー用のプラスティックのボックスに入った大量の食事がデリバリーされて、子供達は興奮状態だ。仕事のきりを見計らって上がってみると、テーブルには箱が置いてあるだけで、何の準備もしていないし、ヤヤもいない。どうも私が全てを取り仕切れという言うことらしい。ラーメンのどんぶりやや摂り皿、スプーンにフォーク、たしかにヤヤには何がなんだかわからないのは無理がない。この大量のプラスティックボックスが、すぐさまレゴの部品の入れ物として役立つことになった。

キアンの大好物のエビフライ、醤油ラーメンはクッキーと折半。

半年振りの日本食に興奮状態にあったのがキアンで、I’m Happyを繰り返していた。1500ペソ程度でこれだけの幸せが買えるなんて安いものだ。ただ毎週2回となる週3000ペソ、月12000ペソの出費はコロナ封鎖で収入が激減している状況では少々厳しいものがある。日本政府には休業補償とはいわないが、せめて10万円の支援も外国在住の日本人にも支給して欲しいものだといまさらながら思う。

ココもいよいよ幼児の仲間入りでなんでもおもちゃにしてしまう。

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