タガイタイ訪問がようやく実現した 2020年11月23日 1


ここの所、観光地への訪問に関するコロナ規制が大分緩和されて来ているが、私のタガイタイ訪問は、お預けとなっていた。毎週、土日は一歳のココとヤヤ、それに私が家で留守番をして、キアンとクッキーはパパ・カーネルとママ・ジェーンの4人でタガイタイのマンション(キアンの呼び方で、豪邸を意味する)に泊りがけで出かけるのが日課になっていた。カーネルとしては、毎週、たった一日だけ家族と過ごせる時間を水入らずで楽しみたいということなのだろう。

新しいヤヤ、アイラ。20歳、なんと、11人兄弟姉妹(上から2番目、親は一組だけ)。タバコの農場の近くマリナオの出身で、妹や弟の世話で、ココの扱いにもなれている。140cm、39kgという小柄ながら、朝の5時から働いているマシパン(働き者)だ。

そして21日の土曜日がやってくると、キアンから「小言を言わないという条件でタガイタイに招待する」とママ・ジェーンの伝言を持ってきた。無条件での招待ではないので、「キアンが一緒に来て欲しいと望むならば、行ってもいいよ」と返事をした。例え行ったとしても、往復は車に軟禁で、終日、家に閉じこもっていなければならないのであれば、テレビもない状況では、退屈してたまらず、ちょっと乗り気になれない。

行きはとりあえず、皆ご機嫌で、帰りの車の雰囲気とは大違いだ。

しかし、9ヶ月ぶりのタガイタイ・マンションがどうなっているかは興味があった。それにマカティの家にいたとしてもテレビを見ることくらいしかやることがないので、同じことだ(ただし、大相撲の千秋楽を見れないのはちょっと残念ではある)。しかし、新しく来たヤヤもいれて、二人のヤヤと一歳のココが同行すると聞いて、彼らが行ってしまうと家には私しか残らず、食事にも事欠くので、私一人を残すわけにもいかず、条件付招待となったものと悟った。

キアン曰くのマンション。周囲の家と比べても秀逸のデザインだ。斜面に建てられているので、前面から見ると、2階建て、背面には地下があって、3階建てとなっている。

夜の8時過ぎに出たので、到着は11時近かったが、途中、SLEX(South Luzon Expressway)のスカイウエイ延伸工事の橋桁落下事故で、反対車線は延々と渋滞が続いていた。帰りのことが心配になったが、幸い杞憂で翌日の帰還はスムーズだった。ちなみにこの落下事故でスカイウエイ延伸工事の年内完成が来年にずれ込んでしまうとのこと。

広々とした2階のベランダからの風景、パイナップル畑が広がっている。アクリルガラスの手すりが景色を妨げないので、開放感がある。

タガイタイに到着してただちに寝たかったのだが、なぜか、同行した二人のメード(ヤヤ)による、片付けが始まって、ベッドにたどりつけない。家の中は、住居のセットアップの品物が、所狭しとおいてあって、私が小言を言わないという条件が飲み込めた。おまけに部屋数は4つあるものの、合計で二つしかベッドがない。要は同行した8人が寝るだけのベッドが整っていないだ。

しゃれた前庭。クッキーはおしっこをする場所を探しているようだ。

結局、ベッド台とマットレスを別にして、私は、床に置いたマットレスでキアンと寝ることになった。この年で、床に寝るのは立ち上がるのにかなり苦労するが一晩なら我慢できる。要するに、他人を招待するような準備は、全く整っていないというのが、ここ2ヶ月、私が近寄れなかった理由だったのだ。しかし、ベランダへの戸を開けて寝ると、網戸を通して涼しい風が入ってきて、まさに高地のタガイタイの真髄を感じることができた。

階段は木製で、サイドはアクリルガラスで閉塞感がなく明るいし、安全だ。

朝食は、パンにミルクのみ、普段の自己流精進料理はない、これは折込済みなのだが、つい、昔に戻って、三切れの食パンとコップ3杯の牛乳を摂ってしまって、昼まで消化できず、胃がもたれてしまった。普段の食事との違いに胃がびっくりしてしまったらしい。

普段はけんかばかりしているが外へ出ると仲良く手をつないで歩いている。
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このビレッジで一番を誇る豪邸、まさにマンションだ。見える範囲はすべてが一軒の家だ。

それで、キアンとクッキーを連れて、散歩にでかけたが、別荘地帯なので、すれ違う人もほとんどおらず、ビレッジ内ならばマスクをつけずに歩き回ることができる。しかし、タガイタイの山地を造成したものなので、ところによっては歩くことも容易でないほどの急坂で、息が切れた。30分ほどして戻ってきた時は、かなりの疲労を感じた。8ヶ月も外に出ないで自宅軟禁の状態だったのだから、無理もないことだ。

やっぱり、男の子はどこでも同じで、棒を見つけて、得意げなキアン。

ママ・ジェーンがランチの材料を調達に行くというので、車の中で待つという条件付で同行した。タガイタイ・ランチ遊園地やマホガニー・マーケットなどの観光スポットを観察することはできなかったが、日曜のせいで、道路はかなりの交通量で、不滅のリゾート・タガイタイの雰囲気があった。

タガイタイのメインロードで渋滞するバイク集団。タガイタイは相変わらずツーリングのメッカだ。
往年のダイハツ・ミゼットを髣髴させる電動トライシクルが列をなして走っている。

真昼間に外を歩くのは、暑くてちょっと憚れるが、朝夕は涼しくて、これでレストランや遊園地、それに豊富な果物で有名なマーケットを訪れることができるとしたら、マニラから2時間ほどで訪れることが出来るタガイタイは、まさに別荘として、週末を過ごすには理想的だ。

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待望のホーム・メイドのブラルー(骨付き牛肉のスープ)を待つ子供達。

夕方になって事件が起きた。クッキーが手を敷地への入り口の鉄製のドアに挟んでしまったのだ。これは痛いとは思うが、よほど強くドアを締めたのか、いつまでたっても泣き止まない。手を動かすことが出来るので、骨折ないし骨にひびが入っているほどではなさそうだ。泣き声にパパ・カーネルが心配して、慎重に手の様子を調べたが、かなり時間をかけていたが、そこで、お咎めがキアンに落とされた。そばにいて妹にこんな怪我をさせるのはけしからん、ということらしい。

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ママ・ジェーン特製のブラルーは、レストランのものよりも薄味でおいしい。ブラルーはタガイタイの名物だが、大半のレストランはこの料理を売り物にしている。

私や二人のヤヤもそばにいたので、責任を感じるが、ママ・ジェーンも加わって、叱責が続く。痛みがとれてきたクッキーはけろっとしているのだが、両親の叱責を受け続けたキアンは、涙をためて、口答えもできず、神妙にしている。責任を一心に背負っているキアンに同情するしかないのだが、どうもクッキーが「キアンのせいで...」とキアンを陥れたらしい。

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一階のリビングの前に広がるパイナップル畑をバックに。ここでもアクリルガラスの手すりが背景を邪魔しない。

そんなこともあって、8時過ぎ、ようやく帰宅の途についたが、車は3列席で、前にパパ・カーネルとママ・ジェーン、中列に私とキアンとクッキー、後ろに、ヤヤ二人とココ。私とキアンの間にクッキーが座って、さっさとキアンの膝枕で寝入ってしまった。キアンとしてはうっとうしくて仕方がないのだが、この状況で文句を言うわけにはいかない。

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近所でつんできた花をかざして、はいポーズ。この直後に事件はおきた。

タガイタイを下り終わった頃、ヤヤ二人が車酔いで戻し始めた。そこで、ママ・ジェーンが、後ろの席は酔い安いので私とキアンが後ろの席に移るようにと頼んできた。その瞬間、仏頂面だったキアンが、パーッと輝いたような笑顔になった。次からは車中では私とキアンだけが、二人席の一番後ろに陣取る大義名分できたというわけだ。

夜になっても道路沿いの100軒を下らない果物屋は店を開いて客を待つ。日曜の夜ともなれば、マニラに帰る別荘の住民相手のかきいれ時なのだろう。


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