防災科研の台風災害調査に同行(その2 メトロ・マニラ)2009年12月11日


  台風16号オンドイにより壊滅的被害を受けたのがケソン市の東に位置するマリキナ市だ。メトロ・マニラを流れる唯一の河川ともいえるパシッグ川の上流、マリキナ川沿いに位置し、大雨が降るといつも洪水のニュースが流れるところだ。台風16号の大雨ではダムの放流水もあいまって、短時間の内に水位が10 メートル近く上昇し、川の水は軽々と堤防を越え、周囲を水没させた。3本目のメトロマニラ高架鉄道LRT2の終点Santoran駅の近くに建設された SMでは2階まで水浸しになったそうだ。

CIMG2195s-4 CIMG2192s-4 CIMG2194s-4 CIMG2196s-4

 河岸に建てられた建物には1階の天井まで水位が上昇したあとが見える。周囲の家も2階まで水に使ったと住民が話していた。

CIMG2178s-4CIMG2179s-4

CIMG2180s-4

 ニュースで流れた高級ビリッジ、Probvident Villageは堅固な堤防に囲まれていたが、この100年に一回の大雨による増水には無力だった。水は堤防の上1メートルくらいまで達し、ビレッジの高級な家を水没させ、多くの住民が逃げ遅れて犠牲になった。

CIMG2184s-4 CIMG2185s-4

 Provident Villageからさらに北に行くと、川沿いにMalandayというエリアがある。この地域は周囲より数メートル低く、川の水位と大差がない。堤防はあるものの、水は軽々と堤防を越え、周囲の家は水没した。その時、住民は近くの3階建ての学校に避難したそうだ。

CIMG2188s-4 CIMG2187s-4

集まってきた子供達はその時の経験を楽しそうに語る。ちなみにマリキナは靴の産地として有名で、川には大きな靴の模型が飾ってあった。

CIMG2190s-4 マリキナ川は氾濫を繰り返し、さらに下流のマニラ首都圏を洪水に巻き込むために、Manggahan Flood Wayという大規模な放水路が日本の援助で建設されている。水量が増したら、一旦バイ湖(ラグナ湖)に水を流し、調整池として機能させようという計画だ。合流点には大きな水門があるが、普段あけたままだという。しかしこの放水路も100年大雨の前には無力だったのだろうか。

CIMG2191s-4 マリキナ川、パシッグ川そしてバイ湖(ラグナ湖)からの放水路であるナピンダン川の交差するところに大規模な水門がある。一旦ラグナ湖に蓄えられた水をここで遮断し、マニラを洪水から守るのが目的なのだろうが、ここの水門もどういうわけか開けっ放しだという。いったい洪水管理(Flood Control)はきちんと行なわれているのだろうか。あるいは今回の台風による大雨があまりにも強力でなす術がなかったのだろうか。

Leave a comment

Your email address will not be published.