退職ビザ申請者の最近の傾向 2010年6月20日


今年に入ってから、退職ビザを申請する方々の傾向に顕著な違いが出てきている。昨年はフィリピン人の妻を持ち、日本に見切りをつけて妻の国であるフィリピンで暮らそう、という方が目立ったが、本年度は下記の傾向が目立つ。

1. 昭和2122年生まれの団塊の世代が、いよいよ動きだした。独身ないし単身で第二の人生をフィリピンでやってみようというのだ。奥さんは奥さんで好きに生きて、必ずしもご夫婦でフィリピンに住まおうとするわけでもない。

2.  30代あるいは40代の方で、ある程度の資産を持っている方たちが、夫婦、子供連れで移り住もうとしている。この方々は最低5万ドルを定期預金としなけ ればならないのだから、その年齢でそれだけの余裕の資金があるということだ。そして当然のことながら、フィリピンで何らかのビジネスを模索する。

3. 子育てをフィリピンで経験した駐在員の妻達が、亭主が日本へ帰国してもフィリピンに居残るケース 。

  団塊の世代は、いつフィリピンにやって来るかと首を長くしていたところだ。3年前の60歳で動きだすかと思ったら、年金支払いの繰り延べの関係で、実質的 定年が63歳まで延長され、しばし顕著な動きがなかった。戦後の日本を担ってきた団塊の世代の老後の生活の選択肢は海外なのだ。

 一方、若い資産家の方々は、日本の経済の先行きに不安を持ち、フィリピンに生活の拠点を移動することにより、自分達の資産ないし生活を防衛しようという考えのようだ。

  確かに、小泉政権後の国政をつかさどる首相の在任期間は自民党、民主党合わせて、4人連続して1年に満たなかった。所詮、誰が首相になろうが閉塞された日 本の経済はどうしようもなく、いずれ破綻するのは目に見えている。極最近でもギリシャの国家財政の破綻により、ヨーロッパ中がパニックに陥ったように、国 家でさえ破綻する時代なのだ。アメリカがくしゃみをしたら、日本の経済は肺炎で入院してしまうだろうとさえ言われている。そのアメリカも黒人大統領オバマ の下で生き残りを模索している。

 日本は、高齢化、少子化、核家族(=家庭崩壊)という誠に不健康な体質となり、医療費、年金、福祉など の費用が激増し、国家予算を圧迫している。赤字国債に頼る国家財政が早晩破綻するのは自明の理で、そうなったら、国が何とかしてくれる、国に文句を言えば 済むと思っている日本人はパニックに陥るだろう。文句を言う相手が破綻して、一体誰が助けてくれるのかと、嘆いてみても始まらない。そんなご時勢に、若い これから人生を歩もうとしている人たちは、自分で防衛しなければどうしようもなくなる、と動き始めたのだ。

CIMG0379s-1子供達は国の未来を担う宝なのだ
 

  その点、フィリピン人は、もともと国家など当てにしていない。貧しくとも家族が寄り添って、助け合い、頼りあって生きている。国内で仕事がなければ海外に 出て行って、外貨をせっせと故郷へ送り続ける。その金額は表に出ている数字だけでも国家予算をはるかに凌駕する巨額だ。アジア通貨危機そしてリーマン ショックの時も巷の庶民にはまるで何の影響もなかった。この総人口の10%ともいわれる海外出稼ぎ労働者(OFW)の存在が、リスク分散という大事な役割 を果たしているのだ。

CIMG0057s-1 新築の高層マンションが建ち並ぶボニファシオ・グローバル・シティ

現在はそこら中に大型マンションが建設され、まさにマンションブームだ。だめだ、だめだといわれながら、このフィリピン経済の活力はいったいどこから来る のだろう。高齢化も少子化、家庭崩壊などという言葉とは無縁なフィリピン、人間本来の仕組みを維持しているフィリピン人こそが、この混沌とした世界経済の 中で、数百年に一度死んで灰のなかから新たによみがえるという不死鳥の雛の役割をになうのではないだろうかと、あるイギリス人が言っていた。

 以下、最近カメラに収めたフィリピンの街角点描。

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リム・マニラ市長の再選を祝うパレードと庶民の足として定着したモーターバイク

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焼き肉シチリンの家政婦姿のウエイトレスとアンヘレス、フィールド通りを練り歩く娼婦達

 

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