豆辞典 マニラの夜を熱くする ミスユニバーサル


ナイトクラブといえばロハスのインフィニティ、ケソンのペガサス、クラスメイト、空港近くのエアフォースワン等の最高級クラスから場末の店まで、数多くあるが、お勧めはなんと言っても、パサイ市リベルタッドのミスユニバーサルだ。とにかく安くて見ごたえがあるので、いつでも満員だ。少々えげつない ショーもあるので、女性連れはあまりお勧めできないが、韓国のツアー客は堂々奥様連れで楽しんでいる。簡単に紹介すると、舞台に次々と複数のモデルあ るいはダンサーが現れて、ヌードやセクシーダンスを見せるのだが、気に入ったらテーブルに呼ぶこともでき、さらに気に入ったら、連れ出しも 可能だ。

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マニラの夜を熱くするミスユニバーサル(内部は撮影禁止)

 料金システムだが、入場料(テーブルチャージ)100ペソ、ビール一本55ペソ、それだけでねばって出れば、一人たったの155ペソで済んでしまう。やはりそれだけでは、寂しいので、舞台の気に入った女性を呼んだとする。女性のテーブルチャージが100ペソ、ドリンク一杯を1時間ごとに飲まさなければならず(レディズドリンク)、それが360ペソ。合計、460ペソ/時間だ。したがって女性付で2時間程度居て1000ペソ程度で済んでしまう。これでやっていけるなと感心するのだが、やはり、その後の部分の実入りが大きいようだ。連れ出すとなると、さらに6000ペソ払わなければならない。ただし、別途女性に支払う必要はない。安心の明朗会計で計算を間違えた試しはないし、飲み物を頼むたびに明細にサインを求められるし、勝手にレディズドリンクを持ってくるなどいうことも決してない。

8時ごろから始まって12時過ぎまで、3~4人ずつ舞台で踊るわけですが、次から次へと出てきて、腰につけた番号札は300番台までいっている。店の人の話によると、200人 の女性が働いているというのだから、中には“これはっ”という女性がいるはずだ。また、ソロダンサーのショーはさすがで、思わず目を覆ってしまうほどだす。ちなみに番号札を自分の左につけているのが空いていて、右につけているのが売れているという合図だ。番号札のないのは新人だ。

か つてはかぶりつきといえば日本人が占めていて、フィリピン人が遠巻きに見ているといった図式が成り立っていたのだが、最近は韓国勢が圧倒し、日本人は隅 で小さくなっている。何しろ韓国のツアー客は団体でくるので、無礼講だ。立ちあがってピーピー口笛を吹いていたりするので、後ろにいる人には何も見えない。腹立たしいこと甚だで、そんなときは155ペソで帰ってしまうのがよいだろう。最近は店が反省したのか、韓国の団体客は姿を潜め、再び日本人がかぶりつきに招待されるようになった。奥様連れの団体客では商売にならないのだろう。

さて気になるのはお店に払った、6000ペソの行方だが、聞いた話によると、店が2000、フロアーマネージャーが2000、そして体を張ってがんばった女性が2000だというのだ。一体これはなんと言う搾取だろうか。女性を食い物にしてけしからんと思うと同時に直接交渉すれば、3000く らいで済むかななどとけちなことを考えてしまうのは、誰でも同じではないだろうか。しかし、店も店で馬鹿ではありません。女性が客と直接交渉して店外 デートをして、それが発覚すると、その場で首だそうだ。お互い生き抜くためには熾烈な駆け引きが舞台裏で行われているようだ。

以上の記事は2007年のもので、その後、閉鎖、名称をかえて開店そしてまた閉鎖を繰り返し、今は(2016年)、かつての熱気とは程遠いようだ。

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