警察証明の認証手続きの変更に右往左往 2013年9月21日


クラークにお住まいのSさんは、フィリピン在住のため、退職ビザの取得の際、日本の警察証明を取得せず、NBIクリアランスでビザを取った。その後、ID更新の際、PRAが警察証明を取得して提出するよう求められたことはすでに詳細に報告した。

 今回は、警察証明のフィリピンでの認証方法の度重なる変更に翻弄された話だ。Sさんは、まず警察証明を大使館に申請した。本人がマニラにやって来て、国家警察のキャンプクラミで指紋をとり、日本大使館に申請する。この申請には、代行は認められない。もちろん指紋採取も代行はありえない。

 そして、申請から約2ヵ月、委任状で当方が、無事に警察証明を受け取ることができるはずだったが、大使館は、本人がフィリピンにいることを確認するためにパスポートの原本が必要と言い出した。これは、LBCで送ってもらえばいいことだから、どうってことはない。

 次に、大使館は、従来大使館で開封していた警察証明を、提出先で開封してもらってこいと言い出した。お馴染みのPRAに持っていけばいいのだから、これもステップが一つ増えるだけで、大きな問題ではない。PRAは快く開封して、大使館宛のレター(Endorcement Letter)を発行してくれた。

 そして、それを大使館に提出すると、従来翌日発行の印章証明が、その場でもらえるようになった。これはいいことだが、相変わらず、料金が2250ペソもするのはちょっと解せない。

 次にDFA(フィリピン外務省)に書類を持って行って認証してもらわなければならない。これが今回のトピックだ。Sさんの書類を簡単な委任状(Authrization Letter)をつけてDFAに提出して、翌日の発行を待った。そして翌日、DFAに行くと、ルールが変わって、Authorization Letterではもはや受け付けることはできない。正式な委任状(SPA、Special Power of Attorney)が必要と言い出したのだ。

 しかも、今回の申請はAuthorization Letterだけで申請したか、申請者本人の出頭が必要というのだ。ならば、SPAの後出しでよかろうと、SさんからはSPAにサインをしてもらい、公証したうえでDFAに提出した。そうしたら、今回の申請はSPA無しで申請したのだから、あとからSPAを提出してもだめだ。本人の出頭無しでは書類を渡せない、と言い張る。

 政府とけんかしても始まらないので、PRAに協力を要請した。PRAも直接PRAに申請している退職者のDFAへの申請を代行しているので、その流れで政府ー政府間で処理してもらおうと頼み込んだ。しかし、初めにリストを提出しているので、それに載っていない限り、受け取りだけでは無理だという。

 万策尽きて、Sさんには、クラークからおいでいただくことになった。認証申請の代行を請け負っている当方としてはまさに敗北だ。Sさんは文句も言わずに快く申し入れを受けていくれたが、癪に障るのはDFAだ。突如としてルールを変えて、それがあたかもこちらの不備のように、本人の出頭を要求するというのは理にかなわない。Sさんはフィリピンにいたから良いものの、すでに海外に移動していたら、どうしようもない。

 話は、これで終わらない。Sさんがやってきた当日、DFAに赴くと、入り口でひと悶着があった。いつもDFAの手続きを行っているパスコの担当者のボボイが入場を拒否されたのだ。申請者本人しか入ってはいけないと、ガードが言い張るのだ。例えSさんが一人で行ったとしても中で何をしていいのかわからない。10分ほどもめた末、DFAの職員がアシストするということで、我々は外で待機することになった。そうすると、案外と早く、書類を受け取ってSさんが現れた。これで一件落着だ。

 さて、SPAの提出が必要となると、事前に警察証明を送ってもらっても、当方で認証手続きを先行することができない。外国で署名したSPAは、例の面倒くさい公証役場、法務局、外務省、そしてフィリピン大使館の認証がないと有効ではないのだ。そんなことをするくらいなら、警察証明を日本で認証してきてしまったほうが簡単だ。だから、これらの手続きは申請者本人がフィリピンにいるときのみに可能となる。

 せっかく、警察証明の認証がフィリピンでできるようにしたのに、DFAのルール変更で台無しになってしまいそうだ。しかし、こんなことでへこたれるわけにはいかない。すでに解決の糸口は見つけてある。しかし、政府というものは日本にせよフィリピンにせよ、ルールをいとも簡単に変えて、全く融通が利かない。どんなに事情があってもルール一本やりでどうしようもない。

 ボボイには日本では政府の人間を公僕(Public Servant)と呼んで税金を払う市民に仕えるものだと話した。ボボイは、フィリピンでは逆で、政府の役人は市民を支配するボスだそうだ。 

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