糖尿病体験記(その3)2011年1月29日


  先日、私のブログのファンである日本人から、きっと役に立つと「40歳からの元気食「何を食べないか」10分間体内革命」という本をいただいた。その本に書いてあることは、簡単に言えば、「健康に生きるために日本人は日本食の原点に回帰せよ」という主張だ。私が、糖尿病の体験で気がついたこととほぼ同じ主張なので、勇気付けられる思いがした。

昭和の前半、30年代くらいまでは、食事といえば、ご飯に納豆、漬物に鮭の切り身、それに味噌汁というのが定番だった。それが、パン食や乳製品がもてはや され、日本人の体がおかしくなってしまったという。だから、パンや牛乳そしてソフト・ドリンクや缶コーヒーで育った50歳くらいまでの人の多くはアトピー や花粉症、それに糖尿病などの持病で悩まされている。

 それに比べて、ご飯と味噌汁で育った 60歳台以上のお年よりは日本を最長寿国に押し上げるくらいに元気で、アトピーや花粉症も糞くらえだ。これは急激に進んだ食の欧米化により、日本人が本来 摂るべき栄養が摂れず、体の免疫機能など不調をきたして、健康を維持する力を失っているというのだ。菓子パンのようなパンや缶コーヒー、食卓の主役にのし 上がった肉料理、そして野菜サラダにかけられるドレッシングやマヨネーズなどに含まれる大量の砂糖や脂肪によりカロリー過多となり、ご飯や芋などに含まれ る植物繊維などが不足して便秘や下痢を引き起こしている。しかもダイエットのためにご飯を食べないなどというのは愚の骨頂だという。ご飯こそが主食といわ れるくらい大事なエネルギー源であると同時に栄養素なのだ。

  最近はドリンクの自動販売機にソフトドリンク、特にコーラがほとんど姿を消して、お茶などが主流となってきているのは、結構なことだ。また、駅前にはおに ぎりやさんやそば屋さんが繁昌していることは、日本人がみずから食の改悪に気がついて、本来の日本食に回帰しつつある証拠なのだという。

(先日、日本を訪問した折に撮影した自販機には、いわゆるソフト・ドリンクと呼ばれるものはほとんどなかった)

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  私が勘ぐるに、このような食の欧米化はアメリカの穀物輸出を助けるために政府が仕組んだ日本人の食生活の改悪では無いかと思う。自動車や電化製品を輸出す るためにその見返りとして穀物をアメリカから輸入する。そのためには小麦やどうもろこしを大量に使うパンや肉や乳製品を普及させる必要ある。一方では米の 減産などで農業を疲弊させ、もはや国内で必要な食料を自給できないようにしてしまった。このことにより日本人は健康を蝕まれるばかりではなく、食料さえ自 前で準備できない片輪者になってしまったのだ。

  話代わって、フィリピン人はコーラが大好きだ。ジョルビーやマクドナルドでハンバーガーとコーラを飲むのが彼らの至福のときだ。まさにパンと肉とソフト・ ドリンクで、最悪の食事を好んでいることになる。フィリピーノ料理は脂っこいというものの、シネガンなど健康に良い料理もたくさんある。どうもフィリピン でも食の改悪が進んでいるようだ。ただ救われるのはジョルビーがハンバーガーばかりではなくてフライド・チキンとライスのメニューを出して、ご飯好きの フィリピーノの支持を受けていることだ。フィリピーノにとって3度の食事にライスは欠かせず、おかずは少しでもライスさえたっぷりあればいいのだ。だから ライス無制限という戦略がINASALの躍進の鍵でもあるのだ。

(どうもハンバーガー・チェーンが世界中の食文化を破壊した張本人だと言えそうだ)

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  昼食や夕食は出来る限り日本食あるいは日本食に近いフィリピン食を心がけているが、これからは、より日本食に徹底しようと、メイドに指示を出した。毎食、 味噌汁と納豆、漬物とお茶を出すこと。主食のご飯あるいはそば・うどんは今までよりちょっと多め、おかずは魚類を中心に油を使わない料理。そして、朝ごは んだが、結婚以来、数十年にわたってパン食だったが、この際、幕内さんの教えに従って、和食に変更することにした。ご飯、味噌汁、納豆、生卵、のり、漬 物、それにお茶でさほどの手間ではないだろう。

 幸い、マカティ・スクエアに近いので日本食 はいくらでも手に入る。それに退職者からお土産で日本食をいただくことも多い。フィリピンで和食に徹底するというのもおかしな話だが、あと5年~10年は 現役で頑張りたいのと糖尿病でみじめな死に方をしたくないので、和食への原点復帰をさらに徹底することを決意した。

 

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