日比国際結婚は是か非か 2009年6月13日


 66日のマニラ新聞によると日比国際結婚の2007年の実績は9379件、離婚数は4737件となっている。これは中国に次ぐ2番目の件数だが、 2005年に始まったジャパユキさんへのビザの発給制限により出会いのチャンスが減ったせいか、減少傾向にあるという。一方、離婚数は2桁台の伸びで増加に歯止めがかからない。1992年~2007年の日比の結婚総数は122,252件、離婚総数は42,607件、3組に一組が離婚したことになる(もっとも日本人同士の離婚も同じような数値だそうではあるが)。しかし、結婚から離婚に至る時間差を考慮すると、半数近くが離婚しているとも読める。ちなみに日比夫婦の子供の総数は75,317人に上るそうだ。  

 フィリピン人妻をもつ日本人と話す機会が多いが、色々苦労しているようだ。書籍「奥様はフィリピーナ」においてもいみじくも「1年に365回の離婚の危機を乗り越えて、二十年近い月日が経ってしまった」とのことである。夫婦の仲というものは他人が見るほど単純ではないだろうが、果たして日比国際結婚というのはそもそも成り立つものなのだろうか。 CIMG1324s-4

今藤 元著、彩図社刊

 
前のブログ「フィリピンは男性天国?それとも女性天国?」でも紹介したとおり、フィリピンではかかあ殿下が普通だ。そして、昨今は様変わりしているとはいえ、日本は亭主関白が美徳とされている。特にフィリピーナと結婚するのは熟年男性が多いから、ねっからの亭主関白とチャキチャキのかかあ殿下が一緒に暮らすことになる。日本の亭主は妻のことを重宝なメイド兼ヤヤ、さらには秘書兼運転手くらいに思っているから、そんな調子でフィリピン妻を扱ったら、大変な剣幕でやられるのは目に見えている。しかも人前でしかりつけたりしたら、たとえ彼女に落ち度があったとしても、数日間は口も聞いてもらえないだろう。一方、亭主の行動を常に監視し、なんでもないことにやたらとやきもちを焼くフィリピン妻にはうんざりする。さらに、逆に、妻に対してやきもちを焼かないと「愛していないの」と食い下がられる。こんな調子では1年に365回、喧嘩するのもうなずける。

 亭主関白はあごで妻を使う。一方フィリピン女性は亭主をあごで使う。二人して相手にあごをしゃくりあう。この勝負どっちが勝つのか、あごの長さで夫婦関係が決まるのだろうか。フィリピンに住んでいるのであれば、両者があごをしゃくる方向をメイドに向ければ良い。それですべて解決だ。しかし、メイドを雇うことなど夢の夢の日本ではどうしたらいいのだろう。仲良くやっていきたかったら、フィリピン女性と結婚したのだから、日本人男性も覚悟を決めて、先進国の男性並みに家事の半分ぐらいは担当する心意気が必要だ。相手だってほとんどやったこともない料理を作って亭主に食べさせるのだから、当然だろう。

 まがりなりにも文化慣習の全く違う世界で育った男女が一緒になるのだから、恋愛感情だけではすぐに行き詰ってしまう。自分の主張だけを繰り返していたのではいつまでたっても喧嘩が絶えないから、お互いが50%づつ歩み寄って、落としどころを見つけることが肝要だろう。「添い遂げる」というのは、日本流に考えれば、妻が旦那に添う、というニュアンスがある。しかし、フィリピンでは逆に男性が女性に添ってくるものなのだ。だから、日比国際結婚では両方が相手に添うように努力して丁度良いのだろう。 

CIMG8740s-4 フィリピーナは底抜けに明るいが、心の底はデリケートで複雑、我々の理解の外だ

 数値の上では日本男性とフィリピン女性の結婚が98%と圧倒しているが、私の周囲にフィリピン人と結婚した日本女性も数名いる。亭主をたてて影にまわる日本女性と、妻をたてて影に回るフィリイン男性が一緒になったら、料理をしても荷物を持つのも「アコ・ナラン、アコ・ナラン(私にまかせて)」と、実に仲むつまじい夫婦となること請け合いだ。フィリピン男性にとって見れば、妻が料理をして食べさせてくれるだけで感激ものなのだ。これでは夫婦がぶつかりようがない。

 フィリピンでは男性もやきもちを焼く。妻が一人で出かけると、男が一緒ではないかと、やたらとチェックのメールが入る。果ては一緒にいる友人の女性に証人として電話に出てもらったりするはめになる。フィリピン人なら、なんて愛されているのだろうと、まんざらでもないのだが、日本女性の反応はいかがなものか。まあ、男勝りで、男を征服するという意識が強い女性はフィリピン男性と結婚すると良いかもしれない。最近は肉食女性と草食男性なんて言葉もあるから、日本も大分国際的になってきたのかもしれないが。 

 男にとって、世界で一番の幸せは、イギリスの車に乗って、アメリカの家に住み、フランスのリゾートに住んで、中国料理を食べそして日本の女と結婚する、ことだという話を聞いたことがある。世界では日本の女と結婚するのはステータスとも言われている。まさに日本女性はブランドなのだ。一方、日本男性の評価はあまり聞こえてこない。所詮世界では2流なのだろう。そのくせ、亭主関白などと威張り散らしてみても、それは日本だから通じるのであって、フィリピーナは屁とも思わない。フィリピーナはなんといっても強くて逞しい国際人なのだ。

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