土地つきの住宅を購入あるいは建設する場合、その土地に関して充分な使用の権利を確保しなければならない。フィリピンでは住宅(建物)に関する登記の概念はなく、基本的に住宅は土地に帰属するという考え方に立っている。したがって土地を使用する確固とした権利を持っていないと住宅を保有しているという法的根拠がない。他人の土地に家を建てても、立てた瞬間から、それは地主の持ち物になってしまうということだ。
そのため、外国人は住宅を立てる前に、まず長期借地契約を結ぶ必要がある。そしてさらに土地の登記簿(TCT)の裏にその旨明記し、地主が勝手に土地を売ったり、担保に入れることが出来ないようにする必要がある。
住宅の建設には下記の許認可が必要。一方建売住宅を購入する場合、売買契約の他、下記の書類を売主に請求し入手する必要があり、そうしないと後日、住宅の所有権を主張することが出来ない場合がある。
建築許可申請(Building Permit)
占有許可(Occupancy Permit)
課税証明(Tax Declaration)
税金の領収書(Tax Receipt)
なお、毎年収めた税金の領収書は大切に保管しておいてく必要がある。引き続き住宅を保持しているという証明になる大切な書類だ。