息子が一ヵ月ぶりに日本から帰ってきた。息子の帰還にはピザで歓迎するのが最近の我が家のしきたりだ。この日は、近所で見かけた張り紙のモンスターピザのを試してみることに決めていた。直径3フィート(90cm)の巨大なピザにいたく興味を引かれていたのだ。しかも888ペソは以外に安い。
午後の4時ごろ、キムに注文させたが、いくら待っても誰も電話に出ない。やっと出たと思ったら、マカティのサンアントニオに届けるのならば、別の電話番号にかけてほしいという。そうしたら、やはりうんともすんともない。やっとつながって注文したのだが、その間、約20分、自分が注文したら、とっくに切れてあきらめるところだ。しかし、そこは、待つことに慣れているフィリピン人は、根気良く待っている。ちなみにデリバリーには2時間かかるというが、夕食にはちょうど良い時間だ。
ぴったり2時間後、ピザが配達された。興奮気味のKIANは表に飛び出してきた。直径90cmのピザを家の中に運ぶのは容易なことではない。キムと二人がかりで運んだが、KIANがまとわりついて往生した。この巨大なピザは、まさに6人がけの円形のダイニングテーブルを占領したが、8種類の具が一枚のピザにしつらえられて、たっぷり10人前はある。一体こんな大きなピザをどうやって作るのか、一度製作現場を見てみたいものだ。
飛行機が遅れて6時の夕食時間になっても息子は現れず、待ちくたびれたKIANは箱の脇からピザをちぎって食べ始めてしまった。かわいそうなので、息子の帰還を待たずにピザパーティが始まった。パパカーネルとママジェーンは、友人のパーティで出かけていたが、この日は、特別と、禁酒令を破って、缶ビール開け、私もピザを食べ始めた。
食事を始めて、しばらくして息子が帰った来た。転げるように階段を下りてKIANが出迎え、クヤ・ケイシー(恵之おじさん)と叫んで、息子に飛びついて行った。KIANは息子が大好きなのだ。それから、食事が終わっても、KIANは息子から離れなかった。