モミ殻によるバイオ燃料の製造 2009年7月17日


  マニラの北方のブラカン、パンパンガ、ヌエバへシア、パンガシナン各州には関東平野を凌駕する広大な平野が広がり地平線が見えるほどだ。そのほとんどが水田で、この地域は雨を水田にためて稲作を行なうせいか、河がほとんどない。雨が降るときに稲作を行なって、降らなければ休耕させるという自然任せの農業なので、せいぜい二毛作が限界だ。

  私の田舎のビコール地方も水田地帯だ。あの細長いルソン島の尾っぽの先端に平野が広がり、稲作が盛んに行なわれている。マヨン火山と水田のコントラストもすばらしく、自然と人との調和を感じる。

  ところでフィリピンの稲作はほとんど堆肥を使わない。稲穂は短く刈り取り、残りのワラはたんぼを耕すときにすき込んでしまう。これが堆肥代わりになるのだろう。稲穂はたんぼでモミを機械で分離する。モミは袋に詰めて運び出し、田んぼのあちこちには短めのワラの山が残される。これらはその場で燃やしてしまうだが、これで堆肥を作らせようとする私の企ては、肥料や飼料そして農薬など大企業の製品を使うよう役場に洗脳された農夫のために、いつも頓挫する。モミはそのままでは発芽してしまうので、道路や広場に広げて乾燥させる。そして脱穀するまで袋に詰めて保管する。

  さて、このモミ殻が来る日も来る日もたまってしまう精米所は、日本では許されていない焼却処分しか手がない。数百年という長い間、この資源が単に燃やされ続けてきたのだ。このモミ殻を粉砕して固め、炭の代替燃料を製造する技術が日本にある。これをフィリピン各市町村に一台づつ備えて、精米所を巡回し、モミ殻燃料を作ったらどうかと思う。その効果は下記だ。

1.モミ殻は人類がある限り永遠に産出される廃棄物(資源)である

 

2.精米所にモミとして集積され、改めて集積する手間がかからない

3.機械はトラックに乗る程度の大きさなので、一台で数十箇所の精米所を巡回処理できる

4.生産された製品は燃料として販売できる

 

5.フィリピンの農村地帯では未だ炭が炊事の主体燃料として使われているので需要はおおいにある

6.炭の生産のために必要とする樹木の伐採による森林の消滅を回避できる

 

7.モミ殻から生産したバイオ燃料に使用により、CO2削減に寄与する

 廃棄物利用、環境保護、CO2削減、、などなど時代の先端を行く言葉が連なって、先日報告したジャトロファ種子からバイオディーゼルを製造する事業と同様、これから注目をあびる夢のある事業だと思う。また、さらにこのモミ殻燃料を炭化して付加価値をあげることも出来るそうだが、そうなると価格にもよるが完全に炭の代替となるだろう。

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