メタボ社会は国を滅ぼす(その3-生活保護)2012年9月29日


  昨夜のNHKの番組によると、現在日本で生活保護を受けている人の数は200万人を越え、それに費やされる税金は3 兆円を越えるという。しかもそのうちの30万人は、働き盛りの人間だが、引きこもりなどが原因で働くことができない人たちだそうだ。このほかにも健康保険、年金、介護保険、障害者年金など、福祉のためのお金が数兆円単位で使われている。さらに東北大震災の復興予算など巨額の金が赤字国債で賄われようとしている。少子化や不景気で税金を払う人が減り続けている現状で、一体どうやってこれらの費用を賄うことができるのか。生活保護の3兆円という金額は、これだけで実にフィリピンの国家予算に匹敵するお金なのだ。 CIMG4501s-4この日KIANは保育園の仲間と、ママとヤヤに付き添われて遠足に出かけた

 つい先日、ギリシャの緊縮財政に反対してゼネストが行われた。国民の半数以上が公務員と言われるギリシャでは、国家予算の緊縮=公務員の削減、給与カットだろうから、公務員のゼネストも無理はない。しかし、ゼネストを打ったからといって、いくら政権が交代したとしても、財政が破綻してしまったギリシャ国家は、ない袖が振れないのが現実だ。民政一体になって解決策を見出さないと、やがて国家そのものが消滅してしまうだろう。

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まずはハンバーガーの料理の実演、作っている最中から食べ始めてしまうKIAN

ギリシャに続きいてスペインも怪しくなって、ヨーロッパ全体が共倒れになる恐れさえある。高齢化社会が進む日本も、これら、福祉予算が膨張して、数%ばかりの消費税を上げたところで、とても追いつきそうもない。仮にもし日本にもギリシャのような状況がやってきたらどうなるのだろうか。

 当然のことながら、まずは①公務員の削減、給与カット、年金カット 次に②生活保護の人数と金額の削減、そして③年金の更なる開始年齢の遅延と支給額のカット、さらに ④健康保険、介護保険の保険料の引き上げと自己負担の増額ないし適用範囲の制限、などなど。さらにもてる者を狙い撃ちにした増税。デノミによる国の借金の帳消し。それらによて景気はますます後退し未曾有の不況がやってくるだろう。一般の人々も多くが職を失い、いよいよ貧困日本の出現だ。

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次に行ったのが、Gold Locksのケーキ作りの実演。衛生帽をかぶって気分満点のKIAN

街には食い詰めた人々が徘徊し、炊き出しなど、第2次世界大戦直後のような様相と化すだろう。特に自ら生活の術を持たず、国家の生活保護や年金を頼りに生きてきた高齢者が巷にあふれかえる。これがメタボ社会の結末だ。

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動物園に到着すると舞台に上がってダンスを披露。最近新しいステップを覚えたらしい。こんなKIANに、先生方は手を焼く一方、どの生徒よりも可愛がっている。

 一方、フィリピンの福祉はどうなのだろう。生活保護や介護保険なんて聞いたこともない。年金や健康保険の制度はあるにはあるが微々たるものだ。要は、すでに日本に経済破綻が来た後の状況なのだ。それでも人々は明るく逞しく生きている。国をうらんだり、ゼネストや暴動も起こらない。家族の絆を頼りに生き続ける彼らの幸福度は今の日本よりはるかに上だ。

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オランウータンを見つめるKIAN、最後は仲良くなって抱き合ったそうだ。しかし他の子供は怖がって決して近づかなかった

日本も、経済破綻=貧困日本をきっかけに再び、フィリピンのように家族の絆を取り戻して再生するのか、あるいはギリシャのように混乱をくりかえし、やがて消滅してしまうのだろうか。

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