今年は、3月24日(木)と25日(金)がホリーウイークの祝日となり、この週、田舎は帰郷した人々で沸きかえった。我々も22日(火)から26日(土)まで農場ですごしたが、雨はまったく降らず、マヨン火山はその雄姿を満喫させてくれた。23日(水)はカーネルらが車で農場に向かったが、連休の前日とあって、ビコールへ通じつ国道は大渋滞で、朝の5時に出発し、到着は夜9時を回った。24日(木)はレいよいよ工事に取り掛かったガスピの土地を見学(別途報告)、25日(金)は、ホリーウイークの最大イベントのパレード、この日は最終日と会ってゴメスファミリーが全員集合。26日(土)早朝、車は朝5時にマニラに向けて出発、我々(KIANとその両親、それに私の息子)は飛行機でマニラに向かった。今回は4泊5日の短期間なのでで瞬く間にすぎてしまった。
私のかばんを引いて旅行客気分を出すのがKIANの最近のスタイルだ。
レガスピ空港から農場のあるタバコ市に通じる国道は4車線に拡幅工事が進められている。せっかく拡幅したが、そこは格好の籾の干し場となってしまっている。一方、拡幅のおかげで道路の中になってしまった木は相変わらず伐採されずに残っている。
たまたま、タイから戻っていた、ビッグマミーのお姉さんのソーニャが作ってくれたカニ(渡りガニ)のカレー、カニ味噌をカレーで味付けをしたタイ料理だそうだ。タイ料理店並のなかなかの美味だった。
みなで食べる食事は、とてもおいしいとみえ、KIANも、みなに混じって台所の食卓を囲んでいる。一方、私は息子と二人だけでダイニングで食事をとるはめになった。
このころ、丁度収穫の時期で、農場の水田も米がたわわに実っていた。新米にありつけるのも、もう少しだ。
闘鶏の雛がたくさん生まれていた。しかし、まだまだ、オスもメスも区別がつかない。全部で30羽ほどの雛がいたが、さらに抱卵中のメスもいたので、50羽程度になるだろう。しかし、育った闘鶏がどこへ行くのか私は知らない。これらの闘鶏はジェーンの兄弟のダシンらが面倒を見ており、当方は場所を無償で貸しているだけなのだ。もしかしたらえさ代も出させられているかもしれないが。
母豚が大きなおなかをしていて、出産もまぢかだ。KIANは、やはりまだまだ、その巨体にビビリ気味だ。 棒を拾って忍者気取りのKIAN、マヨン火山を背景に「マヨンの虎」を気取っている(ちなみにKIANは寅年生まれ、ママ・ジェーンは辰年なので、まさに竜虎となる)
巨大な芋の葉にびっくり、ちなみにこの芋は毒があって食べられないらしい。
カバヨ(馬)のジンポはマヨンを背景に草刈に余念がない。息子は、馬、牛、ヤギなどが苗木を食ってしまうので、かなり広い土地が牧草地となっていて、果物の苗を植えられないとぼやいている。しかし、これらの家畜は農場のシンボルであり、草刈に寄与しているということで処分を免れている。いずれはレガスピのジェーンの土地に移そうという話が持ち上がっているが。
オスざるが2匹いたが、オス同士、なかなか中が良い。今度のサルは、女・子供に優しいので、KIANもビビらないで、手を差し伸べたり、頭を差し出して、「しらみ」をとれとふざけていた。ちなみに、KIANにはもちろんしらみはいないが、ビッグマミーが子供達の頭の毛をかきわけてしらみを取っているのは、よく目にする光景だ。
黒豚については、正月の息子の豚ショックで、その繁殖をあきらめ、その後の処置を考慮中だ。当の黒豚たちは近づくと駆け寄ってきて、可愛らしい。
前回の訪問では見かけることができなかった「カラチュチ」が咲きはじめていた。家の周りに並んでいるので、満開になるとまるで、お花見のようになる。
闘鶏の飼育場付近で見つかった大型の蜘蛛(女郎蜘蛛のようだ)。巣の周りに子供の蜘蛛が4匹ほどいるのが見える。
カラバオにはさすがに近づけないので、遠くからツーショットに収まるKIAN。
養魚場にはテラピアの稚魚が大量に育っていた。半年後には食べられるくらいになる。今回はじめて見かけた水草も風情があっていいものだ。魚にとっても日陰になってよいのではないか。
椰子の実(ココナッツ)をとる農夫のダニー、手前はそれを眺めるKIANとJemjem。若いココナッツは割って中の汁を飲むが、農場では水代わりだ。
農場滞在二日目にはしゃぎすぎてすっころんでひざをすりむいてしまったKIAN。ひざが痛くて歩けないとびっこを引いているので、医者で手当てをしてもらってきた。傷口はあえて包帯などをせず、空気にさらしておいた方が良いとのこと。したがって妖怪のような模様になってしまった。
農場最終日の金曜日(Good Friday)はマヨンが鮮やかにそびえていた。アテ・キムは背景のマヨン火山を抱えているポーズをとっているが、ちょっと手のひらで抱えているという雰囲気にはなっていない。
木々の間からながめるマヨン火山はまさに絶景だ。
ひざの痛みも癒えたKIANは最後の水遊びに時を忘れる。
チト・アランの5人目の子供は、いまやいとこたちの注目を集める天使だ。ちなみにジェーンは最近妊娠したことを公表したが、KIANに弟あるいは妹ができたら、どうなるのだろう。KIAN自身は、まだ、半分、赤ちゃん気分で甘えているから、敵対視するかもしれない。名前はすでに決まっていて、クッキーといい、男でも女でも使えうな名だ。
鶏や魚にえさやりをしたいというKIANの要望で養鶏場を再訪問。たくさんの鶏の前で、KIANはなぜかへっぴり腰だ。
テラピアの食欲は相変わらず旺盛だが、左のいけすにはテラピアの稚魚が大量に生まれている。
息子のバイクにうれしそうに相乗りするアテ・キムとアリア。後ろでバイクを追っかけたKIANがすっころんでいる。
王様の冠をかぶって、FJクルーザーのボンネットで ポーズをとるKIAN。このときは写真にとられたい気分とみえて盛んにポーズをとっていた。
いよいよ、ホリーウイークの花、行列だ。バランガイ・サンアントニアにこれだけの人がいたのかと思うほどの人々がマリア像をのせた山車を引っ張っている。数年前にタバコ市の中心地で見物したときはメイン通りを人々が埋め尽くし、まさに人の海だった。
行列は農場の門の前を通過するので、見物には格好だ。
行列の帰りをみなで待ったが、結局、一時間待っても戻ってこなかったそう。私は20分くらい待ったところで、家に戻って、一人で食事とビールをとった。
最終日の金曜の夜は、ゴメス家全員が勢ぞろい。ファームハウスの人口は一気に25人に膨れ上がった。全員で記念写真となったが、肝心のKIANは床に座り込んで泣きじゃくっている。この直前、ママ・ジェーンにホット・ドッグを食べてはいけないといわれたためらしい。子供達全員が食べているのに、好物を目の前にしてお預けを食らったKIANは写真どころではないのだ。その窮状を私が救ったのは言うまでもないが、確かにホット・ドッグやハムは添加物の塊のようなもので、体には良くない。しかし、子供達が大好きで、しかもこれだけ安い食材は、そうは見あたらない。体に良くないとしても食えないのでは始まらない。フィリピンではチキンのから揚げとホット・ドッグは庶民にとってはご馳走なのだ。
フィリピンは全国的に夏/夏休み入りして、毎日暑い日が続いているが、農場の夜は涼しくてベランダにマットを持ち出して寝ている。
いよいよ出発、見送りはフィリピン人にとって大切な行事だ。
レガスピ空港におりたったセブパシフィックの飛行機に乗り込む。日差しはきびしく目をまともに開けられないKIAN。こころなしかお腹が出てきているようだが、ダイエットが必要かも。
飛行機が飛び立つと日清のカップヌードル(ただしフィリピン製)を食べるのがKIANの欠かせない喜びだ。しかし、飛行時間はネットで30分くらいだから、食べ終わる前に飛行機がおり始めてしまうのが難点だ。