定年退職後の人生を海外ですごそうと考えた場合、永住ビザの取得の容易さ、生活費の安さ、日本からの距離など考えると、候補はタイ、マレーシア、フィリピンの3つの国に絞られてくる。その中で、私はフィリピンが一番と軍配をあげる。なぜなら
- 永住ビザの取得が容易で政府が退職者の受け入れに積極的
- 物価が日本の約5分の1
- 豊富で優秀な労働力、単純労働者の賃金は日本の10分の1から20分の1
- 外国人に対するホスピタリティーとお年寄りを大事にする国民性
- 英語が公用語であり、アメリカ、イギリスに続いて英語を話す国民が多い
- 韓国、台湾、中国を除き日本に一番近い外国
- 日本に強い親近感をもっている
- お年寄りにきびしい冬がなく、暑さもほどほど、花粉症、アトピーもない
- アメリカ仕込みの医療が充実している
- キリスト教国であり、食物に制限が無く豊富
デズニー漫画に出てきそうなジープニーがマニラを案内する
し かしながら、これを是としない方も多いかと思う。それは、フィリピンは危険というイメージだ。フィリピンは凶悪犯罪や詐欺・汚職・売春のメッカとい う悪評がまかり通っている。これは、一面では事実かも知れないが、それが日本には何十倍にも増幅されて伝わっているような気がする。こちらにいる と、日本が子殺しや家庭内暴力など、とても怖い国というイメージが沸いてくるが、結局、危険度においては日本もフィリピンと大差ないのではないかというの が私の実感だ。
お 役所の汚職や効率の悪さ、あるいは公共道徳の悪さは事実だ。しかしこれは日本が世界でもまれに見る先進国なのではないだろうか。でも、日本はあまりに も何もかもがきちんとしすぎていて、私には返って住みにくい気がする。なにもかも多少いい加減なこの国が老後を過ごすには向いているのではないだろうか。家族が何もかも分け合い、許しあい、助け合って生きていく、なにか昔の日本の良いところがここでは生きていると思うのだ。
日 本の老人介護の状況は悲惨なものがある。フィリピンでは老人介護の問題は存在しない。なぜなら、フィリピンの家族ではお年寄りは一番偉くて、大 事にされる。家中の者がこぞって面倒をみるから、幸せな生涯を送ることができるのだ。それに人件費が安いので、人手が足りなければ、いくらでも人を雇 える。フィリピンは老人天国、そして介護天国なのだ。
マブハイ、ようこそフィリピンへ
フィリピンの地図、日本以上に島国だ
フィリピンは7107ものの島々からなる島国で、大きく分けてルソン島及びその周辺の島、ビサヤの島々、そしてミンダナオ島の3地域に分かれる。さらに細かく見ると
・ルソン地域
北部ルソン-スペイン時代の古都ビガン市、高原都市バギオ市、世界8番目の不思議といわれるバナウエ(棚田)など
中部ルソン-元米軍基地、現在経済特区のスービック/オロンガポ市、クラーク/アンヘレス市、マニラ首都圏及びカラバルソン、高原リゾート・タガイタイ
南部ルソン-ビコール地方、ナガ市、マヨン火山の麓のレガスピ市、マスバテ島、カタンドアネス島
ミンドロ島-マニラッ子のビーチリゾートメッカ 、プエルトガレラ
パラワン島-プエルトプリンセサ市、秘境エルニド
マリンドッケ島-島全体がビーチで囲まれたリゾート島
ルソン島北部、中部
ルソン島南部、ミンドロ島
・ビサヤ地域
パナイ島 -イロイロ市、究極の白砂ビーチ ボラカイ島
ネグロス島-砂糖きびのバコロド市、学生の街ドマゲッティ市、シキホール島
セブ島 -セブ市、世界的ビーチリゾート マクタン島など
ボホール島-タグビララン市、神様のいたずらチョコレートヒル
サマール・レイテ島-タクロバン市、オーモック市など
島々が集合するビサヤ地域
・ミンダナオ地域
北部ミンダナオ-カガヤンデオロ市/カミギン島、スリガオ市/スリガオ島
中部ミンダナオ-ダバオ市/サマール島/アポ山、ジェネラルサントス市
西部ミンダナオ-ザンボアンガ市など
フィリピン第2の島、ミンダナオ島
上 記の中で多くの日本人退職者が住まわれているのは、北から、バギオ市、スービック・クラーク、マニラ首都圏及びその近郊、セブ市周辺、ダバオ市等の大都市あるいはその周辺だ。 しかし、フィリピンにはこれら大都市に比べて勝るとも劣らない魅力のある中小地方都市がたくさんある。各都市にはビレッジと呼ばれるセキュリティ万全 の住宅団地があり、安心して住む事ができる。是非いろいろな地域を訪問し、自分だけの秘密の楽園を見つけてほしい。