フィリピンにカーナビ登場 2011年4月17日


最近フィリピンに二人の娘さんをつれてやってきた退職者が、新車でパスコの事務所を訪問された。どんな車を買おうかと迷っていたのだが、いすゞの SPORTIVEという7人乗りのSUVを購入したのだが、決め手はカーナビだった。運転手が道を良く知らなくて困っていたのだが、この車はカーナビが標 準装備されていたので、即決したそうだ。価格は120万ペソで決して安くは無いが、席が3列あって、洪水の多いマニラでは車高も十分だ。CIMG2257s-2

 フィリピンでカーナビのある車に乗るのは初めてだった。カーナビの器械は簡単に手に入るが問題はソフトだ。地図のソフトが無ければカーナビは何の役にも 立たない。フィリピンでは運転手を使うことが多く、彼らは道を良く知っている。だからカーナビの需要は少なくて、ソフトの作成に元が取れないと思ってい た。少なくともマニラないしカラバリソン(カビテ、ラグナ、バタンガス、リザール、ケソン)全域の詳細な地図が入っていなければどうしようもない。それだ けの地図を入力するのは容易なことではないだろうし、かなりの投資となる。 CIMG2238s-2

 1990年代の初頭、私がフィリピンにやってきたばかりのころ、フィリピン人をたくさん雇って日夜、日本の地図を入力している会社があった。その後、日本 のカーナビが急速的に普及した。あのカーナビの地図は、実はフィリピンで入力されたものだったのだ。あれから20年、ついにフィリピンにもカーナビが上陸 したのだ。

 

 ちなみに、フィリピンで地図を見ながら行き先を探す人はめったにいない。住所を頼りに人に聞きながら探す。 それでなんとか間に合ってしまうのだ。というよりか、彼らは地図が読めないのだ。彼らにとって立体的に地理を見るよりも、平面的に地理を捉えるほうが易し い。要は、マクドナルドのある交差点を右に曲がって、しばらく行ってカルテックスのガソリンスタンドを左に折れて...てな具合だ。したがってカーナビは フィリピン人にとって天の恵みか果たして無用の長物か興味のあるところだ。ちなみに件の運転手はどうしてもPRAへの案内をカーナビに入力することができ ず、結局私の案内に頼っていた。

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