クッキーが怒った 2020年9月16日   Recently updated !


クッキーが小型の I Padを落として壊してしまって、パパ・カーネルが大きめの I Padを持って帰って、修理の間ということで、貸し与えた、らしい。翌日、外出中のママ・ジェーンから、このI Padを私が預かっておいて欲しいとのメッセージが入った。カバーがないので、クッキーが落として壊してしまうことを恐れたのだ。そのとき、クッキーはオンライレッスン中だったので、I Padを彼らの部屋から持ち出して、私の部屋においておいた。

この日は、一同でインフルエンザの肺炎の予防注射に行った、インフルエンザとか肺炎はコロナと一緒の症状なので、紛らわしい病気にはかかるまいということだ。ところで、家を出ると近くのジムの機器が売りに出されていた。この手のビジネスの先行きは絶望的であることは間違いない。

レッスンを終えたクッキーはI Padを探して、私の部屋にあるのを見つけて、返せと要求したが、私は、断固として求めの応じなかった。過去、キアンのソニータブレットを投げつけて修理不能とし、最近は、自分のI padも壊した前科があるので、パパ・カーネルのカバー無しのI Padもみじめな運命をたどるのは、目に見えている。しかし、ママ・ジェーンも出かけて相手にするものがいないクッキーにとってI padだけが友であり、執拗にI Padを返せと私を責める。

エドサ通りは、土曜にしてはそこそこの交通量だ。平日なら渋滞も発生しているだろう。経済も少しは回っているということだろうか。

面倒くさいので、戻ってきたママ・ジェーンにI Padを渡そうとしたら、クッキーの怒りは頂点に達していて、すでにパパ・カーネルに告訴していたのだ。そして私がお世辞に顔を近づけるとすかさず張り手が飛んできて、危うくパンチを食らうところだった。顔つきも真剣で、冗談で手を出しているとは思えない。

交差点前ではそれなりの車の列だ。

ママ・ジェーン曰く、パパに電話したいから携帯を貸してくれと言って「ダダ(私)が、I Padを盗んだ、直ちにダダを逮捕して、I Padを取り返して欲しい」と、なんと現役警察官に告発したのだ。ヤヤに頼んで隠しておいたI Padをジェーンに返してほっとしていると、ジェーンがことの次第を報告に部屋にやってきた。

月に一回程度しか出る機会のないココにとって外界はまるで、宇宙のような世界と映るのだろう。

クッキーには「I Padをダダから取り返したから、ダダを許してやって欲しい。」と説明した。そうしたらクッキーのコメントは「今回は許してやるが、繰り返したら、ダダの携帯とパソコンを破壊してやって、お金も盗んだやる。」と、「どうやって壊すのか」ときいたら、「水をかければ簡単にこわれる。」と、3歳児の回答とは信じられないコメントが返ってきたそうだ。

今日の主人公のクッキーも月一の外出は楽しみだ。

しかし、合点がいかないのが、この事件において、私が悪者なってしまっていることだ。事情を知らない私が、ママ・ジェーンの指示にしたがって、I Padを預かっていただけなのだが、クッキーの怒りが彼女にむかうのが憚れたのか、私を悪者にして、クッキーの歓心を買ったのに違いない。

街に出るためにはフェイスシールドが義務付けられている。

確かに、クッキーは一体何をしでかすか、見当がつかないので、クッキーの恨みを買うことは避けるに越したことはない。まだまだ先のことを考えるには未熟するぎるので、その場の感情に任せて何をしでかすかわからないし、なまじに智恵があるから体が悪い。そして、叱っても、ママ・ジェーンがたじたじになるほどで、効果がない。

病院やクリニックには患者もいるので憚れるので臨時のクリニックでワクチン接種をしてもらった。

先日、ママ・ジェーンが、「お兄さんのキアンは、あんなに優しいのに、何で、クッキーは乱暴で優しくないのか」とたしなめたら、返って来た答えは「I’m not Kian」だった。それをきいた私は、思わず、内緒で親指を上げて、これが、3歳児の返事かと感心するしかなかった。うまく育てたら、きっと、ミリアム・サンチャゴ女史のような大物になるに違いなく、ママ・ジェーンにはこの才能を阻害することのないようにとアドバイスした。

赤ちゃんの域を脱して幼児の雰囲気を持ち始めたココはなかなかのハンサムボーイだ。

注 ミリアム・サンチャゴ:元上院議員、大統領候補、毒舌家で有名で、庶民から愛された政治家。

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *