キアンのオンライン・レッスンが 開始された 2020年6月20日


6月16日からの封鎖緩和(GCQからMGCQ)が見送られた。MGCQになれば、日本の自粛要請程度のゆるい規制になって、60歳以上、21歳未満の外出も許可され、レストランや遊技場も部分的に開いて、自由度が大幅に向上する。結局、6月30日まで、現在の外出制限と役所、事務所、銀行等の50%稼動が継続することになってしまったのだが、6月30日というのは暫定的なものであり、その後、緩和されるという保証はなく、感染が一向におさまらない状況では逆にセブのように強化されるかもしれない(GCQからECQに逆戻り)。

家の前の通りは相変わらず閑散としている。50mほど内緒で散歩に出てみると、外出できずに並んでいる車は全てSUVで、フィリピンではSUVが全盛なのだ。

PRAは8日の再開から、2週間を経て、その運営体制があきらかになった。要は、当初、業務の要と見られていたオンライン申請は全面的に取りやめ、事前予約による面前での申請のみとされている。 再開前の7日にID更新について質問状を発行したが 、その返事が未だに無いという徹底振りだ。さらに、この事前予約もごく少数の来訪者に限定され、2~3週間先でないとアポが取れないという状況だ。しかも一回の面会で原則一件の申請のみ扱うということで、当方のように常に複数の申請を扱っている代行業者にとっては死刑宣告に等しい。こんな状況も未だおさまらない感染拡大に職員を守るための方策であり、いつかは過去のものになるということを信じて、当面、顧客には我慢してもらうしかなさそうだ。

最近ママジェーンが手に入れたダッジ・デュランゴ。流行のSUV、5年落ちの中古で、私は中古アメリカ車などは絶対に買ってはいけない、メンテ修理代がかかってどうしようもないと反対したのだが、使用中の中古ランサーを売ればお釣りが来ると、強行されてしまった。そして一週間もしないうちにタイヤ交換で8万ペソもかかって、それ言わぬことではないと文句を言った。しかし、金がかかってどうしようも無ければ、売っぱらって中古のミニを買うとうそぶく。ミニなら小さめで私でも運転できるので、当方としてもまんざらではないのでよしとした。

さて、学校も休みが継続しておりも、3月7日以来、4ヶ月目に突入している。したがってキアンのお稽古事もストップしたままだ。ピアノなど自習するよう促してはいるものの、せいぜい現状を維持する程度でしかない。先生も収入の道を絶たれて苦しい状況にあるに違いない。そんな折、ピアノ、テコンドーなどからオンライン・レッスンの声がかかった。ピアノの授業料は8500ペソ/月と70%アップだが、背に腹は代えられない(これは年間で10万ペソに達してドンボスコ・スクールの授業料と変らない)。ドンボスコ・スクールからもダンスや空手のオンライレッスンの声がかかったが、こちらは無料なのでありがたい。

ココに髪をつかまれて悲鳴を上げるキアン。ココのやることであれば何でも許される。

テコンドーや空手はオンラインといわれてもピンとこないが、ピアノとダンスは待っていましたと乗ることにした。ピアノは5年目に入って、やっと人に聞かせる程度まで上達したのでなんとか伸ばしてやりたい。一方、ダンスは知らぬ間にプロはだしのステップを踏めるようになっており、要は天賦の才があるようなのだ。それにずっと家に閉じこもっているための運動不足を補うことも出来るし、ストレス解消もしかりだ。

久しぶりにアンドレ先生と会話するキアンは緊張の面持ちだがうれしそうだ。

さて、レッスンの前日、ママ・ジェーンからキアンにラップトップにズームのアプリをインストールするよう命令が下って、キアンが私に助けを求めてきた。すでに準備済みときいていたのだが、前日の夜になって、何も準備をしていないことがわかった。私は、自慢ではないが、アプリのインストールは滅多に成功したことがない。後から良くきくとママ・ジェーンがパスワードを忘れてズームにアクセスできなくなってしまったということらしい。キアンと私が四苦八苦して新たにズーム・アプリをインストール、あるいはインストール済みのアプリのパスワードを回復しようと試みたが、どうにもうまくいかない。ラップトップのOSもウインドーズ8で使ったことがないのでキアンを頼りにせざるをえず、結局ギブアップする以外に手はなかった。

画面に楽譜が現れて、ピアノを引き、先生のコメントがきけるので、ほとんど対面でレッスンを受けているのと変らないそうだ。

コロナ封鎖が一段落して(GCQに緩和)妻の田舎から戻っている息子に応援してもらおうとしたが、まだGCQだから、他所から人を入れてはいけないとママ・ジェーンは認めようとしない。そこで封鎖中の3ヶ月間、警察で寝泊りしているパパ・カーネルに応援してもらってようやく事なきをえた。彼は、PCR検査で陰性であることが確認されているので入室を許されたのだ。

翌日、オンライン・ピアノレッスンが開始される10時半になってもキアンは準備を始めるわけでもない。催促すると、やっとラップ・トップやイヤ・フォンなどの準備を始めて、先生とうまくビデオ通話が出来るころには11時をこえていた。それでも、何とかレッスンが開始できたのでホットした。

比較的のんびり屋のキアンだが何故こんなに器用に指が動くかと摩訶不思議だ。石の上にも3年というから、5年も訓練を積めば何でも可能になるのだろう。これがキアンの生涯の財産になることを願ってやまない。

キアンには、エリーゼのためになどポピュラーで人に聞かせられる曲を10曲小学校卒業までにマスターするようにいいつけた。私専用のピアニストとして演奏会を毎日開かせようという魂胆で、ハイスクール卒業までに100曲マスターのターゲットも与えた。

さて、翌日はダンス・レッスンだ。これまた、はじまる時間までに何もしようとしない。時間になって、Meetingとかいうアプリを開けるのでママ・ジェーンのYahooメールのパスワードを教えて欲しいとキアンがいう。「そんなもの知るか、マミーにきけ」とつい声が荒がる。とにかく事前に準備するということができないというフィリピン人の特性を10歳のキアンも十分受け継いでいるようだ。

まずはトレーナーの指示に耳を傾けるキアンとクッキー。

ダンスのレッスンはXボックスでおなじみの対面でステップをまねするもので、キアンにとってはおなじみの手法だ。キアンに何故、あんなにダンスがうまいのかときくと、Xボックスで練習したのだというので、オンライン・レッスンも効果的であろうと期待できる。はじめはクッキーも参加していたが、すぐにあきて床を転げまわる始末だ。

クッキーも当然のごとく参加するものと意欲満々だ。

ひさしぶりに先生と話したり、ピアノやダンスのレッスンをして、ここ3ヶ月間籠りっきりだったキアンはストレス(特に私の算数レッスン)から十分解放された様子で、机に足を投げ出してくつろいでいた。そこで、私が品が無いと注意したところ、脇でクッキーが私に声をかけてきた。見ると、クッキーが机の上に足を乗せて笑っている。

クッキーは5分もしないうちに飽きて床を転げまわる。向こうではココがヤヤに抱かれて寝ている。コロナ封鎖のおかげで事務所はすっかりKKK団の遊び場と化してしまった。

このことをママ・ジェーンに話したら、大笑いをして自分の子供の頃にそっくりだという。英語で天邪鬼(アマノジャク)をなんて言ったらいいのかわからなかったが、 事前準備の悪いことと同様 、こんな性格までもが遺伝するものなのか、DNAに刻まれているものなのかと感心することしきりだ。

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