ウーバーに営業停止命令 2017年8月20日  8月27日、30日追記


8月30日追記

30日のマニラ新聞によると、ウーバーは29日、LTFRBに一億9千万ペソの罰金と、登録運転手に対しては約3億ペソの補償金を支払い、営業停止処分の解除され、2週間ぶりに営業が再開された。庶民にとっては、これで一安心だ。

8月27日追記

27日のマニラ新聞によると、LTFRB(運輸省陸運事業認可調整委員会)はウーバーに対して、一億9千万ペソの罰金を支払い、さらに所属の全運転手に対して営業停止期間一日当たり約1995万ペソの経済的補償を行えば処分を解除すると通告した。これに対し、ウーバーは一千万ペソの罰金を支払うと申し出ていたので、その差は数十倍に上り、ウーバーがこの通告を受け入れるのかどうかが注目されている。ちなみにウーバーの登録車数は6~7万台に上るそうで、ペナルティは一台あたり3000ペソ、補償金は300ペソで、法外とは言い難い金額だ。

8月15日早朝、日本からコンドミニアムの契約に来られた方のサポートでボニファイシオに出かけるためにジェーンにウーバー(配車アプリ)で車を呼んでもらおうとした。ところがその日の新聞を見るとウーバーに一ヶ月の営業停止命令が出たというニュースがマニラ新聞の一面で報じられていた。ジェーンは別の配車アプリのグラブで呼ぶからと大丈夫と言うので、とにかく外で車を待つことにした。ところが、外ではSRRV申請中の奥さんがたまたま日本から来ていたご主人と必死に携帯をいじくっている。空港に行く前にボニファシオの住居を見に行こうと思っているのだが、一時間待ってもウーバーもグラブも捕まらないという。

注 ちなみにウーバーとはアプリをスマホにダウンロードすることにより、近くを走っている空車が地図上に表示され、自分の居場所と行き先を入力すると値段が表示される。気に入った車をリクエストすると、何分で来ると返事が来る。無線タクシーのようなものだが、自社のタクシーだけではなくて、ウーバーに登録している全ての車が対象となる。一方、この車はタクシーではなくて、一般の車で空いている時間にアルバイトで送迎サービスをしている人達だ。

最近は、運転手がいないので自分で運転して出かけるのだが、どこに行っても駐車場を探すのが一苦労だ。先日も日本大使館でちゃんとお金を払って駐車したのに車を牽引車で持っていかれそうになって、あわてたことがある。この時は駐車係の人が必死に私を探しに来てくれて、事なきを得たのだが(駐車場料金20ペソのところをいつも50ペソ渡しているので、その恩返しをしてもらったのだが、まさに一宿一般の恩義だ)、これからは遠出はタクシーで行くことにした。そこでジェーンにウーバーのアプリをダウンロードして、わたし用に車を呼べるようにして欲しいと頼んだ。一方、これを機会に手持ちのソニーのタブレットにシムカードを入れてスマホを使えるようにして、ウーバー専用に使おうという決意もした。ジェーンは案外すばやくアクションして、自分用にウーバーを使ってみたが、早い、きれい、親切の三拍子そろったサービスと感激していた。

いつ来るかわからない空車タクシーを当てもなく待つなんてことは、すでに時代遅れでウーバーやグラブは生活必需品といっても過言ではない。昔の言葉で言えば、白タクだが、GPSとインターネットそれにスマホという最先端の技術を組み合わせ、しかも空いている車(資源)を有効活用するというすぐれもののビジネス・モデルだ。ソフトバンクの孫さんが中国の配車アプリの会社に数百億円の投資をしたというニュースがしばらく前にあったが、世界的な潮流といえるようだ。一説にはウーバーの企業価値はGM(アメリカ最大の自動車会社)をも上回る600億ドル(6兆円)を越え、空いている車をシェアするという観点から車の必要台数が激減し、世界の自動車産業の未来をゆるがしかねない代物だともいう。民泊という言葉ももてはやされているが、民泊サイトのAirbnbも同じくスマホ時代のホテル業界を揺るがしかねないすぐれもののビジネスモデルだ。

しばらくして、ジェーンもギブアップして、流しのタクシーを拾って行けと連絡してきたが、こんな状況で流しのタクシーがつかまるわけないし、覚悟を決めて自分で運転していくことにした。しかし、ボニファッシのどこなのか、駐車場はどこにあるかなど、必死の覚悟で出発した。コンドの入り口では件の奥さんとすれ違った。窓を開けて聞いてみると、ご主人はなんとかグラブを捕まえたが、ボニファシオはあきらめて空港へ直接向かったとのこと。ならば、私はボニファシオに行くので一緒にどうぞと、期せずして私もカー・シェアリングをやることになった。

久しぶりに訪問したボニファシオは新たに完成した高層ビルが異次元の様相を見せていた

ちょっと遅れて目的地に到着して契約は無事に済んで、食事のあと、マカティの建設中の契約物件の下見、それに銀行に寄って、一日の予定を完了した。自分で運転するという選択肢がなかったら一大事だった。電車が4本しかなくて車に頼らざるをえない交通インフラの貧弱なマニラではウーバーやグラブの配車アプリは、まさに交通インフラの要といえるものなっていて、自家用車を減らして交通渋滞を解消する切り札といえるだろう。

LTFRB(運輸省陸運事業認可調整委員会)はタクシーなどの公共交通機関の営業免許を発行する役所だが、その命令に違反したということで営業停止命令を発行したとのこと。一方、グラブは違反をしていないとのことで営業停止を免れたそうだ。ウーバーはきっと上納金の支払いが滞らせたので、当局の怒りを買ったのではないか、あるいは、ウーバーの出資者にはノイノイ・アキノ前大統領の妹の女優、クリス・アキノが名を連ねているためというのが巷のもっぱらのうわさだ。

久々に一ドル51ペソ代をつけて、円も一万円が4600ペソ代に回復して日本人退職者には一息ついた

その辺の役所の都合はどうでも良いのだが、命令の翌日、即刻実施というのは庶民を混乱に陥れるだけで、クリークサイドの立ち退き問題(クリークサイドに突然の退去命令)にせよ、どうみても庶民の都合はまったく蚊帳の外いうのが癪にさわるところだ。この辺の政府の姿勢が昨今のペソ安につながっているのではないかという気がしないでもない。ジェーンは黙っていれば、ばれることはない、だからウーバーも使えると豪語していたが、警官がアプリを使って車を呼んで、やって来たら現行犯逮捕をするというのだから、たまったものではない。しかし、一旦ウーバーの利益を被った庶民は黙ってはいないだろう。早期にウーバーが営業を開始できる日を願ってやまない。

 

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