アンヘレス、スービックに暮らす(物件紹介)2009年8月31日


マニラから約100km北方にあるアンヘレス市/クラーク、そしてオロンガポ市/スービックは、米軍の撤退後、広大な敷地を政府が管理し、特別経済区として発展を続けている。特にスービックとクラークを直結する高速道路(SCTEX)の開通はこの地域の発展を保証するものだともいえる)。

  アンヘレス市に隣接するクラーク特別経済区は元空軍基地なので、広大な空港を擁している。韓国などからはすでに直行便が運行されており、近々日本からも直行便が運行される計画があるそうだ。さらに将来、マニラ国際空港がここに移転され、現在のマニラ国際空港はドメスティック専用になるという計画もあるそうで、クラークがフィリピンの入り口になるのも、そう遠くない将来、実現するかもしれない。また、クラークの入り口には広大なSMモールも営業しており、買い物には不便しない。ゴルフ場も3コースもあり、ゴルフ三昧という生活も可能だ。

 一方、オロンガポ市に隣接するスービック特別経済区は1990年代初頭から開発が開始され、元海軍基地ということで港湾も整備され、外国資本による工場やリゾートとして発展してきた。ここには、オーシャン・パーク、動物園、海水浴場、ゴルフ場、ヨットハーバー、などの遊び処、ホテル、病院、デューティフリーショップ、空港、港湾など生活に必要なすべてのインフラが整備されており、フィリピンの中の外国ともいわれ注目を浴びている。

 今回、一家で移住を計画している44歳の若夫婦と子供、そしてお母さんの4人のご一家を案内して、アンヘレスとスービックを訪問した。そして、将来の生活設計の参考に、私にとってなじみの深い住居を案内したので、その概要を報告する。もし興味がある場合、当方に連絡してもらえれば、訪問等のアレンジをするが、直接コンタクトをする場合は、PASCOのブログを見たと伝えてもらえれば親切に対応してもらえるはずだ。

1. Herencia De Julieta Villas-サンフェルナンド市

  アンヘレス市の南境、サンフェルナンド市にある小型のビレッジだが、ここに日本人退職者の方が住宅を建設し、そのお世話をした関係でたびたび訪れた。。土地が200m2程度で少々狭いが、延べ床面積は駐車場も含めて200m2ほどと大型で、これを約1000万円で手に入れることができた。昨年の6月建設に着手し、今年の1月予定通り完成並びに引渡しを行い、何のトラブルもなく、ご夫婦で快適な生活を送っている。

CIMG9998s-4 周囲はすでに78割の敷地に家が建っており、美しい街並みを形成している。通常、この程度の敷地面積の分譲地では、フィリピンの一般の人が住み、環境が著しく損なわれることが多いのだが、ここはデベロッパーが住居の建設まで行い、一定の販売価格を維持しているために美しい環境を保つことができている。マニラ周辺でも高級ビレッジは多数あるが、敷地が10002000m2と広大で、とても手の出るものではない。したがって、ほどほどの価格でかつこのような環境の良いビレッジは希少とも言える。 

 この退職者の家のはす向かいに、建売の住宅が販売中だ。少々広めで、価格は約1400万円となっている(家具類は別途)。ここ数年の異常な建設資材の値上がり、完成物件であること、などが影響して高くなっているようだ。1階はリビング、ダイニング、台所、そして客間が配置され、2階にはマスタベッドルームと子供用寝室2つ、それにファミリー・リビング・ルームがある。トイレは1階に二つ、2階に二つ、合計4つある。プライバシーを重んじるフィリピンではこれが普通だ。高級ビレッジの床面積が300400m2もある住宅では、各寝室にバス・トイレがあるのは普通で、メイド部屋まで入れると一軒の家に7~8つのトイレがあるのはざらだ。今回は家具類も設置されモデルルームとして公開されていたので、イメージがつかみやすかった。これが日本だとしたら、1億円出しても手に入れることはできないだろう。ここに住んでいて、日本からお客さんが来たら、ため息をつくことは間違いない。

2.フレンドシップクラブアンヘレス市

  フレンドシップ・クラブは以前このブログでも紹介したが、タイムシェアリング方式の会員制リゾートクラブだ

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この日はたまたま、退職者の方を伴ってオーナーの根本さんが訪問されていた。根本さんは現在、日本でITの会社を経営する現役で、来年にはフィリピンでの生活を開始しようとしている。奥さんはフィリピン人なのでここに永住されるおつもりだ。  

 根本さんの話によると、会員でなくても数日~1ヶ月程度の体験ステイを受け付けているので、フィリピンに移住しようと計画していたら、是非ここにしばらく滞在して、フィリピンになれてほしいという。初めからフィリピンで単独で生活しようとしても、何もかも違うフィリピンではまごついてしまい、取り返しのつかない失敗をすることも多い。ここで日本人を含むスタッフに囲まれて、ゆったりとスタートすることが肝心で、そのためにはフレンドシップクラブは最適だということだ(フレンドシップクラブの詳細はhttp://www.tecb.co.jp/friendship/参照)

 特に1階のプールサイドがくつろげて気持ちが良い。プールのほかジャグジ、カラオケルーム、大きなリビング・ダイニングと豪邸に住む気分を味わえる。ウオシュレット付のトイレもとてもきれいだ。部屋はすべてスツジオタイプだが、通常のホテル仕様のものと、倍の広さで簡易キッチン付のものと2種類ある。

3. POCO A POCOコンドテルスービック

  Poco A Pocoは日本人が経営するこの手の施設で、数少ない成功例だ。第1期工事は完売し、第2期工事も入居が始まっている。購入者は日本、韓国、アメリカ、オーストラリア、フィリピンなど多国籍だ。日本人に限定しないということが一つの成功要因だろう。Poco A Pocoの計画段階から何かとコンタクトを取ってきたが、計画が成功してうれしく思う

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 今回、ここを開発した日本人から、興味深い話を聞かせてもらった。フィリピンへ来る前、介護器械の販売をしていたが、介護施設を訪ねると、そこには牢名主のような存在の人がいて、その人に逆らうとその施設に入られなくなるという。生涯入居権として数百~数千万円を支払って、途中退去ということになるとその権利金は戻らないそうだ。だから、いやな思いをしてでも牢名主の言うことを聞いて、大人しくしていなければならない。そんな状況に何とかお年寄りに優しい施設を作れないものかと考えをめぐらし、それを実現したのがPoco A Pocoだそうだ。

 Poco A Pocoは介護施設ではないが、コンドミニアム(マンション)とホテルの機能を併せ持ったコンドテルだ。だから、将来のために購入し、実際に使用するまで人に貸して置く事ができる。入居者探しはコンドテルが面倒見てくれて、現在でも数十人の入居待ちがいるそうだ。いよいよフィリピンに移住する段階になったら、賃貸契約を解除して、自分で住むことが出来る。介護が必要だとしたら、フィリピン人介護士やお手伝いを雇って暮らすことも出来る。もし仮に何らかの事情で日本へ帰らなくてはならない、あるいはフィリピンでの暮らしが向いていないとなったら、再び賃貸にまわすこともできる。

 ちなみに利回りは812%程度になるそうだ。スービックはまだまだ物件が不足しているそうで、当面入居者に困ることはないそうだ。だから純粋に投資としてとらえても成り立つそうだ。このように出入り自由で、いない間は高利回りで収入が期待できるというまさに理想のシステムというわけだ。さらにある日本人は、第1期工事の物件を購入し、3年後に売ったら、購入価格より30%高く売れ、3年分の賃貸料も含めて60%の収益をあげたそうだ。

 フィリピンに来てすぐに物件を買ってしまうことは甚だ大きなリスクが伴う。自分自身がフィリピン暮らしに合うかどうかわかるのは数年先の話だ。一方、数年先は物件の値段が大幅に上がってしまうことも多々ある。少なくともフィリピンでの建設費はここ数年で倍程度になっている。だから、早めにこのようなコンドテルを手当てして将来に備えるというのも賢い選択かもしれない。

 今回見学した物件は36平米のスツジオ・タイプで、ロフト付、仕上げを含めて約600万円、300万ペソだ。マニラ、マカティと同程度の価格だが、一般的にスービックの住居コストはマニラと大差ない。なお、Poco A Pocoの詳細はホームページhttp://www.animo-jws.com/japanese.htmlを参照。

4. トロピカル・パラダイススービック

 トロピカル・パラダイスは元米軍将校の住宅を改築して提供しているものだ。20棟くらいを買い上げて日本人を対象に賃貸している。1日単位から年単位の賃貸で、2LDK135平米の家を9,000/日で今回案内したご一家用に3泊借りることにした。この中にはスービック全体の案内、二人分の朝食も含まれている。その他、レストランや海水浴場への足は往復500ペソで提供され、さらにマニラには4000ペソで送ってもらえる。滞在に必要なサービスはすべて揃っているので、ショートステイからロングステイに向いている。また、日本人が常駐し、色々細かいことまで面倒見てくれる。

CIMG0966s-4 オーナーの高橋さん、ラグナに工場を経営している人で、将来的にはここを老人ホームとして運営することを目指している。そのためにここで介護士の養成をしており、日本へもたくさんの介護士を送り出しているそうだ。また、高橋さんはかなりの資産家で、飛行機やクルーザーを持ち、有料で使わせてもらえるそうだ。トロピカル・パラダイスの詳細はホームページhttp://www.tpv-phil.com/kaisha.htmlを参照。

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