アンチエイジングの秘訣(赤ちゃんは天才)2010年1月5日


しばらく前、NHKで「アンチ・エイジング(老化防止)」と「赤ちゃんは天才」という番組をやっており興味深く視聴した。その番組によるとアンチ・エイジングのために脳を活性化する秘訣は下記の7つに要約されるという。

1. 体をよく動かす:よく歩くことやスポーツ、家庭菜園などの作業
2.
 手先を使う:工作や裁縫、料理など
3.
 日常の作業を自分でやる:片付けごとや炊事、洗濯などの家事仕事
4.
 やりなれないことをやる:左手で箸を使う、目をつぶって歩いたり、後ろ向きに歩くなど
5.
 会話を楽しむ:若者や子供たちと積極的におしゃべりをする
6.
 新しいことにチャレンジする:英会話やパソコン、ボランティ活動など
7.
 好きなことを楽しんでやる:趣味や娯楽、カラオケなど
 
 一方赤ちゃんは、あらゆる可能性を秘めた天才だという。サルに育てられればサルになり、狼に育てられれば狼になる。環境から何でも学び、何にでもなれる可能性を持った、まさに万能細胞のような存在だというのである。赤ちゃんは環境に適応し、もともと持っている能力を特化させ、不必要な能力を捨て去り、やがて当たり前の人間になっていく。要は年を経るごとに技能や知識は増えていくものの、可能性という点では老化していく。極論すればエイジング(老化)は生を授かった時から始まっているのだ。

 下の写真はパスコの法律顧問のマリソールの子供。マリソールは9年制の法律学科を卒業する寸前に身ごもってしまい、典型的な「できちゃった婚」で、結婚式の前日まで結婚をためらっていたが、今では相思相愛で、3人目の男の子をこの8月に出産した。ちなみに3人の男の子は皆、父親似で、同じ顔をしている。写真は両親と一緒の長男、ジェルミ君6歳。将来はきっと母親の期待を担って弁護士か医者にでもなるのだろう。 CIMG1488s-4生まれたての人間の赤ちゃんは、他の動物が生まれてすぐ歩きはじめる一方、未熟児で生まれるという事情から、しばらくは寝てばかりいる。しかし、1歳になって歩き始めたあたりから、肉体ばかりではなく、目覚しい知能の成長を開始する。そして2歳ともなると流暢に話し始める。私はフィリピンに住んで15年目を迎えるが、3歳児の会話能力には足元にも及ばない。彼らは、誰が教えるでもなく、たったの3年でその土地の言葉を流暢に話すことができてしまうのだ。

 私の相棒のジェーンに、3歳になったばっかりの姪の女の子がいるが、名前はヤナという。赤ちゃんの時、数ヶ月間、農場で暮らしていたことがある。しばらく後、母親がダバオで亡くなった。その後、2年ほど父親とダバオで生活していたが、父親に仕事がないのでこのクリスマスに父親と一緒にタバコに戻ってきた。

 ヤナはダバオで暮らしていた関係でセブやミンダナオ地方の言葉であるビサヤ語を話す。タバコに暮らすいとこたちはビコール語あるいはタガログ語を話すため、お互いに言葉が通じない。ヤナはそんなことはお構いなしにビサヤ語でまくし立てる。周囲の人たちは、大人も含めてさっぱり理解できないが、雰囲気でなんとかなるようだ。久しぶりのいとこを迎えた子供たちは言葉などお構いなしに皆で、はしゃぎまわっている。私の片言のタガログ語は、なんとか理解してもらえるようで、レベルがあって返って話しやすい。ちなみに、おじいちゃんが中国人のせいかジェーンに似ていてなかなかの美人でもある。

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彼女がタガログ語やビコール語を話せるようになるには3ヶ月もあれば十分だろう。なぜなら子供は語学の天才なのだ。最近、フィリピン人の奥さんを持つ日本人の方が、幼い子供を連れて退職者ビザを申請することが多いが、その子供達はすぐにタガログ語を覚えてしまう。父親がたちが何年たっても英語もタガログ語もろくすっぽ話せず、フィリピン人の妻を頼りにしているのとはわけが違う。いずれお父さんが子供に通訳してもらう日が来るだろう。

写真右はヤナが以前農場にやってきたときのもの。当時は、まだ8ヶ月の赤ちゃんだった。

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 写真左の女の子は、ジェーンの彼氏の娘。13歳のハイスクール2年生だ。若気の至りの子供だそうだが、身長はすでに160センチを超え、もはや立派なレデイだ。彼女は、マニラの北 200kmのヌエバ・ヘシアに暮らしているのでイロカノ語を理解し、タガログ語はもちろんビコール語も話せる。そして、さらに英語も話す。父親は、彼女にアドマイアラー(恋心を抱かれている異性)がいるという話に眉毛を吊り上げながら耳を傾けていた。写真右は幼稚園のころ、口紅をつけてもらっておすまし顔。なんともいえず愛くるしい。

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彼らが語学の天才である秘訣は、あくことを知らない好奇心だ。遊びたい一心ではしゃいでいるうちにいつしか言葉を覚えてしまう。一日中、遊びまわっているうちに何でも吸収してしまうのだ。まるで砂漠の砂が雨水を瞬く間に吸収してしまうのと同じだ。このエネルギーは留まることを知らず、新しいことには何でも興味を覚えチャレンジする。親から強制されるわけでもなく、面白いことには夢中になって時間をいとわない。

 ゲームソフトをインストールしたパソコンを与えたら、36歳の子供たちが夢中になってしがみついている。わかっているのか、わかっていないのか知らないが、そんなことは関係ない。この時、彼らの脳みそはフル回転、そうしている間に親でも知らないことを覚えてしまう。体を動かし、手先を動かし、おしゃべりを楽しみ、やりなれないこと、新しいことにチャレンジして、そしてなによりもそれを楽しんでいる。それこそが若さなのだ。


写真左の中央、パソコンを操作しているのが、ジェーンの弟(ボボイ)の双子の姉妹。写真右は双子がまだ1歳半、ホリーウイークの行列を見物している時のものだ。

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 下の写真は、ヤナを除く9人のいとこ同士が集まって、部屋で遊んでいる様子。兄弟はもちろん、いとこ同士まで兄弟のように仲が良い。この関係は大人になっても続き、ファミリーという絶対の絆に結ばれ、助け合い、励ましあって生きていく。最近、ダバオから来たヤナも加わって、10人のいとこ同士が勢ぞろいし、いよいよ強力なファミリーが形成されていくのだ。近々、ジェーンも含めさらに3人のいとこが誕生する予定で、それに兄弟4人とその配偶者4人、それにおばあさんと養女のもビアンカを含めて総勢23人の大家族となる。この子らは、万能細胞としてこれから国を、そして世界を支える貴重な人的資源なのだ。

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 写真左の右側で振り向いているのが、いとこ仲間の最年長のバネサ、13歳のハイスクール2年生だ。写真右はバネサが幼稚園のころのもの。まるで人形のように可愛かった(今でも十分可愛いが)

話を元に戻そう。結論として、アンチ・エイジングの秘訣は、子供あるいは若者のように、あくなき好奇心をもってチャレンジし、活動し、そしてそれを楽しんでやるとだと言える。逆に、年をとって何もするにも億劫で、すべて人任せ、何もしないというのが、老化を加速する元凶だ。老化が始まるのは40代あるい50代あたりからだろうが、70代や80代になっても若者のような方もいる。早々と老化してしまうのも、いつまでも若さを保つのも、要は心の持ち方と日ごろの精進次第なのだ。

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