LRTタホ事件が炎上、比中国際問題に発展か? 2019年3月17日 1


最近巷を歩いているとやたら中国人の姿が目立つ。マカティのはずれ、わが家の近傍のマルーガイ通りの新築高層コンドミニアム街を車で通ると若い中国人でごった返している。一説には数百万人の中国人が流入しているといわれているが、たしかに退職ビザ(SRRV)を発行しているフィリピン退職庁(PRA)には相変わらず中国人の申請者でごった返している。しかし、その数百倍もの中国人が9a(ツーリストビザ)で入国して、その多くが違法に就労しているというのだ。

先日、同じくマルーガイ通りにある事務所ビルで276人の中国人が9g(ワークビザ)やAEP(就労許可)をとらずにオンライカジノのコールセンターで働いているのが発覚して、摘発・収監された。現在、不法就労者の摘発が活発で、9gやAEPの発行も厳格に行なうという措置が取られている。それであおりを食っているのがSRRV保持者で、就労のためAEPを取ることが難しくなっているのだ(それに対してPRAはSRRV 保持者はAEPが免除されるという施策をとろうとはしているが)。

マルーガイ通りに建ち並ぶ高層コンドミニアム、これだけの需要があるのは一途に中国人の流入によるもので、その経済効果は計り知れないものがあると思うのだが、巷のフィリピン人の中国人に対する評価は手厳しい

これに対して、中国から多額の融資を引き出してインフラ整備を推進するドテルテ大統領は、「中国人にも働かせてやれ、中国人を本国送還すると中国もお返しにOFWを本国送還される」と中国人に対して寛容な姿勢でいる。そのため相変わらずの就職難にあえぐフィリピン人はドテルテ大統領に対して、「中国人がフィリピン人の仕事を奪っている」と批判する。しかし、コールセンターは中国人向けのサービスで中国語が流暢でなければならず、その批判は必ずしも当たっているとは思えないが。

そんな折にこの「LRTタホ事件」が起きた。ちなみにLRTはMRTと同じく高架鉄道のことでメトロマニラを一周する路線(山手線、一部つながっていないが)と東西を横断する路線(中央線)があって庶民の重要な足となっている。これらの路線の南北、東への延長と地下鉄が建設ないし計画されており地獄の渋滞の解決の切り札と期待されている。

一方タホとは豆腐のことで絹ごし豆腐に糖蜜と粒上のゼリー(サゴ)を混ぜて10~20ペソ、街中いたるところで売っていて、庶民の重要な通勤途上の腹ごしらえになっている。

毎朝、街中にタホ(豆腐)売りがサラリーマンの腹ごしらえに寄与しているが、まさに絹ごし豆腐だ
しかし、この健康食品にサゴ(ゼリーのようなもの)と甘い糖蜜を混ぜて食べるのはいかがと思うが、案外おいしい
偏食が激しくてほとんど食べるべきものがないキアンもこれだけはまんざらではない。このカップが20ペソと庶民の味方の価格だ

LRTでは、テロ対策として液体の車両への持込を禁止している。駅に入場する前に廃棄ないし飲み終わらなければならない。そんな警官の指示に対して激高した中国人女性(23才、デザイン学校在学中)が、その警官にタホを投げつけたのだ。

女性はその場で逮捕され、侮辱罪として起訴、国外追放の処置が取られることになったが、この中国人女性の態度に批判が巻き起こった。そもそもフィリピン人は外ではたいへんやさしくて礼儀正しいのだが、日ごろ、中国人の態度が燗に障っていたフィリピン人が、中国人の排斥運動にもつながりかねないほど炎上してしまったのだ。私自身はじめは、LRTの措置に炎上したのか、中国人の勇気ある行動に拍手喝采したのかと思ったが、フィリピン人の反応は逆だった。

この事件のハイライト、豆腐をかけた中国人女性と警官がにらみあっている。女性としては普段家でやっていることを外でやってしまっただけなのだろう。しかし、家の内外(うちそと)では価値観が違うフィリピンの常識を理解していなかったようだ

PRAの担当にこの話をしたら、件の中国人女性は同伴者として退職ビザを取得しているというのだ。早速、退職ビザは没収されるのかと聞いたら、ノーコメントだった。さらにカーネルにも報告が入っていて、重要事件としてアルバヤルデ国家警察長官にレポートを上げているという。彼女は多分国外追放になるだろうとのこと、フィリピンでは人前での侮辱は国外追放にもなりかねない重罪なのだ。

豆腐をぶつけて犯罪者となった気分はいかがなものだろうか。そういえば、「豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえ」なんて言葉があったが、まさにそれだろうか。しかしながらこの女性は6フィート近い身長で、こんな人に豆腐をぶつけられたらさぞかし恐怖だろう

件のタホを投げつけられた警察官は、その場で激高することもなく冷静に対処したということで、アルバヤルデ長官から栄誉賞を与えられた。たかがこんなことでと思うかも知れないが、こんな状況で冷静でいることができたということはフィリピン人としては栄誉賞にも匹敵する名誉なのだ。

この事件以来、中国人の公共の場での不謹慎な態度が気になり始めた。マカティの入管事務所で順番を待っていたら、5~6人の中国人が大声で語り合っている。さすがにセキュリティガードが注意して収まったが、我々が注意したら返ってどやされるかもしれない。PRAでも、5~6人の中国人が、待合室の真ん中で大声で話し合っていて、その脇をすり抜けるフィリピン人同士が目と目で合図をしていた。とにかく中国人の声はでかいのだ。

マルーガイ通りとヤカール通りに挟まれ、アヤラ通りに面した消防署の裏手に建設中の大型高層コンドミニアム。これが完成して中国人でいっぱいになったらこの近辺は、まさに中国人街になってしまうだろう。それを見越してか、付近に大型の中華料理屋がいくつも開店している

PRAのあるバレロ通りはマカティのオフィス・コンドミニアム街の中心だが、そこを歩いていたら、中国人のカップルが赤信号で道を渡った。フィリピン人の歩行者は、信号などお構い無しで自己責任でなんでもありだ。この中国人もフィリピンの習慣に従ったつもりだったのだろうが、その反対側で男が大声で注意した。思わず振り返って顔を見たが、中国人の不謹慎な態度に業を煮やしたフィリピン人と思いきや、ひょっとすると中国人ではないかという気がした。とにかく、外でフィリピン人が他人に怒鳴るようなことはありえないのだ。

退職ビザの申請者に中国系のマレーシア人がいた。まだ40歳程度の若い人だが、海外での中国人(中国本土)の態度は目に余るものがある。だから、彼は自分は中国人とは言わず、マレーシア人と言っているそうだ。

さらに何を隠そう、ママ・ジェーンとパパ・カーネル(ヤンさん)はその名のごとく中国人のハーフだ。したがってキアンもハーフなのだが、彼らも中国人は礼儀知らずだからきらいだと明言する。ちなみに中国系のフィリピン人は周囲にごまんといるが、彼らはあくまでもフィリピン人なのだ。

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パパ・カーネルのパサイ警察署長就任を祝う横断幕。これを見たキアンは、これで皆が僕を尊敬すると得意げに話をしていた。彼にとっては大いに名誉なことで学校中にふれ回っていることだろう

話は変るが、カーネルが空港やモール・オブ・エイシア、さらにカジノがあるパサイ市警察署長となった。ランク上は横滑りなのだが、パサイ警察署が汚職や麻薬にまみれた最悪な状況にあるということで、パサイ警察署のNo.1とNo.2が更迭されて、上部組織にあたる首都圏警察のNO3.のカーネル・ヤンがアルバヤルデ長官の肝いりで送り込まれたのだ。ここで手柄を上げればドテルテ大統領の目にもとまってゼネラルへの出世は固いと思うが、その反対もありうる正念場だ。因みの彼の顔を見れるのは週に一回程度と、一日24時間、週7日の過酷な勤務が続いている。


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One thought on “LRTタホ事件が炎上、比中国際問題に発展か? 2019年3月17日

  • 古良田 

    志賀さん、お久しぶりです。古良田です。
    私も以前から、中国人の傲慢さには頭にきたことは数多くあります。
    彼らはまず、他人を思いやる気持ちは殆んど無いと思います。
    あして、海外では、今、国内でも数多くの中国人が観光できていますが、色々なところで問題を起こしています。
    彼らはゴミに対する考え方が全く、我々と違います。
    自分が不要であれば、何処であろうと勝手に捨てます。
    中国も既に、高齢化事態に突入しています。
    一人っ子政策の結果として、老人を支える若い人が激減しています。
    ニュースでは経済ばかりが報じられますが、この高齢化問題が、今の中国で大きな課題となりつつあります。
    ある意味では、日本と同じですね。。

    さて、カーネルさんのパサイ警察署長就任はある意味では快挙ですね。
    中々、厳しい位置ですが、頑張られることと思います。

    今回はつい、中国人の記載がありましたので、メールさせてもらいました。