Monthly Archives: August 2013


2013年8月1日より、ビザ無しで入国した場合、空港で与えられる入国ビザが21日から30日に延長された。従来は21日だったので、退職ビザの申請において、それまでにビザが発行されず、ビザの延長を余儀なくされたことが、ままあったが、これからはその心配はほとんどなくなった。チケットの予約においても、とりあえず21日で予約して、後で延長するなどのわずらわしさもほとんとなくなるだろう。  入管の発表は得てして、空港では実行されずじまいのことが多かったが、8月1日以降に入国された方のパスポートを見ると、確かに30日有効のスタンプが押されていたので間違いないようだ。ちなみに、有効期間30日は、入国の翌日から勘定されるので、入国日を入れて31日目が滞在期限となるので、チケットを予約する際に気をつけて欲しい。  ビザの延長は、一回目が29日、入国の翌日から59日有効となる。これは従来と同様だ。一方、2回目の延長は従来の2ヶ月ではなくて、6ヶ月の延長ができる。ロングステイを計画している方には面倒がなくなる。  しかし、このビザ(9aビザ)で滞在できる期間は16ヶ月までと、従来の2年間よりも短縮されているので気をつけて欲しい。期限が近づいたら一旦、出国して、再入国すればよいので、さほど大きな問題ではないと思う。しかし、9aビザを繰り返し延長していると、入管から疑問視され、退職ビザなどの目的に見合った長期ビザをとるようにアドバイスされる。  なお、6ヶ月以上連続してフィリピンに滞在した場合、出国許可証(ECC)を取らなければならないので気をつけて欲しい。出国予定前、十分な余裕を持って申請して欲しい。  なお、このビザでフィリピンに滞在することは可能だが、銀行口座を開いたり、就学あるいは就労することはできないので、それぞれ目的にあった長期ビザを取得することが肝要だ。 洪水のおかげで先週は5連休となったが、今日26日(月)は英雄の日で祝日、3連休となった。久しぶりの休日をゆっくり過ごすことができたカーネルを伴って、皆でサイカに行って昼食を楽しんだ

入国ビザが30日に延長されました 2013年8月26日


8月18日(日)夜半、激しく降り続いた雨は、恒例のマニラ名物の洪水、道路冠水を予測させるに足るものだった。この日は、朝9時から打ち合わせの予定があり、客からは、今日のミーティングは行われるのかと朝、早くから携帯メールが入っていた。一方、ミーティングの相手、デベロッパーからは、当然のことながら何の連絡もない。周囲の反対を押し切って、行くだけは行って見ると勇んで家を出た。 しかし、コンドミニアムの外の道路に出てみると、そこには道路はなく、まさに川だ。水深は40~50cmはあろう、車が通れる代物ではない。マニラのマニラたる所以を思い知った。 ひざうえまで水位があるから、50cm程度はあるだろう 通りを行くのはゴムボートを押して、救助に向かうその筋の人だけで、さすがに道行く人はいない こんな状況では、もはや、何も迷うことはない。客にメールを入れて、ミーティングの中止を告げ、事務所に戻り、E-メールでデベロッパーに次回のアポを取り直した。デベロッパーからは相変わらず、無しのつぶてだ。我が家があるエリアは道路より1m以上高くなっており、特にこれといった状況にはない。しかし、皆、家に引きこもっていると見えて、車が道にあふれている。 テレビではいち早く首都圏の官庁は、すべて休みとアナウンスしており、ところによっては車が水没するような状況にあることを報じていた。実際問題、マカティの中心部は全く冠水はなくて、平常に機能している。しかし、いたるところで道路が冠水しているために通勤してくる従業員が事務所にたどり着けないのだ。そのため、官庁はもちろん、民間会社も休みにしてしまうところが多い。 昼近くになって、雨も収まっていてので道路の様子を見に行った。多少は水位は下がっていたものの、まだまだ、車が走れる状態ではない。しばらく眺めていると、無謀にもこの水の中を走っていく車があった。とんかつ屋の主人によると、30人前の弁当を買って、ミーティング中の日本人会の方々に届けるのだそうだ。後で知ったことだが、ほとんどのレストランは閉まっていて、こんな時に働いている日本人は兵糧攻めにあってしまったのだ。だから、運転手は洪水などにかまっておられず勇気を奮って水煙を上げながら爆走していったのだ。  午後になると、30cm程度に水位も下がってトライシクルやパジャック(3輪自転車)が走り始めている。 こんな時は彼らの稼ぎ時なのだ。道路を渡すだけでお金を支払ってくれるのだから 水位が10cm~20cmくらいになると、人々は、ほとんど日常の暮らしを取り戻すようだ。  この程度になれば、三菱パジェロなどのSUVは悠々と走ってゆく。だから、マニラではSUVが必須で、自家用車の半分くらいはSUVではないかと感じる。 そして、この夜、再び猛烈な雨が降って翌19日(火)も、官庁は休みとなった。それに21日(水)ニノイ・アキノ・ディで元々休み、したがって17日(土)から、思いがけない5連休となってしまった。ちなみに今回の大雨は、ルソン島の北を通過して台風マリン(12号)の影響で南西季節風が吹き込みが強まり、3~4日も雨が続いた。合計の雨量は1000mmに達するところもあって、2009年にマニラを襲った台風オンドイに匹敵する被害をもたらしたそうだ。しかし、洪水に慣れっこのマニラ子は屁にも思っていないようだ。

恒例の洪水で思わぬ5連休 2013年8月25日



中国経済の勃興も一段落した感があり、今、日本が目を向けているのが、東南アジアだ。いつも取り残された感じが強かったフィリピンにも熱い視線が向けられている。グロリエッタやグリーンベルトそしてモールオブエイシアなどに日本の居酒屋チェーンやラーメン・チェーンを初めとする本格的和食レストランの開店が相次いでいる。先日は安倍首相もフィリピンを訪問して、アキノ大統領などと経済協力を話し合い、親交を深めた。中国、韓国との首脳との会談が実現しない今、まさに東南アジアが日本の良きパートナーとなりつつあるようだ。  どこの国でも同じことだが、市場として成り立つためには中間層の果たす役割が大きい。中国、インドそしてブラジルなど、経済勃興の鍵は中間層の躍進だった。最近、日本人商工会議所の月報(2013年1月号)で、面白いデータが発表されていた。フィリピンの世帯収入毎の収入の分類と世帯数だ。 社会階層  世帯収入(ペソ/月)世帯数(万)と割合(%)日本物価換算収入      富裕層    15万ペソ以上    4 (0.2)    150万円以上 中間層(A) 10万~15万     18 (0.9)    100万~150万円     中間層(B)  2万~10万     380 (20.6)    20万~100万円 貧困層  […]

フィリピン経済勃興の鍵、中間層 2013年8月11日


 ここのところ、もっぱらお世話になっている花街がエイシアン・エンターテイメント・ネットワーク・マニラだが、安心、信頼、満足の3拍子そろったお店だが、その灯が消えようとしている。先日、日曜日、客を案内して、久しぶりに覗いたところ、看板のネオンは輝いてはいるものの、ドアにはCLOSEという小さな看板が掲げられて、「消毒で臭いので今日は開けられない」と、ガードが訳の分からないことを言っていた。そのままでは、客がおさまらないので、隣のDynasty Realに行って様子を聞いてみた。  そこのママさんの説明によると、土曜にNBI(検察庁のような組織)の手入れがあり、フロア・マネージャーや女の子、150人ほどが連行されてしまったそうだ。居合わせた客は、勘定を済ませて帰らせられ、何もなかったらしい。月曜になれば、NBIのオフィスが開くので、話がついて店も再開されるだろう、もし、そうでないと長引くかもしれない。他人事ではないので、ママさんは心配そうに話をしていた。  そして、火曜日に様子を見に行ったら、逞しく再開していた。しかし、謹慎・自粛中で、舞台のダンスはツーピースのセクシーダンスまで、テーブルに女の子を呼ぶことはできても、それ以上のサービスは一切無し。まさに、フィリピンのナイトクラブとしては半身どころか、全身麻痺状態だ。ウエイトレスたちは「Well Come Back」と、やけに愛想が良い。店が閉鎖されてしまっては、彼らは職を失うわけで、まさに、復活を祈っている様子がひしひしと伝わってくる。店の存続は偏にわれら顧客のひいきに頼っているのだから、愛想が良くなるは当たり前だ。  しかし、客足はまばらで、女の子の数もかつての3分の一程度、いつも10時くらいになると満員だったころが嘘のようだ。馴染みのマネージャーや女の子の話によると、かなりのマネージャーがNBIに拘束されたままヒアリングが継続しているそうで、それが無事に完了したら、元のように戻るであろうとのこと。ちなみに、席に着いた女の子は、当日、NBIの事務所に連れて行かれヒアリングをされたが、それだけで、解放されたとのこと。マネージャーはストックルームに2時間もの間、隠れていて難を逃れたそうだ。  そうなると、可哀想なのが、女の子達だ。出勤しても、テーブルに呼ばれてドリンクのコミッションだけでは足代位にしかならない。だから、半数以上は家で寝ていたほうがましとばかり出勤しないそうだ。もっとも客足もまだまだだからバランスがとれてはいるが。  数日後、件の客とよからぬ企みを持って、お店に行った。それは女の子をデートに誘って、外で抜け駆けをしようというものだ。収入がほとんどなくなってしまったかわいそうな彼女らを救おうといういうボランティ精神なのだが、店には少々後ろめたいところだ。  女の子達は、二つ返事だったが、デートの当日、見事にすっぽかされてしまった。客がボランティで提案したのだから、これを素直に喜んで見せる、これもまた、彼女らの営業トークらしい。そうなると、一刻も早く、元のエイシアンの復活を願うところだ。決して、ミス・ユニバーサルの後は追わないで欲しい。

また一つマニラ名物の灯が消えた(その6) 2013年8月5日