KIAN、初めての海外旅行(その二) 2017年3月6日


翌日の土曜はいよいよ飛騨高山行きだ。列車はワイドビューひだ9号、1143発だ。荷物はホテルに預けて、なるべく手軽な格好で行くように指示したが、朝、見ると大きなトランク一杯に荷物を詰めてきたので、びっくり。地下鉄で行く予定なので、階段がきついと文句を言ったら、キムが運ぶから問題ないという。フィリピンなら、ポーターがそこいら中にいるから大丈夫だが、日本では何もかも自分でやらなければならないのだ。案の定、キムは荷物の上げ下げに四苦八苦していた。私は肩を痛めてしまうのと意地もあって手伝わなかった。

初めての地下鉄にうれしそうなKIAN

今回新幹線に乗る機会は無かったが、せめてもと入場券を買って新幹線のホームに見学に行った。タイミングよく見れるかどうかと心配したが、なんと山手線と同じくらいの間隔でやってくるので、十分写真撮影を堪能することができた。

5分おきくらいにやってくる新幹線にびっくり

まるで未来から来たような新幹線の列車は日本とフィリピンの違いを見せ付ける

特急ワイドビューひだは新幹線ほどの未来性は無いものの、フィリピンのビコールエクスプレスと比較したら月とすっぽんだ。清潔で快適な車内で、2時間半の旅は瞬く間にすぎた。高山に近づくと、一面の雪景色に写真撮影に余念がない。

生まれて初めて雪を見て、驚きのポーズ

たまたま先頭車両だったので、最前列の特等席に陣取るKIAN

一面の雪景色にKIANはさぞかし感動しただろう

高山の宿は純和風の旅館、外国人には人気があるそうだが、畳に布団を敷いて、バストイレは共同というのは、今風のホテルになれた我々にはいささか不便で不評だった。一度経験すれば十分だ。

旅館、あるいは旅籠といった風情

玄関もなかなか風情のあるつくりだったが

特急列車のチケットについていた6000円のタクシー券で、高山の郊外を回ろうと目論んで、まずは雪が残っている高山城址公園に向かった。雪に感激した一行は、そこに2時間も留まって、雪を満喫したが、6000円のタクシー券を使い果たしてしまった。

一生に一度あるかないかの経験に一向にここを離れようとしない

KIANもアニメの世界に舞い込んだような面持ちで雪にたわむれていた

誰かが作った雪だるまを見つけて一緒に記念撮影

夕食に出かける段になって問題が発生した。雪道を歩くためにと用意したスニーカーがびしょびしょになっていて、冷たくて足が痛いと言い出したのだ。そのため、靴を買うために靴屋を探す羽目になった。10分ほど歩いたところに大きなショッピングセンターがあって、3足で5000円を使う羽目になった。中国製の安物だが、フィリピンなら3足で2000円も出せば買えると、ジェーンの小言が出たが、靴屋を探し回るの大変で妥協してもらった。夕食の後は恒例のファミマに寄って、朝食の買出し。そこから旅館までの20分ほどの道のりは雪もちらついて寒さが応えた。

街角の七色食堂というレストランに入ってみたら意外と美味だった

翌朝、古い町並みの散策だが、上三之町、中橋、高山陣屋などを回るだけで列車の出発時刻が来てしまった。彼らにとっては、高山をくまなく歩かなくてもそれで十分だったようだ。町並み、そして陣屋は確かに江戸の風情を残すもので、その付近ではレストランといえども火を使ってはいけないというルールがあるそうだ。しかし、そこで売っているみやげ物には彼らは目もくれなかった。

古い町並みの上三之町は多くの観光客が行き来していた

店の前の椅子に座って気分を出しているが、決して中には入ろうとしなかった

けん玉など古風なおもちゃに気をとられるKIAN

中橋は、高山でも名所のようだ

中橋からの景色もなかなかのもので、写真撮影のため、しばし皆の動きが止ってしまった

陣屋前の朝市では名物のりんごを食べやすいように切って売っていた

陣屋すなわち江戸時代の町役場が、そのまま現存するものは日本中でここだけだそうだ

雪やつららに興味がつきないKIAN

陣屋前の食堂はおばさんが料理をしていたが、案外とうまかった

いよいよ名古屋行きの列車の時間、駅でホームを聞くと英語で答えてくれて、戸惑った。よほど外国人観光客が多いのだろう。

名古屋行きの列車の中で曇る窓ガラスに文字を書いて遊ぶKIAN。外は下呂温泉だが、もう雪はない

名古屋には午後2時過ぎに着いたが、帰りはさすがにタクシーにしたが、栄町までは1000円強、地下鉄が4人で700円だから大差がなかった。一休みするとジェーンとキムは私とKIANをホテルに残して、いそいそと買い物に出かけていった。帰ってきたのは6時過ぎだが、その間、近くのドンキホーテでお菓子などのお土産、マツモトキヨシでは資生堂などの化粧品の詰め替えパックなど買いあさったようだ。その後は、皆でガストで夕食でこの日の締めとした。

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