集中豪雨でマニラは水浸し 2009年9月27日


 926(土)、熱帯性低気圧オンドイ(台風16号)の影響で朝からマニラでは豪雨が発生、たまっていたブログの執筆にいそしんでいた私は事務所に閉じ込められるはめになった。
 

 事務所の前に道路は川となり、30cmくらいの深さで流れている。そしてバグチカン通りからパソンタモ通りはまるで運河だ。人々はまるで避難民のように手を取りあい歩いている。さらに路上駐車していた車は半分ほど水に浸かってしまっている。しかも、事務所ビルの地下駐車場は完璧の水没してしまったため、エレベーターが動かず、9階まで階段を上り下りするはめになってしまった。

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 夕方、当社のマッサージ嬢のタンとデバインに迎えに来てもらい自宅に戻ることにした。雨は小やみになってはいたものの、水はひざないし股下まである。道路の脇は排水溝の取水口がある恐れがあるために、なるべく道路の真中を歩く。カメラを向けると、タンとデバインは雨に濡れながらうれしそうにはしゃいでポーズをとってくれた。サリサリでビールを買って帰ったが、店の中は洪水だというのに逞しく店を開けていた。サリサリは庶民の味方、こんなときに店を閉めてはなおれとばかり、ほとんどすべての店が商いを続けていた。CIMG0472s-4CIMG0474s-4

 CIMG0479s-4CIMG0468s-4 家に戻ってみると、テレビは各地の被害状況を伝えていた。マニラ全域にわたって冠水し、特にマリキナあるいは当社の事務所のあるパソンタモ当たりが被害が大きかったらしい。そもそもマニラには川といえばラグナ湖とマニラ湾を結ぶパシッグ河。さらにマニラの周辺、ブラカン、パンパンガ、ヌエバエシアあたりも、先日ヘリコプターで飛んだらほとんど川がなかった。多分、広大な平地が続くために河川を維持する勾配がないのだろう。だからちょっと強い雨が降ると水 が溜まってしまい、道路や家が水没してしまうのだ。

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翌々日に届いた新聞によると、この日の雨は、午前8時から午後2時の6時間の間に341.3ミリの、フィリピン観測史上最大の降雨があったそうだ。1時間 当たりの降雨は約57ミリとなるが、日本では通常50ミリ/時間の雨が10~15分続くものとして排水の設計をする。今回の雨はその設計降雨強度が6時間 継続したのだから、たまったものではない。マニラ中が水に浸かってしまったのもうなずける。そもそもこの台風は小型で、風もたいしたものではなかったた め、心配はしなかった。しかし、これがとんでもない雨台風だったのだ。これが田舎だったら、川沿いの家が浸水した程度の小さなニュースだったろうが、首都 マニラを直撃したため、このような災害になったようだ。都市は災害に弱いのだ。

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