Daily Archives: July 9, 2017


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キアンが公文に通い始めて2年半が経過して、ようやく二桁の引き算が始まったところで壁にぶつかった。たとえば、34-19=15という計算だが、4から9は引けないので十の位から10を借りてきて14-9=5とし、十の位は30から借りた10を引いて20、さらに20から10を引いて10となり、答えは15となる。文章で書くと長ったらしいが、これを頭の中で一瞬のうちに計算して答えを出さなければならないのだが、キアンは借りてきた10を十の位から引くのを忘れる、というミスを繰り返す。また、キアンを教えていてると14-9=5という計算を10、11、12、13、14と唱えてその数字の数を指で数えて5と解を導き出している。どうも二桁マイナス一桁の計算もマスターしていないようで簡単な計算もミスが多い。 公文で勉強に励むキアン こんな調子だから、キアンは公文の宿題をやるのが辛くてたまらない。ママ・ジェーンに怒鳴られながらようやく終わった宿題を私に見せると容赦なくバッテンが続いて脇で見ているキアンは悔し涙を流す。マミーがそう教えたと言い訳するが、私が解き方を教えようとすると耳を貸さない。時にキアンは公文の宿題を隠して、そのキアンもどこにおいたのか忘れてしまい、ママ・ジェーンはキアンをどなりちらす。それでキアンが泣きじゃくると、今度は私がママ・ジェーンに小言をいう。公文は正にキアンにとっての苦悶で、こんなものがなければ家中がこんな大騒ぎをしなくても済むのにと、幼心で宿題を隠すという手段に出るのだろう。 妹のクッキーをあやすキアン 毎週火曜と木曜にはドンボスコスクールが終わってから公文に直行するのだが、これだけは何の文句を言わずに喜々として出かけていく。それは、私が学校で出迎えて、車で一緒にサルセド・ビリッジの塾に連れて行くためだからだ。お腹がすいたといってミニストップでアイスクリームやシューマイを買ってやったり、私に甘え放題だ。 車の中では禁止されているスマホでゲームを楽しむキアン さらに水曜と土曜にピアノのレッスンに私と一緒にいくのものキアンの癒しのひと時だ。先日、ピアノのレッスンの後、ママ・ジェーンのきついお達しもあり、そのまま家に帰ろうとしたら、車の中で30分ほど泣き続けた。「毎週水曜は一緒に外で食事をする約束だったはずだ」と権利を主張してやまない。キアンにとっては私と外で食事をすることが無常の喜びで「家ではマミーがいつも怒鳴るから、外で食事がしたいんだ」と泣き続ける。2歳のころから土曜の昼は外で食事をするのが習慣で5年続いてきたのだから、無理もない。結局その日はママ・ジェーンを説得して、近所のとんかつ屋で夕食を一緒にとった。 ピアノのあとのレストランでの食事を満喫するキアン 食事の直後、土砂降りの雨の中でずぶぬれになった後、疲れ果てて座ったまま居眠りするキアン しかし、小学2年生の算数の標準的学力とは一体どの程度のものなのだろう、日本の小学生にとって二桁の引き算はいつごろから始めるのだろうか。キアンは二桁の引き算に挑戦し始めてから2~3ヶ月なるが、こんなもんなんだろうか。ママ・ジェーンも数字には滅法弱いから遺伝的に数字に弱いDNAを持っているのだろうか、などと考え始めてしまう。そもそもキアンを公文に通わせたのは普通のフィリピーノの数字の弱さに愕然とさせられるものがあるためで、私の傍で育ったキアンだけはそうなってはほしくないという私の切なる思いからだった。しかし、これほどまでに苦労しているとなると、教育の問題よりもDNAなのか、どんなに苦労したところで徒労なのかと思ってしまう。こんな話も後で笑い話になってくれればいいと思うのだが、私の苦悶はまだまだ続きそうだ。  2年生になってからはスクールバスで毎朝6時に登校するキアン    8月24日追記 私だけがいらついていても始まらないので、こうなったら、しばしほっておくことにした。宿題のチェックもしないでそのまま公文に提出して先生にキアンの実力を見せ付けて対処させることにした。そのために月謝を支払っているのだから、教えるのは先生の役割のはずだ。しばらく経って宿題をそっと見てみると、なんと全問正解しているではないか。キアンは得意げにI’ concentrated(集中していたから)と答えた。宿題も、催促無しで期限までにちゃんと終えている。環境さえ整えておけば、自分で勝手に学んでいるようで、とやかく口を挟まない方がよさそうだ。

キアンの公文(=苦悶)はそれでも続けるべきなのか 2017年7月9日


第32回PRA創立記念パーティが盛大に挙行された。昨年の創立記念パーティ及びクリスマスパーティと同じ会場だが、テーブル数が10x5=50脚、各テーブルに12席で合計600人を収容する盛大なもの。パーティも中盤にはいると満席に近い状態で、食事も豊富で、並ぶこともなく皆、満喫していた。 普段、事務所でお相手してくれるPRAスタッフが着飾って受付をしていた 案内役のPRAスタッフと記念撮影 バンドが広大な会場に鳴り響く演奏を披露していた フィリピンではめずらしく、6時きっかりの開演で、プログラムの始まる一時間は大音響のバンド演奏が鳴り響いてとなりの席との会話もままならないほどだった。その間、ミリエンダやアイスティーを提供してもてなしてくれたが、ビールがなかったのがちょっとさびしかった。 会場は世界各国の退職者でにぎわったが、私のテーブルは子連れの若いお母さん方で占められた アグリパイGM以降、さびしいパーティが続いていたが、今年は多くの退職者をむかえ盛大なパーティが復活した キアンはアンリ(Unlimited制限なし)のアイスクリームにご機嫌で10杯ほどお代わりした 7時からはPRAのトップのChy GMの挨拶からお偉いさんの延々たるスピーチが続いて、それが終わるといよいよ食事とプロ歌手のエンターテイメントがはじまったる。 お偉いさんのテーブル、左の人は元入管のトップ、ロドリゲス下院議員。混迷を極める入管に復帰して退職ビザの発行をスムーズにしてほしいところだ 食事が終わってからは、カラオケ大好きのChy GMの独演が始まって、次はダンスタイムだ。ここ数年登場していた孤児院の子供達の踊りはなかったが、きっとGMのお気に召さなかったのだろう。 カラオケ大好きのGMの面目躍如といったところだが、PRAの機能向上にも力をいれて欲しいところだ ダンスフロアーには男女10人ほどのプロのダンサーが踊りのお相手してくれていたが、皆、お年を召していた、ちょっと今一の感があった。しかしキアンは乗り乗りで写真をとりながらもステップをとめることはなかった。キアンのダンスはCIMG0520  をGMのダンスは […]

第32回PRA創立記念パーティ挙行される 2017年7月9日