Daily Archives: June 3, 2012


 従来フィリピンの教育制度は小学校が6年、ハイスクールが4年、そして大学が4年(文系)、5年(工科系)で、合計が日本等の諸外国に比べて2年短かった。したがって、フィリピンンでハイスクールを卒業しても日本の大学進学の資格がないなど海外への大学進学に不都合があった。したがって、外国人の子女の教育はインターナショナル・スクールに進学しなければならず、高額の授業料を支払わなければならないなど、外国人にとってフィリピンに在住する上での頭痛の種だった。  今回の教育制度の改革で、現行の小学校6年とハイスクール4年の終了後シニア・ハイスクール2年を創設し、合計12年間の教育とともに、幼稚園1年を義務教育とし、合計13年間の教育を大学進学前に受けることになる。これらの教育について公立学校では授業料は無料で、幼稚園と小学校は義務教育となる。 本制度は本年度ハイスクールに進学する生徒から適用され、4年後の2016年からシニア・ハイスクールが開始され、2018年から新制度の卒業生(18歳)が出る。  シニア・ハイスクールはすべてのハイスクールに併設されるが、大学進学の学生が2年間いなくなることになり、大学に付属のシニア・ハイスクールを併設することも検討されている。 ちなみに、フィリピンでは18歳未満のアンダーエイジ/マイナーの雇用が禁止されている。これは何も花街の話に限ったことではなく、ウエイトレスなどの一般的な職業にも適用されていて、ハイスクールを卒業しても法的に2年間は働く術がないのだ。しかし、大学に進学できない貧しい家庭の子供達が学校を出ても働くことができず、親のすねかじりを続けるなどということなどは実際にはありえず、何らかの形で働いてはいるのだが、法の庇護下になく、低賃金を余儀なくされるという矛盾を包含している。今回の措置で、これら16歳から~18歳までの青少年が無料で就学する機会が与えられるということは大いに歓迎すべきことだ。

フィリピンの教育制度が国際標準に改革 2012年6月3日


  農場のあるタバコ市は海にも面していて、海水浴場がたくさんある。しかし、マヨン火山の裾野にある関係で砂浜は黒く、必ずしもフィリピン特有の白砂の美しい浜ではない。水も湾内なのであまりきれいではない。 しかし、わざわざ船に乗って島に行くほどのの余裕のない庶民には気楽に行ける格好の遊び場だ。  気管支を患っているのか咳が出るKIANには海水浴は体に良いという医者のアドバイスで、タバコ訪問中は、KIANを毎朝海水浴に連れて行くことになった。 初めての海に、KIANはためらいがちに海水に足を踏み入れた。しかし、それは大好きな水遊びをするところだと認識したKIANは、すぐにうれしそうな顔をして水につかり始めた。  4月といえば、フィリピンは夏の真っ盛り、水温もぬるく、体が縮こまるようなものではない。気持ちよさそうに水につかるKIANだ。  一人で遊び始めたKIANは時たま水に顔をつけて、苦しそうに水を吐く。しかし、そんなことはおかまいなしに楽しんでいる。  砂遊びもKIANは気に入ったようで、砂をつかんでは落としあるいは投げて、砂浜の遊び方も慣れてきている。子供は遊びの達人だ。遠浅の海岸はKIANにぴったりで、あのうれしそうな笑顔が絶えない。  10時過ぎには帰途についたが、それは日中は暑すぎて、KIANにはまだまだきつすぎるという気遣いだ。ちなみにフィリピンでは朝と夕方の日が落ちてからが海水浴の本番で、暑い日中はお休みする。 翌日、2日目、KIANの海水浴再挑戦だ。この日は雲を被ったマヨン火山がバックに望めた。  近くでダンプカーのおもちゃで遊んでいる子供達に混じろうとしているKIANだが、とんだ闖入者を迷惑そうに追い払われてしまった。  しかし、しばらくして子供達がいなくなると、待望のダンプを独り占めして遊び始めたKIAN。こんな図々しさがとりえのKIANは誰とでも友達になれる。  ダンプの砂遊びに満喫したKIANの海水浴の日課も今日はこれで終わりだ。タバコでの海水浴、マニラでは海と言えばバタンガスまで3時間くらい替えて行かなければならないので、KIANの海水浴も当面お預けだ。

KIANの海水浴初体験 2012年6月3日



 とあるフィリピン通の方が、「フィリピンで恋をするならタガログ語を覚えなくちゃ」と語っていた(実はこの方は、タガログ語ばかりか、英語、スペイン語を自在に操り、フィリピンでの恋は数知れぬというる恋と言葉の達人なのだ)。  花街には日本語をしゃべる子がたくさんいるから、日本語で何とかなってしまうだろう。しかし、彼らにしてみれば商売道具の日本語を駆使して客のハート(財布)を捕まえようとしているのだから、「フィリピンで恋をする」、という感じには程遠い。まあ、それはそれでいいのだが、それなら英語では何故だめなのか。  ご承知の通り、フィリピンの公用語は英語だ。公文書はすべて英語で、英語がわからないと会社勤めもできない。しかし、それだけに四角張った言葉であって、恋を語るにはいかがといったところだ。英語は英語なりに甘い言葉もあるのだろうが我々の実力では英語で相手の心を溶かすなんて芸当はできないだろう。仮に、こちらができたとしても相手が緊張して逆にこころを閉ざしてしまうだろう。 この写真はアンヘレスのジェンネシスというクラブのきれいどころ(中でつながっている左隣のクラブかもしれないが)   その点、タガログ語でせまれば、相手は、もともと自分の話し言葉だから、初めから心を開いている。たとえ片言でもタガログで話をしたときのフィリピン人の打ち解けようは英語や日本語とは比較にならない。しかもタガログ語は英語に比べて実にソフトで、フィリピン人を相手に話していて、タガログ語で返されると心がとろける。その点英語は実にぶっきらぼうだ。  たとえば、「ありがとう」は英語には「Thank you」以外の表現がなくて、そこに感情が入り込む余地がない。しかし、フィリピン人は「サラマッポ(Salamat po)」あるいは「サンキューポ、Thank you po」と返してくる。この「ポ」(Po)という言葉は相手を尊敬している場合、あるいは慕っている場合などにつける接尾語で、これがいかにも心地よい。  相手に質問するとき「What do you want?」 「Why you are angry?」などと質問したら、状況にもよるが、これはすでに相手を責めていることになる。特にメールなどではニュアンスが伝わらないので喧嘩しているようにも聞こえる。しかし、これをタガログ語で「アノン グスト モ?(Anong gusto mo?)」「バケット カ ガリット?(Bakit ka galit?)」といっても決して責められているようには聞こえない。フィリピーナをからかって、相手が嫌がっていても、彼らは「フワッグ ポ(Huwag po)」などと、いかにも優しく拒否してくる。  恋人や夫と会話するときは、初めに「マハール コ(Mahal ko、あるいはLove koとも表現する」と呼びかけるが、これを直訳すれば「私の愛しい人」となり、なんとも甘いやり取りだ。そして会話やメールの最後は必ず「I love you」で閉める。この「I love you」は、タガログ語会話でも重要な愛の表現の一つとなっている。ちなみに「マハール モ バ アコ?(Mahal mo ba ako?俺のこと好きか)」などという言葉は口説き最中のカップルには頻発する。これを100回くらい繰り返すと、相手も降参して「マハール キタ(Mahal kita,愛してる)」と言って白旗をあげてくる。これを「Do you love me?」と英語で繰り返していてはいつまでたっても埒があかないだろう。  「美」は「ガンダ(Ganda)」で、「マガンダ カ(Maganda ka)きれいだね」といえば相手はうれしそうに顔を赤らめるだろう。そして「アン ガンダ モ(Ang ganda mo)」といったら最上級のほめ言葉で、「その美しさに恋に落ちてしまった」という意味合いをかねている。   逆に相手を非難する言葉として「バストス カ(Bastos ka、スケベ、下品、野卑)」という言葉があるが、言い方によっては日本語の「イヤーン バカ」なんて感じにもなる。しかし「プタン イナ モ(Putan ina mo)、相手を非難する最強の言葉、元々”お前の母さんバイタ”という意味」などといわれたら、その恋は終わりだ。 この子達はジェーンの姪っ子たちでちゃきちゃきのハイスクールの少女達だ いつも不思議に思うのだが、日本語に「I love you」に相当する言葉がない。「私はあなたを愛しています」なんてのは日本語ではない。強いて言えば「好きだよ」あるいは「好きよ」といったところだろうが実に間接的な表現だ。タガログ語では「マハール キタ(Mahal Kita)」「イニイビ キタ(Iniibi Kita)」「イニイロ キタ(Iniilo kita」「グスト キタ(Gusto kita )」などぴったりの言葉がたくさんある。そのほか、「カイランガン キタ(Kailangan kita,あなたが欲しい」「ダヒール サヨ(Dahil sayo、あなたのせいで)」など恋を語る言葉が豊富にあって、恋の歌の歌詞作りには事欠かないようだ。  さらに英語では男と女の営みに「セックス」とか「Make love」などと実にそっけない表現するが、日本語は「H」、「やる、する」などと間接的表現を用い、他には「性交」など学術的表現しかない。一方タガログ語では、やはり間接的表現をするものの「ソクソク(Soku soku,これは日本語だとフィリピーナは言うが真相は不明」「パクワン(Pakuwang,元々スイカのこと)」「ボムボム(Bom bom)」など面白い表現がたくさんある。直接的には「カンクータン(Kankutan)」と言うがかなり下品な表現らしい。  いずれにせよ、フィリピ-ナとの会話はタガログ語に限る。そうすれば思わぬ恋のチャンスがめぐってくるかもしれない。

恋をするならタガロク語 2012年6月3日