Monthly Archives: June 2020


6月16日からの封鎖緩和(GCQからMGCQ)が見送られた。MGCQになれば、日本の自粛要請程度のゆるい規制になって、60歳以上、21歳未満の外出も許可され、レストランや遊技場も部分的に開いて、自由度が大幅に向上する。結局、6月30日まで、現在の外出制限と役所、事務所、銀行等の50%稼動が継続することになってしまったのだが、6月30日というのは暫定的なものであり、その後、緩和されるという保証はなく、感染が一向におさまらない状況では逆にセブのように強化されるかもしれない(GCQからECQに逆戻り)。 PRAは8日の再開から、2週間を経て、その運営体制があきらかになった。要は、当初、業務の要と見られていたオンライン申請は全面的に取りやめ、事前予約による面前での申請のみとされている。 再開前の7日にID更新について質問状を発行したが 、その返事が未だに無いという徹底振りだ。さらに、この事前予約もごく少数の来訪者に限定され、2~3週間先でないとアポが取れないという状況だ。しかも一回の面会で原則一件の申請のみ扱うということで、当方のように常に複数の申請を扱っている代行業者にとっては死刑宣告に等しい。こんな状況も未だおさまらない感染拡大に職員を守るための方策であり、いつかは過去のものになるということを信じて、当面、顧客には我慢してもらうしかなさそうだ。 さて、学校も休みが継続しておりも、3月7日以来、4ヶ月目に突入している。したがってキアンのお稽古事もストップしたままだ。ピアノなど自習するよう促してはいるものの、せいぜい現状を維持する程度でしかない。先生も収入の道を絶たれて苦しい状況にあるに違いない。そんな折、ピアノ、テコンドーなどからオンライン・レッスンの声がかかった。ピアノの授業料は8500ペソ/月と70%アップだが、背に腹は代えられない(これは年間で10万ペソに達してドンボスコ・スクールの授業料と変らない)。ドンボスコ・スクールからもダンスや空手のオンライレッスンの声がかかったが、こちらは無料なのでありがたい。 テコンドーや空手はオンラインといわれてもピンとこないが、ピアノとダンスは待っていましたと乗ることにした。ピアノは5年目に入って、やっと人に聞かせる程度まで上達したのでなんとか伸ばしてやりたい。一方、ダンスは知らぬ間にプロはだしのステップを踏めるようになっており、要は天賦の才があるようなのだ。それにずっと家に閉じこもっているための運動不足を補うことも出来るし、ストレス解消もしかりだ。 さて、レッスンの前日、ママ・ジェーンからキアンにラップトップにズームのアプリをインストールするよう命令が下って、キアンが私に助けを求めてきた。すでに準備済みときいていたのだが、前日の夜になって、何も準備をしていないことがわかった。私は、自慢ではないが、アプリのインストールは滅多に成功したことがない。後から良くきくとママ・ジェーンがパスワードを忘れてズームにアクセスできなくなってしまったということらしい。キアンと私が四苦八苦して新たにズーム・アプリをインストール、あるいはインストール済みのアプリのパスワードを回復しようと試みたが、どうにもうまくいかない。ラップトップのOSもウインドーズ8で使ったことがないのでキアンを頼りにせざるをえず、結局ギブアップする以外に手はなかった。 コロナ封鎖が一段落して(GCQに緩和)妻の田舎から戻っている息子に応援してもらおうとしたが、まだGCQだから、他所から人を入れてはいけないとママ・ジェーンは認めようとしない。そこで封鎖中の3ヶ月間、警察で寝泊りしているパパ・カーネルに応援してもらってようやく事なきをえた。彼は、PCR検査で陰性であることが確認されているので入室を許されたのだ。 翌日、オンライン・ピアノレッスンが開始される10時半になってもキアンは準備を始めるわけでもない。催促すると、やっとラップ・トップやイヤ・フォンなどの準備を始めて、先生とうまくビデオ通話が出来るころには11時をこえていた。それでも、何とかレッスンが開始できたのでホットした。 キアンには、エリーゼのためになどポピュラーで人に聞かせられる曲を10曲小学校卒業までにマスターするようにいいつけた。私専用のピアニストとして演奏会を毎日開かせようという魂胆で、ハイスクール卒業までに100曲マスターのターゲットも与えた。 さて、翌日はダンス・レッスンだ。これまた、はじまる時間までに何もしようとしない。時間になって、Meetingとかいうアプリを開けるのでママ・ジェーンのYahooメールのパスワードを教えて欲しいとキアンがいう。「そんなもの知るか、マミーにきけ」とつい声が荒がる。とにかく事前に準備するということができないというフィリピン人の特性を10歳のキアンも十分受け継いでいるようだ。 ダンスのレッスンはXボックスでおなじみの対面でステップをまねするもので、キアンにとってはおなじみの手法だ。キアンに何故、あんなにダンスがうまいのかときくと、Xボックスで練習したのだというので、オンライン・レッスンも効果的であろうと期待できる。はじめはクッキーも参加していたが、すぐにあきて床を転げまわる始末だ。 ひさしぶりに先生と話したり、ピアノやダンスのレッスンをして、ここ3ヶ月間籠りっきりだったキアンはストレス(特に私の算数レッスン)から十分解放された様子で、机に足を投げ出してくつろいでいた。そこで、私が品が無いと注意したところ、脇でクッキーが私に声をかけてきた。見ると、クッキーが机の上に足を乗せて笑っている。 このことをママ・ジェーンに話したら、大笑いをして自分の子供の頃にそっくりだという。英語で天邪鬼(アマノジャク)をなんて言ったらいいのかわからなかったが、 事前準備の悪いことと同様 […]

キアンのオンライン・レッスンが 開始された 2020年6月20日


今週の最大の出来事は、日本政府が海外在住者にも10万円の給付を決定したことだ。安部首相が全ての国民一律に10万円を給付すると発表したとき、当方も日本人である限り、当然支給されるものと思った。しかし、後になって、住民票に登録されているものに限り、さらに外国人にも支給されるということがわかった。我々は日本人でないのか、外国人でさえ日本にいればもらえるのに海外にいるということで、恩恵を受けられないなんて、とんでもない差別だと感じた。日本にいたら10万円なんてと思うかもしれないが、フィリピンではかなり重みがある。この3ヶ月ご多分にもれず休業で収入が全くないので、まさに天の恵みなのだ。 次のニュースは、6月8日にPRAが業務を開始したことだ。オンラインを主体として、事務所での面会は予約制で人数制限があるということ。オンラインは業務を知り尽くしたマーケッター(代行業者)、事務所の面会は退職者向けと理解して前向きに対応しなければならないと決意した。PRA通達(6.05-1) PRA 通達(6.05-2) というわけで、7日の日曜から矢継ぎ早に、ID更新と取消関わる質問、申請済みビザ取消進捗状況、新規取消申請、新規ID更新申請、SRRV申請の事前レビュー、などのメールを大量に発信した。それぞれの申請事項には専門のメールアドレスが設定されており用意周到だ。ID 更新は「id_renewal@pra.gov.ph」、取消が 「cancellation.pra@gamil.com」SRRV申請は 「srrv.preevaluation@pra.gov.pra」など。 10日、水曜日にあらかたメールを打ち終わってみたものの、7日(日)以来送り続けているメールに一向に返事がない。いくら3ヶ月ぶりの業務とはいえ、オンライン・オンラインと大騒ぎして、そのオンラインに返事が無いのでは始まらないではないか。そこで痺れを切らして、果たして上記のメルアドは機能しているのかと、PRA内部のいつも頼りにしているスタッフにヒアリングのメールを送った。 その効果は抜群で、そのスタッフが関係各所に掛け合ってくれて、返事が来はじめた。その結果、どれもこれもがっかりする返事だった。取消申請は、この3ヶ月何の進捗もなし(入管も休業だったのだから仕方がないが)、取消の新規申請は、現状、事前アポで面前でのみ申請を受け付けるというもの、あれだけ通達でオンラインと騒いでいたものが、なんというていたらくだ。一方、ID 更新については、一週間音沙汰無し。要はオンラインが全く機能していないのだ。 事前アポについては、かなり少数に絞られているので、アポを取ること自体が難しく、しかも私は60歳以上なので、いまだに外出禁止令が出されている。こうなると、PRAは再開したものの、当方が手続きを進めることはできないという結論になってしまう。すべてコロナありきで、じたばたしてもどうしようもないので、しばらく様子見ということにするしかないが、件の頼りになるスタッフに事の次第を送って解決策を探っている いまだ、GCQ(一般地域防疫措置)の最中で子供達は外出禁止のはずなのだが、先週土曜なぜかインフルエンザのワクチンを打ちに行った。ママ・ジェーンがワクチン・ワクチンと大騒ぎしているので、まさかコロナのワクチンが出来たのかと心をときめかせたが、単なるインフルエンザだという。しかし、インフルエンザで熱が出たとすると、病院が全うに機能していないのでやばいというのだ。しかも周囲からコロナと疑いをかけられて白い目で見られると、日本と同じく風評被害があるらしい。一方、一般患者がコロナ感染を警戒して病院を敬遠するので収入が激減し、大多数の病院が存続の危機に見舞われているという、日本と似たような現象がおきているそうだ。 しかし、60歳以上の私と子供達がこぞってオルティガスのクリニックまで行くことが出来るのかと不思議に思った。ママ・ジェーンによると、パパ・カーネルが一緒だから大丈夫だという。カーネルのパワーはコロナウイルスにも有効らしい。そんなわけでカーネルの運転でオルティガスの事務所(子供達を取り上げたヒメネス先生)、に向った。途中、そこそこの車は走っているものの渋滞という現象には程遠い。子供達は2ヵ月半ぶりの外出に大はしゃぎだ。末っ子のココは、ほとんど始めてみる外界に目を丸くしていた。 事務所ビルに入る時は詳細を記入して、さらに3人ずつと人数制限をされたが、中に入ってみるとがらがらで何のための入所制限かよくわからない。帰りはカーネルがまだ昼食を摂っていないというので、マクドのドライブスルーに寄ったが、これも久しぶりの経験で子供達ははしゃいでいた。

ワクチン注射に行って来ました 2020年6月13日



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6月1日からマニラ首都圏はGCQに移行して、封鎖が緩和され、社会経済活動が50%ほど復活した。一方、感染者は毎日数百人、一時は1000人を越えるなど収束というよりも拡大傾向にある。これは、PCR検査を増やしたためともいわれるが、日本と比べたら桁違いの感染者数だ。 ホットスポット化したスコーターエリア(スラム)に感染者が集中しているとはいえ、この時点で封鎖緩和どころではないはずだ。しかし、このまま封鎖を続けていたのでは庶民ばかりではなく国家の財政も破綻してしまうという危機意識から国民の経済と人の命のバランスをとろうと緩和に踏み切ったのだ。これはフィリピンばかりではなくて、世界全般の傾向でもあるが、我々の命は自分で守れということだ。 そんな状況を踏まえて、比較的経済的に余裕のある中間層以上が住むコンドミニアムやビレッジでは封鎖緩和前と同様の措置をとるのが一般的傾向だ。すなわち、自主的隔離、食料医薬品の買出し目的以外の外出禁止などを継続しているところが多い。特にコンドミニアムではそこから二人の感染者が出ると、局所的に厳しい封鎖措置が取られるので、住民にとっては大迷惑となってしまうためでもある。 来週月曜(6月8日)から業務を再開するPRAからニューノーマルと称する業務手順がようやく発行された、それによると、オンラインを主体として、支払は銀行振り込み、書類の提出はドロップボックスないし郵送、面会は、最小限にするためにあらかじめアポが必要で毎日限られた数の訪問者しか受け付けないという、これで業務が果たしてこなせるのかと疑いたくなるルールだ。採算など気にもしなくても良い役所だからこそ出来る芸当だろうが、我々代行業者泣かせの面倒なルールといえる。オンラインに慣れれば、かえって出かけて行く必要がなくなって楽になるかもしれないが、当面まごつくことは請け合いだ。しかし、感染防止と銘打てばなんでも通用する時代ではあるので従うしかない。 60歳以上は公的にも外出禁止の身の私としては、相変わらず家に閉じこもっての暮らしだが、人知れずに戦っていることがある。その敵は自分のウンチだ。私とウンチとの格闘は2017年の名古屋旅行、飛騨高山の宿ではじまった。詳細は下記のブログを参照願いたいが、その後、自己流精進料理、特に豆乳で克服して、さらに豆乳ヨーグルトに進化して、勝利を不動のものとした、はずだったが、コロナで行方がわからなくなった。 参照ブログ「硬いウンチで便器が詰まってしまった 2017年6月11日」「自己流精進料理(朝食)の紹介 2018年9月2日」「 豆乳で自家製ヨーグルトに再度挑戦 2019年8月21日」 それが、今回のコロナ封鎖で、豆乳が手に入らなくなってしまって、作戦が狂ってしまった。1リットル入り豆乳パック4箱、3週間くらいのストックはあったのだが、それが切れて、摂取できなくなった。そうすると、一週間くらいで、それまで、ストンと出てきたものが、かなり気張らないと出なくなってしまったのだ。案の定、かなり立派な一物が便器の底に横たわっている。水を流してもしっかりと便器の底にへばりついてびくともしない。 我が家の駐車場にあるゲスト用トイレで用足しをすると、多少の大物もすっと流れてくれるので、これはあきらかに私のトイレの便器の欠陥で、何も私が異常に硬くて大きなウンチを出しているわけではない、はずだ。しかし、これをほっておくとメイドの噂になって、前出のブログのようにママ・ジェーンからきつい小言が出るはめになる。ウンチを柔らかく、小さめにといわれても、これだけは、おのれの意志に従ってくれないのでどうしようもないのだが。 そこでトイレに備えてある。如意棒(写真参照)というか、先端にゴムのお椀をひっくり返しにつけた棒を駆使して、便器内の溜まった水に圧力をかけて一緒にウンチを流すように心がけた。これは案外有効で何度か繰り返すと、流れてくれる。 一方、ウンチの改良計画は、豆乳が無いなら牛乳を使うことを思いついた。よく考えてみたら牛乳を使うのが普通のヨーグルトだ。日本食材店ハッチンで明治ブルガリアヨーグルトを2パック買ってきて、残ったヨーグルトを使って普通の牛乳で試したら、ものの見事にヨーグルトが出来た。しかし、1~2週間たってもウンチの様子に変化はなく、相変わらず豪快なウンチが出てくる。 そうなると如意棒は必須なのだが、ある日、如意棒が消えていた。これは一大事で、きっと誰かが持って行って返さないのだろうと、ママ・ジェーンに聞いてみると、ここでまた、大騒ぎになってしまった。 ジェーン曰く、如意棒の先端の部分にウンチがこびりついていて、床にウンチがついていて、極めて不潔である、したがって捨ててしまった。今後、一切、如意棒を使用しないこと、そして、トイレを清潔に使用することなど、えらい剣幕で告げられた。メイドの目を気にして、ウンチを流しておこうという気遣いが裏目にでたようだ。そうなると、流れない場合は、逆にそのままにして、いずれ流れるときを待つという作戦に出ることで合意した。 しかし、長いこと便器に茶色い水が溜まっているのは気分が悪い。そこで考えあぐねた末に編み出したのが、流す前にウンチを数センチ程度にぶつ切りにすることだ。歯ブラシの柄でも使ってやれば簡単に切れる。これで一発で流れた時は大いに達成感を味わえる。それでもたまには詰まるが、液体石鹸を入れて、2~3回流せば、なんとか流れてくれる。詰まっている時は便器にあふれるくらいに水が溜まってそろりそろりと流れるのだが、詰まっているウンチが流れるたあとは、ざぁーっと水が渦を巻いて流れて実に爽快な気分になる。いずれ便器を交換してこんな手間暇からおさらばしたいところだが、格闘はしばらく続きそうだ。 コロナで世間は大騒ぎだが、私は人知れず、トイレでウンチとの格闘に明け暮れている。これもコロナとの戦いの一部でもあるのだが。

コロナ戦争番外編(ウンチとの格闘)2020年6月6日