Daily Archives: November 11, 2013


 ある退職者の方が、「友人に、コンドミニアムの所有権が50年のところがあるから気をつけろ、とアドバイスされた」そうで、その真偽を私に問い合わせてきた。「デベロッパーが自社所有地に建設した場合は問題ないが、そうでない場合は、コンドミニアムの所有権の期限は50年だ」というのだ。  ご承知の通り、外国人が土地を持つことは、憲法で禁止されており、土地付戸建の住宅は外国人は保有することはできない。しかし、コンドミニアムの場合は、それぞれのユニットが個別に登記され(CCT、Condominium Certificate of Title、あるいは単にタイトル)、外国人でも、総ユニット数の40%まで保有できる(コンドミニアム法)。その場合、各々のユニットは土地を区分保有していることになり、このCCTが発行されている限り、50年という保有期限はない。   空港のターミナル3に向かう スカイウエイからのマカティの眺望  一方、バギオのキャンプジョンヘイあるいはスーービックなどの経済特別区で販売されているコンドミニアムは、開発から50年の期限付き所有権(Lease Hold Right)となる。これは、これらの経済特区では土地はすべて政府からの借地となっているために、コンドミニアムといえども、永久に保有できるわけではなくて、基本的に期限がきたら国へ返還しなければならない。    同様に、もしデベロッパーが50年の借地を行って、コンドミニアムを開発して販売した場合、その所有権は借地契約の終了とともに土地のオーナーに帰属することになる。その場合、その住宅をコンドミニアムとして登記することはできず、個別のユニットのタイトル、すなわちCCTは発行されない。従って、コンドミニアムを購入する場合、ユニット毎のCCTの存在がキーになるが、そのタイトルはコンドミニアム全体のタイトル(マザータイトル)では意味がないので要注意だ。ちなみに、土地のリース契約(借地権)は法的に50年が限度で、通常25年契約で、25年の延長を可とする。 同じくボニファイシオ・グローバル・シティの眺望  ちなみにフィリピンでは建物のタイトルというものはなくて、 […]

コンドミニアムの所有期限が50年?2013年11月11日