Monthly Archives: June 2013


一昨日、客とPRAを訪問した際、PRAのGMより、GMA(フィリピン大手ローカルテレビ局)の取材に応じて欲しいと頼まれた。GMAがフィリピンに移住してくる外国人を取材して、ニュースにしたいというのだ。GMAの担当者と日程を調整し、翌々日の午後20日(木)の午後に取材陣が我が家を訪問した。 インタービュー中、皆は階段で声をひそめ興味深げに様子を伺っていた  前日、その話をジェーンやキムにすると、私もテレビに出ると興奮気味、そして、やおら、事務所の大掃除に取り掛かった。事務所の大掃除などめったにないのだが、見栄っ張りのフィリピーノには大いなる刺激となったようだ。この調子でいつも事務所の片づけをして欲しいと思う。  インタビューの後、GMAのスタッフと共に記念撮影(前列右端がレポーターのレア)、KIANは十分に状況を理解しているようで、声をひそめたままで盛んにカメラに向かって話をしていた。なぜ声をひそめるのかと聞くと「I don’t know why I’m speaking like that」となんとも無邪気でかわいらしい返事をしていた。  GMAの取材陣はレポーター、カメラマン、それにプロデューサーの3人だった。めずらしく、約束の1時半きっかりにやってきた。レポーターのLea(レア)については、テレビでよく見かける顔だと、ジェーンが話していた。 記念撮影は続く、KIANも興奮気味にはしゃいでいる  早速、インタビューの準備にかかるが、中庭の戸を開けてやったので、暑くてしょうがない。冷や汗もあったかも知れないが、インタービュー中には、しこたま汗をかき、たびたび、顔の汗をぬぐう様に指示されてしまった。 今度はマム・ジェーンのインタビューが始まった […]

GMAの取材 2013年6月20日


6月16日(日)は父の日、この日は幸いパパカーネルも休みで、一家全員で食事をすることになった。場所は、ママジェーンお好みの天天火鍋だ。ここで食事を取るのは数ヶ月ぶりのような気がする。なかなか皆で食事をする機会がなかった。久しぶりの一家全員でのお出かけでにはしゃぐKIAN。前回来たときは、まだ赤ちゃんだったような気がするが、ずいぶんと子供らしくなっている。 カーネル一家で記念撮影 食事が一段落すると、早速、居合わせた女の子にお近づきの挨拶をするKIAN   KIANは店の従業員へのおべっかも忘れない KIANも、ようやく、まともな写真が取れるようになってきた。これがKIANの目線なのだ 店の前での一枚。相変わらずハンサムなKIANだ この日は、プレゼントにT-シャツをプレゼントされたが、ちょっと照れくさい若者風のデザインだった。

ファーザーズデイ(父の日)の食事会 2013年6月18日



カラバオはフィリピンの国の動物に指定されており、フィリピンの農村に欠かせない光景だ。実際、現在も、地方では水田耕作の主役である。水さえあれば、草だけを食べて、経費のかからない効率的な労働力で、糞は肥料にもなるから、究極のエコ・マシンだ。ちなみに一頭の子供が1万ペソくらいで買えるが、あとは一切の経費はかからない。おまけに、子供を生んで増えてくれるから、こんな重宝な家畜はいない。 農場の主だったカラバオ(水牛)。赤ちゃんを作ると期待されたが、意外と高齢だったようで、昨年死んでしまった  農場にも一頭のカラバオがいて、田んぼの耕作に従事していたが、昨年死んでしまった。それではフィリピンの農場らしくないと、今年、あらたに一頭の子供のカラバオを買い求めた。なんとか、子供を増やして、一頭から4頭にまで増えた牛のように農場の名物にしたいと思っている。カラバオは使役に使う有用な動物なので、カラバオの肉というものは市場には出回っていない。しかし、田舎で一度、カラバオの乳あるいはヨーグルトとというものを耳にして、なんとか試してみたいと思っていた。 カラバオは力持ちで、よく働く、農家には欠かせない存在だ   先日、マム・ジェーンがうれしそうな顔をしながら、明日はインドカレーを作ってご馳走すると、近くのインディアン食材店でカレーの材料を買ってきた。また、さらにカラバオ・ヨーグルトをカレーに混ぜると、おいしいと、5cmほどのカップ一つを25ペソで買ってきた。そして、ついにカラバオ・ヨーグルトを食する機会に恵まれたのだ。カレーの味も良かったが、カラバオ・ヨーグルトは、まさにあの、プレインヨーグルトの雄、明治ブルガリア・ヨーグルトそのものだったのだ。フィリピンのスーパーで売っているヨーグルトはすべて、何らかの味がついていて、しかもご多分にもれず甘くて大人が食することができる代物ではない。  最近購入したカラバオちゃん。大人のメスはおばあちゃんと区別がつかないから、子供なら間違いないというわけだ  大分前の話になるが、私がPRAで働いている当時、Uさんという目が不自由な申請者の面倒を見た。その方を農場に招待したのだが、Uさんはプレインヨーグルトに果物の刻んだのを混ぜて毎朝食べたいので、なんとかプレインヨウーグルトを手に入れるよう頼まれた。それでヨーグルと探しが始まったのだが、ようやく発見したのが、日本食材店のはっちんで、あの明治ブルガリアヨーグルトを発見したときは、感激ものだった。  はっちんのヨーグルトの棚、この日は、プレインヨーグルトは品切れだった  そのほかにも、我が家にしばらく逗留した山本のぶ子さんもプレインヨーグルトが安くて、効果的な美白剤としてつかえると強調していた。先日はっちんで買ったときは270ペソ。600円もしたので、そうは浪費するわけにはいかないし、品切れが多くて、常食には難しい。しかし、小さなカップ一つで25ペソならば、少しづつ買って毎朝の食卓に利用できる。 パソンタモとバグチカンの角から50mほど東に行ったところにインド食材店TAJがある  そういうわけで早速、試し買いにいったのだが、パソンタモとバグチカンの角から、東に向かって、50mくらい、我が家からは至近距離にTAJというインド食材店はあった。店は雑然としていて、スパイスの匂いが充満している、いかにもインドというたたずまいだった。 品物の並べ方は、日本の食材店に比べて、いかにも貧相だ  冷蔵庫にはナンの生地が並んでいたが、ヨーグルトらしきものはどうしても見当たらない。店の人にに聴いてみたら、冷蔵庫の中から鍋状のいれものを出してきて、そのなかに作りたてのカラバオ・ヨーグルトが入っていた。これをプラステックの容器に4杯分(100ペソ)を移し変えてもらったが、必ずしも安い食品ではない、というか、貴重品なのだからしかたがないかもしれない。 冷蔵庫も今一だ   ヨーグルトといえば長寿国として知られるコーカサスなど牧畜を営む地域のの主要な食物だったと思うが、日本の納豆や漬物など、これら発酵食品はすこぶる健康に良く、メタボに悩む現代人類の味方だ。糖尿病予備軍の私の食卓は、毎食、納豆と味噌汁と、ご飯が少々、おかずは適宜だ。毎食、これでは、少々寂しいので、2~3日に一回はサイカに行って、ちらし寿司を食べる。おかげで、体重は70Kgとコンスタントで、血糖値も120前後と正常だ。 […]

カラバオ・ヨーグルトと地鶏の卵 2013年6月11日


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昨夜、夕食をとっているとき、おかずに出た、スープの具の魚がぼそぼそであまりにまずいので、二度と買わないようヤヤに申し付けた。一緒に食事を取っていたジェーンとキムにも同意を求めたが、はっきりした返事がない。それでもしつこく、何故おいしくないか、マグロにしてはおかしい、など、同じ話をぐたぐたと続けた。そうするとジェーンが堪忍袋の尾が切れたように、食事中に食べ物への小言はやめろ、それは神への冒涜だと言うのである。食べられるだけでありがたいと思え、出された食事は黙って食べ、もしもどうしてもいやなら手をつけないで、「まずい」などと決して口に出してはいけない、特に子供の前では禁句だと、と叱りつけられた。 KIANの大好きなサイカでは、堅い焼きそばとエビフライ定食が、定番だ  それに対して、私の抗議は続く。フィリピン人同士としてはそれはそれはいいだろう。しかし、外国人に接するときは大いなる誤解を生じて、摩擦の原因になる。口ではおいしいと言いながら、本当はまずいから手をつけない、外国人にとって、それは嘘つきと映るのだと。  この日、たまたま、KIANと双子を連れて、あこがれのサイカに食事に連れて行った。いつもビーフ鉄板焼き定食では、物足りないだろうと気を利かせて、和風ハンバーグ定食を双子に注文してやった。これはアスパラ・ベーコン巻もついてフィリピン人に対しては定評のある料理だ。しかし、ハンバーグに乗っていた半熟の目玉焼きをフォークで突っついて、ちょっと味見をしただけで、二人とも決して手をつけなかった。おいしくないのかと何度聞いても、おいしいと答えるばかりで、KIANの堅い焼きそばのつゆをご飯につけて食べたりしている。いつものうれしそうな顔も全くないし、ヤヤもノーコメントで、当方としては手の打ちようがない。 この日は、私が注文した冷やし中華にも手を伸ばしていた。お酢の味がする冷やし中華はKIANの苦手だったはずなのだが、ちょっと嗜好がかわってきたようだ  夕飯の時のジェーンのコメントで、双子の態度が理解できた。双子は、口ではおいしいと言いながらも、本心は全く逆で、まずくて手が出なかったのである。他人がいくらおいしいと言っても、本人がまずいと感じて、手をつけないのだから、どうしようもない。いつもホットドックと目玉焼きを常食とし、チキンのからあげが最高のご馳走と思っているのだから、所詮、日本レストランでご馳走しても猫に小判なのは、わかっているつもりだ。私にとっての主賓はあくまでもKIAN王子なのだが、双子はKIANの家来だから連れて行かないわけにはいかない。  以前、よく通っていたレストランで、隣に座った店のマネージャーからおすそ分けをもらったことがある。おいしいかと聞かれて、正直にまずいと答えた。そうしたら店中が爆笑に包まれた。さらにもう一度おいしいかと聞かれ、また、まずいと答えたら、さらにまた爆笑の渦。これは私が、あまりに非常識な答えを返したので、まるで漫才のように映ったのだろう。特に他人から勧められたものを正直にまずいと答える非常識な人間はフィリピンにはいないのだろう。おいしいけど、後で、とかあいまいな返事で、ごまかすのフィリピン流なのだ。 お好みのビーフ鉄板焼きではなくて、和風ハンバーグ定食を注文され、それには全く手をつけず、ブスッとしながら食事をする双子  思っていることを、そのまま口に出さないのはフィリピン人の特性で、彼らの言動を、その態度から理解することが重要だ。そうでないと、フィリピン人の心情を理解できず、変にギクシャクしてしまう。それを、嘘つきめ、などと思っていたら、100年フィリピンに住んでいても友人はできないだろう。  大分前に、駐在員時代にフィリピンの文化社会人類学者の講義を受けたことがある。その中で、興味ある話題として、フィリピン人の「7つのYES」というのがあった。フィリピン人が例え「YES」と答えてもそれには7つの意味があって、それを的確にとらえないと、相手の真意は理解できないというのだ。 家ではホットドックがと目玉焼きが主食。よくまあと思うほど毎日食している ①本当のYES ②よくわからないが、多分、YES ③わからないから、とりあえず、YES ④あなたがそういうのであれば、YES […]

フィリピーノは何故嘘をつくのか(7つのYesの謎) 2013年6月9日



昨夜、NHKで、爆笑問題の司会で、日本の性の多様性についての番組をやっていた。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー(性倒錯者)、4つまとめてLGBTというらしい。レズは女同士、ゲイは男同士が愛し合うもので、最近、アメリカの一部の州では同性の結婚が認められるなど、世の中に認知されつつあるようだ。バイセクシュアルは両性を相手にするもの、光源氏などはこの手であったようだ。トランスジェンダーは体と精神が性的に一致しない、いわゆるオカマやオナベだ。これら、LGBTは20人に一人、国民の5%に達するというから、全国で600万人という大変な数にのぼる。そのメッカが新宿2丁目だそうで、そこには同じ性向の人々が相手を求めて多く集まるそうだ。  モール・オブ・エイシアの近くのシーサイド・マーケット・レストランの呼び込みはほとんどがバクラだ。声をかけられているのはビジネスパートナーのジェーン   レズビアンとゲイでは例え結婚しようとも子供を作ることはできないから、いずれ滅ぶべき資質のはずだ。さらに、そもそも性が存在すること自体が種の保存のためだから、同性同士の愛というもの自体が、自然あるいは神の教えに背き、排除されるべき存在だとフィリピンではみなされる。さらに、かのエイズは同性愛者の間で爆発的に流行し、人類を恐怖に陥れたが、これはまさに神の同性愛に対する警告あるいは処罰なのではないかとさえ考える。アメリカや日本などの先進国ではこの同性愛がはばをきかせているようだが、ここ敬虔なクリスチャンの国、フィリピンで話題になることもなく、存在しないか、深く静かに潜行している。この辺をジェーンに糾してみると、その存在さえも信じられないとの回答が戻ってくる。 同じくシーサイドマーケットレストランの呼込み嬢、カメラを向けると集まってきてポーズをとってくれた   トランスジェンダー、すなわちオカマやオナベは日本と同様に人口の5%を占めるとしても納得が行く。女装のオカマは少ないものの歩く姿を見れば、一目でそれとわかるし、まるで男の格好をして女の子と手をつないで歩いているオナベもいたるところで見かける。フィリピンではこれらのトランスジェンダーは市民権を得ているから、その本性を隠そうとしないのだ。その点、ちょっとかわった人々を社会から排除して差別する日本とは大いに異なっている。  彼女らは最大限女らしさを発揮しようとするが、傍目にはそれが奇妙でおかしい  そもそもトランスジェンダーは、人間が生まれてくるときに、肉体の性別に対して、精神のミスプログラミングで、食い違いが発生してしまったものだろう。しかし、それはそれで、人間社会にバラエティを与える余興のようなものだ。だからフィリピン人は彼らを受け入れ、自然な友人関係を築いている。どうしても女に見られたいバクラは化粧をしたり、整形をして、女らしく見せようとする。これは普通の女性が化粧をしたり、整形をしたり、ダイエットする思いと一緒ではないか。  ジェーンの兄のアランの実質妻(癌で他界)の兄のジョジョ。農場にしばらく暮らしていたので、私の息子の良き友となっている。お決まりのビューティッシャンだが、その性格はすこぶる良くて、人気者だ  オカマのことをフィリピンではバクラという。このバクラは、普通の事務所でもいるし、不動産の営業や、いたるところで普通に働いている。特に、ビューティパーラーやダンスインストラクターはほとんどがバクラだ。彼らあるいは彼女らはバクラであることを誇りにさえ思っているようだ。一方、バクラであることが就職には影響しないという、なんともおおらかな世の中だ。  農場のクリスマスパーティに女装で飛び入りで参加したジョジョの友達。彼らは女装することに大いなる喜びを感じるらしい。周囲の子供達は大騒ぎだ  オナベのことをトンボイというが、髪を短く切って少年のような格好をしているが、胸が膨らんでいて、独特な雰囲気をかもし出している。彼らはセキュリティ・ガードなどの男性的職業につくことが多い。かの花街の雄、ミスユニバーサルで出演していたローズ・アン・グループの女の子達のボーイフレンドは、ほとんどがトンボイだったそうだ。 近所のレストランで出会ったトンボイ。腕には刺青をして大いに勇ましい  現在、フィリピンでナンバー・ワンのコメディアンであるバイス・ガンダは。まさにバクラだ。本人もバクラであることを売りにして、舞台でも地で通す。それが大いに共感を呼び、圧倒的な人気を博している。知名度においては芸能界一番といっても過言ではない。ちなみにバイスは英語であり、「副」という意味で、ガンダはタガログ語で「美」という意味、日本語にしたらどうなるか、いい言葉が思い浮かばないが、まさにバクラの人気者にふさわしい名前だ。  前々回の統一選のマカティ市長候補の応援会場でパーフォーマンスを披露したバイス・ガンダ。聴衆は候補者よりもバイ・スガンダのショーに喝采を送った  いつも女の子に見られるKIANが、バクラではないかと、つい先日までママ・ジェーンは心配をしていた。フィリピンでは子供ができると、この性の不一致がないかどうか、親は心配する。赤ちゃんは男も女もないのでわからないが、物心つくころになると、ママは肉体的な性と精神的な性が同じかどうか目をこらして観察するのだ。KIANの場合は、最近のあまりにもスケベな行動に、ママ・ジェーンのそんな心配は吹き飛んでしまったようだが、今度は、セックス・マニャック(異常性欲者)ではないかと、心配は絶えない。  […]

フィリピンの性事情 2013年6月8日


3才と2ヶ月になり、KAINも赤ちゃんから幼児へと脱皮し始めている。相変わらず周囲から可愛い可愛いと愛でられているのだが、ママ・ジェーンは、 KIANが、ちょっと異常ではないかと悩んでいる。それは、最近、テレビや写真の半裸の女性に興味津々で、テレビでビキニ姿のダンサーや雑誌のヌードを見つけると、無邪気に喜んで、オチンチンを勃起させていじくっているのだ。 キム姉さんの友達と談笑するKIAN。KAINは初めてあった人ともすぐに仲良くなって愛嬌をふりまく、まさにエンジェルだ  さらに、キムやビアンカなどのお姉さんの太ももを抱え込んで、お尻をクイクイさせるのは、まさに犬がやるマウンティングだ。先日も、パパ・カーネルのマッサージにやってきたマッサージのおばさんに向かって、オチンチンを勃起させ、手でぶるぶるさせながら、彼女に迫っていったそうだ。マッサージのおばさんは思わず「スス・マリオセップ(オーマイゴッド)」と叫んで十字を切っていたそうだ。 セクシーなレイデイ・ガガのDVDを大喜びで見つめて、下から覗き込もうとするKIAN  果たして、KIANは、3才にしてすでに男のスケベ心を持ち合わせているだろうか、とママ・ジェーンは心配する。私自身、3~4才のころの記憶は全くないので、なんともコメントできないが、女性というものを意識したのは小学校高学年のころではないかと思う。一方、自分の子供について思い起こすと、4つになった長男が車の中でなにかこそこそしていたことがある。ダッシュボードにペントハウスやプレイボーイのアメリカ雑誌を隠しておいてので、心配になってのぞいてみると、息子は雑誌のヌードの写真を見ながら、恥ずかしそうに、「オチンチンが立っちゃった」と話ていた。KIAN は、早熟だから、3才になり立ててで、女の裸に興味を持ったとしても、何ら不思議ではない。まさに赤ちゃんから脱皮して、男子としての成長を開始したのだ。男と名のつく限り、スケベとは無縁ではいられない。 姉のキムの太ももを抱えて腰をクイクイさせるKIAN。無邪気なKIANの意外な行動に、皆大騒ぎだ  考えてみれば、犬などは、1才ともなれば立派な大人で、子供も作れる。人間が3才で、スケベ心を持ち始めたとしても何ら不思議なことはない。犬は、誰が見ていようとも、例のドッグ・スタイルで交尾をするが、KIANも、このような行為を人前で披露することは、人間としてはしたない事であり、場合によってセクハラとして罪になるということを、まだ知らないだけだ。しかし、これから羞恥心というものを学んでいかねば、世間から除外されてしまうが。  17才のお姉さん達は顔を赤らめて恥ずかしがっていたが、そもそも、このような性行為は、元来別に人目から隠すべき恥ずかしい行為ではなかったのではないか。何で、人間だけが人目を避けるのか、これは私にとって若いころからの疑問で、未だ、明快な回答を見つけることができないでいる。特に最近は、エスカレーターや電車のなかでのちょっとしたスケベ心を発揮して盗撮などしたことがとがめれ、一生を台無しにしてしまう人が多い。しかし、そんな些細なことで、一生を棒に振らなければならない世の中になってしまっていることに憂いを感じる。  そもそも性はすべての人間に備わった、自然の摂理で、なにも恥ずかしがる必要のないものであるはずなのだが、逆に、性犯罪として極刑にも値する罪を呼び起こしている。これは性を封印しようとするから、逆に犯罪を呼び起こすという悪循環に陥っているような気がする。  ところで、このマウンティングは犬が人に対してもよく行う行為で、必ずしも生殖行為と関係ない場合がある。犬のメスが別のメスにたいしてやる場合もあり、ウサギのメスがオスに対してやっていたのを見たことがある。学説によると、これは、自分が優位に立っているということを示す示威行為であって、生殖行為ではないのだ。KIANは、従妹や姉達に対して優越感を持っているから、それを行為で示したのではないかと思う。だから、私に対しては決して、このマウンティングを行わない。KIANは、別に若いメスを選んで、スケベごころを持って挑んでいるわけではないのだ。 従妹のイアの首を押さえて、完全に押さえ込んでしまったKIAN。KIANは三才にして家族のボスとして君臨している   ママ・ジェーンを初めとする周囲の大人たちは、KIANのヌードに対する興味とこのマウンティングを同じ動機ととらえて、なんとスケベな3才児と心配している。これはママ・ジェーンのお父さん(イシドロ・ゴメス、福建省から渡ってきた生粋の中国人で二十数人+アルファの子供を残し、ママ・ジェーンを作ったときは70才を超えていたという伝説の性の達人)の血による、運命的なものに違いないと納得、あるいはあきらめようとしている。そういえば、ママ・ジェーンの兄弟もすで4人の子を設けながら、新たなる生殖活動に関する情熱はなみなみものがある。一方、父方のパパ・カーネルのお父さんも生粋の中国人ではあるが、あっちのほうは、さほどではなかったそうだ。それでもカーネルは6人兄弟だそうだから、こっちのお父さんもまあまあのスケベではあったようだ。

3歳で性に目覚めるKIANは果たして異常なのか 2013年6月7日