Daily Archives: April 22, 2009


 私の友人のロリーの50歳の誕生パーティに招待された。グリーンヒルのクラブ・フィリピーノという大きな会場で華やかに行なわれた。我々日本人は50歳あるいは60歳といった年になると、なんやら情けなくて、誕生会を開いてお祝いする気にもならないが、フィリピンでは1歳の誕生日以来、死ぬまで祝うのだ。特に年を取れば取るほど長寿がめでたいということで祝うのだそうだ。 しかし、彼の場合は格別の意味がある。若いころから、自分はせいぜい40才位までしか生きられないと言っていた。それは肝臓か腎臓に疾患があって、体型も超肥満型で、私もダイエットをして体型を整えないと長生きできないと、忠告していた。しかもつい先日脳梗塞をわずらって倒れたのだ。半身麻痺の状態だったそうだが、この日会ったら、全く元へ戻っていた。   ロリーとはクゥエートの建設現場に駐在していた時に、私の部下として働いて以来、26年の付き合いだ。フィリピンでも会社の幹部として長いこと使っていた。現在は独立して建設マネージメントの会社をやっているが、中東のプロジェクトを受注するなど順調だそうだ。彼は私の知っている人(日本人も含め)の中では5本の指に入るほどの優秀な頭脳の持ち主で、並みの日本人ではとても太刀打ちできない。 会場には100人ほどの招待客が、高級料理とされる子牛のレチョンなど料理を楽しんでいた。大き目の豚のレチョンも2頭ほど用意されていたが、子牛のあっさりしたレチョンの方がはるかに美味だ。口にしたのは15年ぶり2度目の貴重な体験だ。  簡単なスピーチをやらされたが、スクリーンには彼の若いときの写真が映し出され、歌やダンスなど催し物もふんだんだった。ダンスタイムではプロのダンス・インストラクターがお相手をしており、なんども誘われたが、皆上手に踊っているのでとても踊る勇気はなかった。  帰りの足が心配で10時過ぎに失礼したが、パーティは12時過ぎまで続くそうだ。ここにはフィリピン独特のスクォーターや貧しさなどの気配もなく、皆、紳士、淑女、そして子供は太り気味な子が多かった。  一方、先日の日曜日には友人の日本人の子供の1歳のパーティに招待された。グロリエッタのDadで、こちらも50人ほどの人を招待して行なわれた。もちろん本人は分けがわからないだろうが、誕生日というのはことのほか大きなイベントなのだ。ちなみに誕生日プレゼントは別に気にしなくてもよいようで、出席して祝うということが重要らしい。  

誕生日は幾つになっても祝うのがフィリピン流2009年4月22日